1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
五十嵐 貴久
1995年、東京国立に住み平凡に暮らす44歳の主婦・井口美恵子はひょんな事からロックバンドを組みライブに出ることになった。演奏するのはディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」
「1985年の奇跡」
「2005年のロケットボーイズ」につづく青春3部作の最終作だそうです。「1985年の奇跡」は未読です。
うわ〜感動しました。最後はうっすら涙がにじんだ。なんだろう。年齢が近い主婦の物語で親近感がわくからかしら。仲間と一緒に一つの目標に立ち向かっていく姿に自分を重ねてた?去年の8月から息子のサッカーがらみでお母さんのフットサルチームに入ったんです。先日、メンバーで始めて臨んだ試合で1勝したんです。その時の感動をなんとなく思い出したからでしょうか。なんにせよ、チームで一つの事に向かっていき、目的を達成するのって一人でやった時よりずっとずっと幸せを感じるものですね。
製薬会社に務める夫・幸輔、一人息子の真人と東京郊外に暮らす44歳の美恵子にとって1995年は最悪の年だった。一月の阪神・淡路大震災。三月の地下鉄サリン事件。そして息子の高校受験失敗。中学生浪人になった息子は何を考えてるかわからないし、夫は家庭のことには干渉しない。
生まれた病院も一緒の幼馴染・かおるから「40万貸して欲しい」と頼まれた。かおるは借金は必ず返してくれるが、40万は大金だ。そして息子と二人で家にいるのも気詰りなので、近所のコンビニでパートすることにした美恵子。
コンビニでの仕事もなれた頃、毎日が平凡でついフラフラと万引きしてしまう主婦・雪見(34歳)を捕まえ「二度としない」と誓わせた。かおりと飲みに行き雪見も呼び出してカラオケで盛り上がる。10歳年下の雪見だったが、7つ上の兄がいたために音楽の趣味がピッタリ。かおりの「バンドがしたい」と言う一言でバンドを組むことになった。かおりがキーボード。雪見がドラムを希望し、美恵子はギターに。ベースを募集するためのチラシをコンビニに張ったところ、バンド経験者、46歳の新子がやってきた。素人3人を相手にスパルタ教育をする新子。当座の目標はディープパープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を演奏すること。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)