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「ロック母」角田光代
ロック母
ロック母
角田 光代

1992年芥川賞初候補作品「ゆうべの神様」から2007年「イリの結婚式」まで7つの短編集。

短編集ではありますが、とても個性の強い物語たちで読むのに時間がかかりました。初期の角田さんをまだあまり読んでいないのですが、主人公が高校生の「ゆうべの神様」から始まり、主人公がアジアを放浪する話、そして父を看取る、赤ちゃんが出来る話など、角田さんが年をとるのと一緒に主人公も年を取っている感じ。


タイや上海を放浪する物語は、きっと昔角田さんがそうやって色んな町を放浪していたんだろうなぁ、その時の記憶の断片が物語の中に織り込まれているんだろうなって思いました。写真じゃなく、自分が書く文章にそうやって想い出を残せるのって素敵ですね。
「ゆうべの神様」
派手な喧嘩ばかりする両親。自分達をよそ者と扱い、いつも噂話をしているご近所。隣の高校に通う、緑の髪のガンジ。高校3年生のマリは大学に受かってこの町を出て行くんだと思っている。

「緑の鼠の糞」
タイの南、チュンポーンの町に来た私。ここは暑い。毛穴という毛穴が開き、体の中の液体が搾り出されていくような暑さだ。寺院で出合った日本人・コウちゃんと食べる辛いタイ料理。

「爆竹夜」
旧正月の上海に来たのは間違いだった。バスに乗るのも、食べ物を買うのも命がけ。

「カノジョ」
アパートに茸が生え、蝿騒動が起こり、嫌がらせのビラが配られる。それはきっと前妻・畠田みよ子の生霊の仕業だ。

「ロック母」
10年ぶりに帰った実家の島は18歳の時出て行ったままだった。かわってしまったのは臨月のお腹を抱えた私と大音量で私が置いていったCDを聞く母。

「父のボール」
末期癌だった父がいよいよ危ないと病院から呼ばれた。不幸は坂を転がってくるボールのようなものだったと言ってた父。子どもの頃から子供達を支配したかった父。私はその父が死ぬ瞬間を待ち構えているのだ。

「イリの結婚式」
ガイドブック専門の出版会社に勤める私。今回の取材は新疆ウイグル地区。ウルムチでガイドをするアミナさん。イリで運転手を務める孫くん。二人は宗教の違いからか毎日喧嘩をする。そんな姿に婚約破棄した恋人・佐々男と自分を重ね合わせる。
| 本:か行(角田光代) | 21:00 | comments(3) | trackbacks(6) |
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コメント
ななさん、こんにちは。
角田さんの苦闘の足跡がうかがえるような短編集でしたね。
そういえば、角田さんと主人公が一緒に年を取っている感じ、しました。
自分の文章で思い出が残せたらいいですよね。
あ、でもななさんはご自分のブログでできてる気がします。
私は時間が厳しくて本専門なので、日常まで書けないのがちょっぴり残念です。

『赤い指』お手すきでしたら…。
| 藍色 | 2007/08/10 2:47 PM |
こんばんは。
私もそんなに角田さんの初期作品よんでるわけではないんですが、なんだかもやもやする感じを思い出しました。
こうやってひとりの作家さんの歴史を顧みるのは結構面白い…
| ちきちき | 2007/08/10 10:47 PM |
◇藍色さんへ

あとがきで「書き直してしまったら意味がない」って書いてあったのを読んで、やっぱり作家さんでも昔の文章は書き直したいって思うことあるのかって思いました。
自分の文章で想い出が残せたら素敵です。

ブログもそんなところありますよね。
本の感想でも、あぁあの時はこんな事があったから
こういうことを感じていたんだなって思ったりしますもの。

◇ちきちきさんへ

こうやって昔のから順番に読むのって面白いです。
作家さんにしてみたら、ちょっと恥ずかしかったりするのかもしれないですね。
角田さん勇気ある行動です!
| なな | 2007/08/10 11:25 PM |
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