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「青空の卵」坂木司
青空の卵
坂木 司

主人公の坂木司は外資系の保険外交マン。そして彼の中学時代からの友人鳥井真一は、引きこもりの青年。引きこもりといっても、プログラマーの仕事をし、近所に買い物にも出かける。料理の腕はプロ級。坂木が持ち込む不思議な事件を話を聞いただけの鳥井が解決する。

季節感があり、料理もおいしそう。誰も死なない。人のいい坂木が困ってる人に利用されそうになり、鳥井が話を聞いたり、困ってる本人とあったりして、物語の裏を見抜く。そして登場人物が1回限りでなくてその後の物語にも登場するのがいいです。

だけど、坂木と鳥井の関係がちょっと…なんです。鳥井は生まれてすぐに母親に捨てられ、商社に勤め海外を飛び回ってる父の変わりに祖母に面倒を見てもらっていた。いつも一人で、だけど毅然としていた彼は中学の同級生からいじめられて不登校になった。そんな彼に憧れていた坂木が「友達になりたい」といい、それから坂木が鳥井が唯一心を許す友人となる。

鳥井はすごく冷静な大人の部分と感情的に幼稚な部分を持つ。坂木を困らせる人は許さない。坂木が悲しければ一緒に涙する。中学生の頃から鳥井の祖母に間接的に鳥井のことをよろしくと頼まれ、鳥井のことがいつも心配な坂木。外の世界に触れ、他の人たちとも話をして欲しいと思ってるはずなのに、謎を解決して周りの人たちと打ち解けていく鳥井が自分だけのものじゃなくなるのが怖いと思ってる。「誰かの一番であることは、いつ一番でなくなるかわからない恐怖との戦いでもある」って、それって友人に対して思う気持ちじゃないんじゃないかなぁ?なんだかちょっと踏み外すと気持ちの悪い物語になりそうなんです。ギリギリの線を保ってはいるんですけど。

3部作らしいのです。この先どういう方向に行くのか知りたい!この手の話は続くと飽きるので、しばらくしたら読むことにします。
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| 本:さ行(坂木司) | 20:27 | comments(2) | trackbacks(1) |
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