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「バスジャック」三崎亜記
バスジャック
バスジャック
三崎 亜記


「小説すばる」に載った7つの短編。

すごく好きなタイプの話ばかりだった。数ページの短編あり、ちょっと長めの話もあり。この世界ではない、ちょこっと次元の違う場所で起っている物語。そしてその不思議はどういうものなのか?どうしてそうなってるのかを説明しないまま、物語がどんどん進むので先が気になって仕方ないのです。うまい!「二階扉をつけてください」の「二階扉製造・取付」という職業や、「バスジャック」の「バスジャック規正法」など、細部にいたるまでキチンと作り上げられていて、読んでいるとその不思議な世界に入り込んでしまうのです。

「動物園」で主人公が仕事の前に動物園の雰囲気をつかむ為に園内を一周するのだが、その時の動物達の描写がすごく好き。

そして最期の「送りの夏」小学生の女の子麻美が初めて言葉ではなく自分の肌ではっきりと死を感じた夏の物語。「死」を受け入れられない人たちが、人形が生きているように接しながら生活していく。そして自分の出口を見つける。この話は今の私にすごくすごく染みました。つい最近、ほんの10日前主人の父が亡くなりました。ずっと癌を患っていたのでいつかは…って思ってたし、お別れもキチンとしたつもりでいました。だけど、なんとなく心が凍ったままなのです。すごく悲しかったのにお葬式で泣かない自分を冷静に「冷たい」のかな思ってたり、テレビを見ても、本を読んでもあまり心が動かない。文中に「誰かを失うことへのけじめのつけ方は人それぞれなのだ。こんなふうに、ゆっくり、ゆっくりと、誰かを「失う」ことに自分の身を馴染ませていくような、そんな場所もあってもいいのかな、と思う」とありました。いつか私にもけじめがつけられる日がくるといいのに。本当にそう思います。そんな風に思ったこの話は、これから先義父のことを思い出すときには一緒に思い出す話になりそうです。
「二階扉をつけてください」
妻が出産の為里帰り中、近所の主婦がやってきて「町内でつけていないのはお宅だけなんです。二階扉をつけてください」という。

「しあわせな光」
夜丘の上から見る無人のはずの自分の家に明かりがともっている。

「二人の記憶」
恋人とのデート。「またこのお店に行くの?」という彼女。

「バスジャック」
今、バスジャックがブームである。

「雨降る夜に」
雨が降る夜に突然現れた女の人。

「動物園」
始めての街。今回の仕事はヒノヤマホウオウの展示だ。

「送りの夏」
母が突然家出した。父の手帳を見て訪ねた海辺の町。車椅子に乗ったマネキンに話しかける人達。
| 本:ま行(三崎亜記) | 22:55 | comments(9) | trackbacks(7) |
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コメント
遅ればせながら読了しました!
ほんと、おもしろかったです。
細部に至るまで描写に手抜きがない。スバラシイ。
「二階扉」「動物園」がお気に入りです。
不思議な世界ですよねえ。
| chihana | 2006/05/30 8:07 PM |
ここと少しつながっていそうな、異次元。
そんな雰囲気でしたよね。

「二階扉」のような作りの家が子供の通う幼稚園の近くにあるんです。この本を読んで「あ!あの家だ」ってビックリ。
| なな | 2006/05/30 10:44 PM |
こんばんわ^^
TBさせていただきました。
三崎さんは初読でしたが、私も結構好きな世界ですね〜^^
でも、「二階扉をつけてください」はラストが衝撃で、ちょっと怖かったです。
内容が奇抜で面白いですよね。
| 苗坊 | 2006/12/25 12:32 AM |
苗坊さん、こんばんは。

不思議な世界ですよね。
不思議な世界なのにぐいぐい引き込まれてしまう。
「二階扉…」のラストは衝撃的でしたよね。
| なな | 2006/12/25 9:15 PM |
おはようございます。

今頃なんですが、読みました。短編を書くような方だと思ってなかったので、ちょっとびっくりしました。

ななさんのお義父さんのお話を読んでて、母方の祖母を思い出します。一緒に暮らしていて、かなりお祖母ちゃん子だったんですけど、身近に居過ぎたせいか20年近く過ぎても未だに後悔や悲しみは抱えたままです。でも、少しずつですが、心の断片を一つ一つを手に取って整理をしています。本当は結論なんか出さなくても、人それぞれなんだなぁ〜って、「送りの夏」を読んで感じました。
| chiro | 2007/07/19 8:24 AM |
chiroさん、こんばんは。

短編でも三崎さんらしい世界が広がっていますよね。

この短編を思い出すたび、やっぱり義父の事思い出します。
そうやって、思い出すのもいいものだなぁって思います。
| なな | 2007/07/19 10:48 PM |
こんばんは。
読み進めるとこの味わいがわかってきました。
今ではこれが好きと断言できます。
でも、人にすすめにくい作品ですよね〜。
| しんちゃん | 2009/03/21 10:42 PM |
ななさん、こんにちは。
私はこの作品、初めて読んだ三崎亜記さんでした。
星新一に似てるけど、星新一とはテイストが違うな〜と
感じました。二階扉…なんてかなりブラックですよね?
(と言いながら一番好きでしたが)
「送りの夏」はなかなか考えてしまう作品でした。
| 山手のドルフィン | 2009/03/22 1:48 PM |
◇しんちゃんへ

三崎さん、毎回この世なんだけどちょっと違う世界。
恒川さんとはまた違った三崎ワールドで大好きです。
確かに人には薦めにくいかも。
面白いと思うんだけど…好きな世界だったらいいんだけど…と「…」が多くなっちゃう(笑)

◇山手のドルフィンさんへ

こんにちは。
たしかに星新一にも似てるところがあるかもしれません。
三崎さんの世界、すきです。
「二階扉」ブラックだけどいいですよね。
| なな | 2009/03/23 2:07 PM |
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