花菱英一の両親は、結婚20周年を機に念願のマイホームを購入する。その家は、もと 写眞館だった築33年の怖ろしく古い家だった。「小暮写眞館」の看板をそのままに していたため、ある日心霊写真が持ち込まれる。英一は、その謎解きに乗り出すが・・・。
分厚い本で「読めるかな?」って心配しました。前半2章はちょっと退屈だったけど、後半家族のこと、不動産屋の社員との事などがとても面白くてあっという間でした。
花菱家の夫婦、かわっています。売り出していた写真館だった土地を買い、その写真館の作りを残したまま、リフォーム。「小暮写眞館」って看板だって取り外さないのです。英一が学校で「花ちゃん」と呼ばれているのを知ったら、両親や8歳年下の弟のピカまでもが「花ちゃん」って読んじゃう。なんとなく英一が家中で一番のしっかり者って感じです。明るい家族ですが英一が10歳の時に亡くなった妹の風子。家族に風子の存在(不在)が重くのしかかってます。
英一の両親も変わっていますが、親友のテンコ(店子力)とその父親。歯医者の父親のブログのネタのために髪の毛をすごい色にするテンコ。庭で野宿なんていうのも度々行われていて、英一は何度も参加しています。お父さんもお世話になっちゃいました。高校仲間のコゲパン(寺内千春)や鉄ちゃんメンバー等々、個性豊かな登場人物が目白押し、というところが楽しい。そして花菱家に写真館を売った町の不動産屋の須藤社長、無愛想な女性社員・垣本順子の存在も見逃せません。
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