スタンド・バイ・ミー―東京バンドワゴン
小路 幸也
明治18年に創業した「東京バンドワゴン」を営む堀田家は4世代12人という大家族だ。3代目店主は80歳を迎えてなおエネルギッシュな勘一。息子の我南人(がなと)は60歳の伝説のロッカー。我南人の子供である藍子、紺、青は3人とも結婚して同居しており、第1作では2人だった勘一のひ孫は4人に増えた。シリーズ3作目。秋から次の夏までの4つの物語。
裏表紙に家の見取り図があります。そしてページを開くと家系図が。だいぶ助かります。
今回も面白かった。前回同じ日に出産した亜美さんとすずみさんの子どもはそれぞれかんなちゃん、鈴花ちゃんと名づけられ、犬達が側で守り、堀田家の誰かが必ず気にかけています。なんだかそれだけでも羨ましい状態。「育児ノイローゼ」なんて全く関係なさそうです。藍子とマードックさんは結婚し、だけど家が手狭なのでマードックさんは住んでいたアトリエ兼家のアパートから通っています。花陽は中学生に、研人といつまでも同じ部屋と言う訳にも行かず、堀田家は家の問題に頭を悩ませています。
IT企業社長の藤島さん、元刑事で常連客の茅野さん、神主の祐円親子、藍子の後輩で小料理居酒屋<はる>のおかみさん・真奈美さんに京都から流れてきた板前コウさん。孫が生まれ三日にあけず通ってくる亜美の両親脇坂家。おなじみの人たちに加え、昔勘一の父親が世話をし勘一とは兄弟のように過ごしたかすみさんも登場。
今回一番かっこよかったのは勘一の代わりに京都の古本屋の懇親会に出席したすずみの啖呵。江戸っ子です。そして、なにより古本に対する愛情がいっぱい。
勘一は80代にして英語が出来る。すごいじいさんだ!
そして藤島さんが大活躍。もう、もう。そんなにしていいのか!さすが社長、ラブじゃなくマネー飛び交ってます。すずみがチラリともらす「ぜったい藍子さん早まったと思うな」に私も賛成。マードックでよかったのか????
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)