夏のくじら
大崎 梢
大学進学を機に東京から高知にやってきた大学生・守山篤史は従兄弟から強引に本場・よさこい祭りに誘われる。衣装、振り付け、地方車、鳴子。六年ぶりに復活する町内会チームは、どこよりも熱い。中3の夏に多郎に誘われてよさこいに参加した時の苦い思い出。
よさこい祭り。流行ってますよね。私が住む街でも3年前から夏の最後の週末に神社前の通りを通行止めにしてよさこい祭りが開催されます。神社前の道はそのままうちの前の道でもあり、スタート地点から50メートルも離れていないので、「がんばるぞ〜」って声やらすごい音で鳴り響く音やら駅前におそろいの衣装でハイテンションで盛り上がる人たちにタジタジでした。でも、この物語を読んだら、あぁもっとしっかり見ておくんだったなぁって反省(北京オリンピックの4継もそうだったけど、最近「あぁ、もっとしっかり見ておくべきだった」って言うのが多すぎ!)
面白かった〜。特に後半、電車の中でニヤニヤしながら読み、家に帰って子供が話しかける声が聞こえないくらい集中して読んでしまいました。
高知の大学に入学し、祖父母の家に下宿して生活する篤史。従兄弟の多郎に「暫く途切れいていた鯨井商店会のチームが再結成するからスタッフとして参加してくれないか」と頼まれる。よさこい祭りといえば4年前、同じく多郎に誘われて踊ったことがある。練習の時に出会った年上の女性。電話で話をして涙していたその女性が、いつも一人の篤史の話し相手になっていてくれた。本番1日目、メダルをもらえなかった篤史に自分のメダルをくれたその「いずみ」と名乗った女性が二日目には来なかった。そんな苦い思い出をもつよさこい祭り。断るつもりで言った町内会の会合だったが、スタッフとして働く事に。衣装、曲、踊りにメンバー募集。HP担当となった篤史は色々と覚えながら、4年前の思い出の女性いずみ探しもする。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
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⇒ 秋緒 (02/02)