医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)
海堂 尊
曾根崎薫、14歳。歴史はオタクの域に達してるけど、それ以外の教科は…。愛読書はコミック『ドンドコ』。そんな僕が、ひょんなことから「日本一の天才少年」となり、東城大学の医学部で医学の研究をすることに。そんな「普通の中学生」が最先端の研究をめぐる医学界の熾烈な争いに巻き込まれていく・・・。
「日経メディカル」に2007年2月から2008年1月まで連載していたものです。実は職場に日経メディカルが毎月届くのです。医者の専門的な事ばかり書いてあるからほとんど読まない雑誌なのですが、暇なときにパラパラめくっていたら海堂さんの連載があるじゃないですか!読んでいたんです。続けて読みたくて、本になったのをもう一度読みました。中高生向きに書いた物語なので「ミステリYA」なのですが、なぜ日経メディカルに連載していたのかが不思議。挿画は本の方がずっとかわいくて好き。
主人公の曽根崎君は桜宮中学の1年生。パパは「ゲーム理論」の第一人者。両親は離婚、母親は双子の片割れ・忍を連れて生まれてすぐに出て行ってしまった。パパは今はボストンの大学で研究をしていて、薫はシッターの山崎さんと二人で暮らし、パパから朝食に食べたもののメールが来る毎日です。ある日、校長室に呼ばれた薫。そこに待っていたのは東城大学医学部総解剖学教室教授の藤田先生。なんでも先日行われた「潜在能力試験」で薫が全国一位の成績だったので、藤田先生のところで研究をしないかという話だった。中学にいかなくてすむのなら…と考えた薫はその話を受けたが、実際は週2回通うだけで、中学の勉強と難しい医学の二束のわらじをはかなければいけなかったのだ。
ただでさえ歴史以外は苦手な薫。クラスメイトの美智子、父親が医者で医学部志望の三田村に助けてもらいながら東城大学医学部に通う。総合解剖学の研究室は藤田教授の下に桃倉さんと薫と同じように飛び級制度で通っている高校生の佐々木さんがいる。研究しているのはレティノブラストーマに関する事だった。
桃倉さんの横について研究していた薫だが、ある日大発見をしたらしい。早速論文を書いて薫の名前で発表しようとする藤田教授。追試をしていないのでもう少し待って欲しいという桃倉さん。だが、藤田教授は強硬手段に出てしまった。そして薫は事件に巻き込まれていくのだ。
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