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「いっぺんさん」朱川湊人
いっぺんさん (いっぺんさん)
いっぺんさん (いっぺんさん)
朱川 湊人

どの物語も子供が主人公。まだ無垢で無知な子供が主人公だからこその物語なのも知れないですね。朱川さんらしいノスタルジックな世界、そして思わずゾクリのラスト。ゾクリとするんだけど、人間の愚かしさやあたたかさなんかもちゃんと出ているので、怖がりの私も読めます。

「コドモノクニ」の昔話に関連付けた子供の物語はぞっとします。「八十八姫」の物語が印象的。
「いっぺんさん」
お祖母ちゃんから一度だけならどんな願いでも叶えてくれるという「いっぺんさん」の話を聞いた私は、友達のしーちゃんを連れてそのいっぺんさんに行くことにした。しーちゃんのお父さんはトラブルメーカーで刑務所に入った経験がある。白バイ隊員になりたいしーちゃんはそれが悩みの種だった。もしかしたら白バイ隊員にはなれないのかもしれない…。そんなしーちゃんの悩みを解消してあげようとしたのだ。しかし、いっぺんさんに行ってすぐにしーちゃんに悲しい事が起こり…

「コドモノクニ」
冬「ゆきおんな」私を生んですぐに家を出てしまったお母さん。お母さんはきっと雪女になって東京に行ってしまったんだ。ある雪が降り始めた日、お母さんを見た…
春「いっすんぼうし」ずっと前から欲しかったスパイメモ。お金を持っていたのに盗もうとしてしまった。おじさんい咎められ、お金を置いて慌てて逃げた。お母さんにばれてしまう!どうしよう、隠れなきゃ。
夏「くらげのおつかい」おじいちゃんの家で過ごした夏も終わり、明日東京に帰る。最後にとお別れに行った海で不思議な物体が浜に打ち上げられているのを発見した。
秋「かぐやひめ」お母さんと新しいお父さんと暮らしていたけど、新しいお父さんのすることに我慢できなくなった私はお父さんと弟の住む町に内緒で帰ってきた。お父さん達はいなかったので驚かせようと思い隠れて待っていた私が見たのは…

「小さなふしぎ」
昭和四十年代、私が子どもだった頃の物語。貧乏な生活をしていた私はビンを集めて酒屋に戻して小銭をため、弟達にお菓子を買ってあげていた。ある日迷子になって警察のお世話になり、小銭を集められなくなった時に声を掛けてくれたのが中山さん。中山さんはお祭りの時「小鳥のおみくじ」という出し物をしている人で、小鳥を調教して芸を仕込んでいるのだった。

「逆井水」
30歳フリーターの俺はある日これじゃいけないと思い、オートバイで旅に出ることにした。旅先で出会い一夜を共にした彼女から妹が住む辺鄙な村の話を聞いた。そこには若い娘ばかりが住み、男性はいない。どうか自分にしたのと同じ事をして欲しい、ただし二日以上いてはいけないと言うことだった。

「蛇霊憑き」
妹が殺され、刑事が姉の話を聞きに来た。妹は難病を克服したが、その後かわってしまった妹。自分の事を「蛇女」だと言い出した妹。ストレスのせいだと思い込み、妹の思い通りにする家族。そして私は見てしまったのだ。


「山から来るもの」
両親が離婚し、母と二人で暮らす中学生の阿佐美。クリスマスを前に恋人のいる母親を一人にしてあげようと、特に行きたくもない叔父夫婦の元に行くことにした。残飯を袋につめるおばあちゃん。真夜中にその袋を取りにきた人。次の日、川で阿佐美が見たのは、真夜中の人だった。お祖母ちゃんはホームレスみたいなものだというけど…。

「磯幽霊」
癌で先が長くない叔母のお見舞いに訪れた町。観光のためレンタカーで海岸線を走っていたが、なれない運転に疲れわき道に入る。海岸で突然現れた若い女はピアスをなくしたと言う。しかし女は突然怒り出し、私は突然海に投げ出された。何が起こったのかさっぱり分からないが、そこは幽霊が出ることで有名な場所で、どうやら危ないところだったようだ。それから、その幽霊の親族であると言う人と会うことになる…。

「八十八姫」
僕がいた村には、八十八姫という存在が信じられていた。その存在のお陰で村の人間が幸せに生活が出来ると言われ、「ひめごんりょ」の家の者の扱いには注意が必要だった。そんな村で子どもの頃から仲がよかった僕とハスミ。男っぽかったハスミはある時から急に女っぽくなり、僕達はお互いに好き同士だった。すべては僕があの日川で櫛を拾ってしまったことが原因なんだ。
その櫛は、八十八姫からのお告げだったのだ…。
| 本:さ行(朱川湊人) | 21:00 | comments(9) | trackbacks(6) |
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コメント
おはようございます。
ななさんからコメントを頂いていた通り、これぞ朱川さん!って感じの作品でしたよね。
これからも、ずっとこの道を外さないで書いていってほしいです。
だって、朱川さんのちょっと外れた作品って、本気で気持ち悪いですもんね(苦笑)
| ゆう | 2007/10/22 9:26 AM |
ゾクリとする中に、登場人物の悲しみや切なさを感じられるものと相性が良い気がします。
その辺のバランスが取れている短編が多くて、これは好きな感じでした。
怖すぎるのはダメです(^_^;)
| エビノート | 2007/10/22 7:48 PM |
◇ゆうさんへ

そう、この路線がいいですよね。
ギリギリのゾクリと優しさが安心できます。

◇エビノートさんへ

怖いところに切なさや悲しさなどがある作品。
読んだ後にちょっと優しくなれるようなの。
そんな朱川さんがいいですよね。
私も怖すぎるのはパスです。

| なな | 2007/10/22 9:35 PM |
こんにちは。
朱川さんの読み始めとしてはいい本だったみたいで安心しました。
特に最初のと最後のお話は名作でしょうね。
怖すぎるのもあるらしいので気をつけてパスしなきゃですね。
| 藍色 | 2007/10/23 3:19 PM |
藍色さん、こんばんは。
これが初朱川さんなんですね。
それは大成功です。
怖すぎるのは「水銀虫」です。
あれは朱川さんをすごく好きになってから読んでください。
| なな | 2007/10/23 10:21 PM |
ななさん☆こんにちは
朱川さんの描く昔の怖かったことって、何だか自分の体験のように思えてしまいました。
子供の心を忘れないって大事なことですね。
| Roko | 2007/10/27 11:28 AM |
Rokoさん、こんばんは。
今の子供達にはこの本のような「怖さ」って感じられないんでしょうね。
読んでいると自分がすごく怖かったものなんかを思い出したりして、懐かしい気持ちになりました。
| なな | 2007/10/29 6:00 PM |
こんばんわ。こちらにもお邪魔します。
「コドモノクニ」は、ラストの一文にさらにゾッとしますね。
私も怖がりなので本格ホラーはダメですけど(夜中にトイレに行けなくなるし)
朱川さんの作品は怖いけれど切なくて、素敵ですね。
| ia. | 2007/12/09 12:51 AM |
ia.さん。私も怖がりです。
本格ホラーは絶対に読まない。
これくらいのちょっとゾクリ、そして切ないって言うのがいいですよね。
| なな | 2007/12/09 8:54 AM |
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