屈折光
鏑木 蓮
獣医師・内海綾子の周囲に異変が連続する。創薬コーディネーターの恋人が変死し、発見現場近くの牧場からはBSEの疑いがある牛の白骨体が発見される。そして勘当された天才脳外科医の父親が入院する……。
わりと面白かったです。タイトル「屈折光」の意味がよくわからない。色々なところでバラバラの事件がBSEでつながっていく。犯人が誰なのかがこんな私にもわかってしまうくらい、行動が怪しかったのがちょっと残念。
獣医の内海綾子は脳外科医の父親とあわず、高校卒業と同時に勘当される形で家を出て獣医になった。現在働いているのは岩手県。ある日、数ヶ月音沙汰がなかった恋人の森田が近くの沼で溺れて死んだと連絡があった。森田は3年前にフリーの創薬コーディネーターになってから仕事の話を綾子にあまりしていなかった。最後に会った時、綾子の父親の事を「終わってしまった人かもしれない」と言われ口げんかをしていた。誰かと約束をしてその場所にいったらしい森田だが、誰と何の約束があったのかはさっぱりわからなかった。
森田が亡くなった場所に行きたいと第一発見者の農場経営者南條を訪ねた綾子はそこで不審な牛の骨を発見する。人間の手によって切断されたような後のある牛の骨だったが、BSEに感染していた疑いがあった。骨を調べて貰い、自分でも周りを調べてみると昔養鶏場だった場所を慶明医大が研究施設として使っていた事がわかった。
慶明医大。そこは綾子の父親が脳神経外科の医師として働いている場所。子どもの頃から手術ばかりでほとんど触れ合うことがなかった父親。3年前にハンマーで殴られる事故に遭いはしたが、名医と言われ1年に500人以上の患者を診ている。研修医へのオペ研修が終わった直後に倒れた内海。ICUベッドで気がついた内海は時々意識の錯乱があったり、嚥下障害が起こったり、原因不明の症状に悩まされる。部下だった武井と仁科はできる限りの事をする。特に仁科はつきっきりで献身的な介護をする。だが、内海の病状は悪化していく。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
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