通天閣
西 加奈子
大阪、通天閣の見える場所に住む44歳独身、工場で働く男とNYにいってしまった恋人を思いながらスナックでチーフとして働く女。そんな二人が交互に語る物語。
もう!もう!もう!なんだかどうしてこうもしょーもない人たちばかり出てくるんでしょうか。
まずは男の方。暖房器具が壊れた部屋に住み続けて12年。家の中には動かない時計がいっぱい。コンビニのそば稲荷セットで脚気になった経験アリ。行きつけのお店で「いつものですね」と言われれば「馴れ馴れしい」と腹を立て、よく行く喫茶店で「コーヒーにお砂糖ミルクはいりますか?」と聞かれれば「よく来るんだから覚えておけ」と腹をたてる。
女の人は2年間一緒に暮らしていた彼が突然「NYに留学する」と言い出し出て行ってしまった。寂しい気持ちを埋めるため、少しは彼への見せしめの為にスナックでチーフとして働く。スナックで働く人たちはオーナーに始まりみんな自分の事にしか関心のない変な人たち。彼からの電話はだんだん間隔が開いてくる。
季節が冬で寒そう。二人とも起きることができずに掛け声をかけておきます。読んでいる私もすごく寒くなりました。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)