まんまこと
畠中 恵
町名主のお気楽な跡取り息子・麻之助。16歳までは生真面目で勤勉だったのに、ある日を境にお気楽な青年になってしまった。その麻之助を中心に、隣の町名主の息子で女好きの清十郎、かたぶつの同心見習い・吉五郎が町で起こったり名主の所に持ち込まれるちょっとかわった問題を解決していく。
面白かったです。「若だんな」と違って、こちらは元気。江戸の町を西へ東へと自分で歩き回ります。もちかけられる悩みはおなかの子は誰なのか?とか万年青の持ち主は誰なのか?とかのんびりとしたものです。
「万年、青いやつ」で登場し、麻之助の許嫁となってしまう寿ずとの関係も面白いです。最初は寿ずの外出の為の口実として結婚の約束をした二人、そしてその契約は又四郎が亡くなるまでということだったのですが、周りは放っておいてはくれません。
そして何より、清十郎の義理の母であり麻之助が子どもの頃から知っている2歳年上のお由有。麻之助16歳の時に何があったのか?麻之助がお由有をそしてお由有の子供・幸太を見るときの目がなんともいえないです。
これもシリーズ化するようなので、楽しみが又増えました。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)