CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
カウンター
グリムス
MOBILE
qrcode
<< 「スコーレNo.4」宮下奈都 | main | 冷蔵庫の中 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
「モノレールねこ」加納朋子
モノレールねこ
モノレールねこ
加納 朋子

表題作「モノレールねこ」他、全8編が収められた短編集。

表題作「モノレールねこ」をアンソロジー「ありがと。あのころの宝もの十二話」で読んでいたのですっかり油断(?)していて、図書館に予約するの遅くなってました。

うん。よかった。ちょっと沈みがちな今日この頃の私の心に染みました。全編、静かな空気が流れています。ひどい親がいたり、悲しい事がおきたりするんだけど、だけど人生捨てたもんじゃない。誰かとどこかでつながっているんだ。そんな風にちょっと心穏やかになれる物語でした。

「バルタン最後の日」のザリガニ目線が斬新でした。
「モノレールねこ」
デブで不細工なノラ猫が僕の家にやってくるようになった。ある日、そのノラが赤い首輪をしていた。僕はその首輪に手紙を巻きつけて僕・サトルとタカキの文通が始まった。

「パズルの中の犬」
私の趣味はパズル。晩御飯の準備が終わり、夫が帰るまでの時間をつぶすためにする時ジグソーパズル。ある日フリマで真っ白なジグソーパズルを買った。そこに見えたものは…

「マイ・フーリッシュ・アンクル」
中一の夏休み、合宿中に顧問が慌ててやって来ていったのは「ご家族が亡くなった」という事だった。祖父母と両親の4人で出かけた香港でホテル火災に巻き込まれたようだ。そして父の弟でダメ人間。仕事もせずブラブラしているだけどテツハルと二人残されたのだ。


「シンデレラのお城」
一人で旅行もし充実した日々を暮らしているスズ。だが30を過ぎて周りの目は厳しい。飲み友達のミノさんにそんな愚痴をこぼしたら40になるミノさんも同じだという。そして二人は偽装結婚をして三人で暮らす事になった。三人とは…

「セイムタイム・ネクストイヤー」
娘が亡くなった。失意の中にいる私を夫が旅行に誘ったが一人であのホテル、娘の七五三もかねた誕生日のお祝いに家族三人で泊まったあのホテルのあの部屋に泊まることにした。そこでであったのは…

「ちょうちょう」
叔父が経営するラーメン屋の2号店を任された俺。店をやるのは叔父の部下の上田さんと姪の蘭子。そしてバイト希望で入ってきた恵、俺のタイプの4人だ。店は評判もよく順調な滑り出しだった。

「ポトスの樹」
俺のどうしようもない父親。ヤツのせいで俺は子どもの頃からどれだけ苦労してきたことか…そんな話をしても「仲のいい親子ね」という彼女。

「バルタン最後の日」
俺はザリガニ。そしてちょっと鈍いフータに釣られた。フータの家で家族3人を見つめながら過ごす俺。ある日俺が脱皮したら「お母さん」も変身する!と言い出した。
| 本:か行(加納朋子) | 22:00 | comments(9) | trackbacks(8) |
スポンサーサイト
| - | 22:00 | - | - |
コメント
ななさん、こんばんは。
久しぶりの加納さんでした。
ほのぼのとして、ほんと、心穏やかになれるお話ばかりでしたね。
この季節に読んで、こころが暖かくなりました。

えっ、沈みがちなんですか?。
そんなときは何か元気が出る本を!
今思い浮かぶのは…(貧しい知識を総動員して…)
しをんさんのエッセイはいかがでしょう?。
| 藍色 | 2007/03/24 2:42 AM |
こんにちは。
とっても素敵な短編集だったと思います。
明るい話ばかりではないけれど、心の奥に優しく触れてくれるような温かさがあたと思います。
TBさせていただきました。
| EKKO | 2007/03/24 10:37 AM |
ななさん、お久しぶりです。
お母さんとザリガニ君 とってもいいですよね。
| seko | 2007/03/24 6:38 PM |
◇藍色さんへ

私も加納さん久しぶりだったんです。
甘すぎず、辛すぎずで予想以上によかったです。

しをんさんのエッセイで妄想の世界にゴーですね。
それは元気が出そうです。

◇EKKOさんへ

EKKOさん、こんばんは。
どの話もラストがすごくよかったですね。
物語の続きを心の中で想像して幸せになれるかんじでした。

◇sekoさんへ

sekoさん、こんばんは。
ザリガニ・バルタン君の視点すごくよかったです。
| なな | 2007/03/25 11:06 PM |
ななさん、こんにちは。

ああ!もう素敵!!(笑)
最高の作品集でした。
『ポトスの樹』はボロボロと泣いてしまいました!
| ゆう | 2007/03/27 6:40 PM |
ごはんもぶじに作り終えたのでさっそく遊びにきました♪
この本、私も先日読んだばかりだったのでこちらにコメント^^

とってもステキな本でしたね。
ななさんはどのお話がお気に入りですか?
私は、「シンデレラのお城」と「マイフーリッシュアンクル」かな。うーん、ぜんぶよかったけど。

たくさんのレビューがあって、うれしい悲鳴。
とてもとても読みきれません。
またじっくり、読みにきますね♪^^
| ゆか | 2007/03/27 8:48 PM |
◇ゆうさんへ

これは本当にため息が出るような本でしたね。
一つ読み終わるごとに「あぁ、次はどんな物語?」って
期待に胸ワクワク。
いつまでも終わらないで欲しいって思いました。


◇ゆかさんへ

どれが一番好きか…すごく悩んだんです。
たいがい、「これが一番かな」って言うのがあるんですけど
この本はどれも捨てがたい。
「マイフーリッシュアンクル」も「バルタン最後の日」も
「ポトスの樹」も…って考えたら全部いいんですよね。

| なな | 2007/03/29 7:18 AM |
こんにちは。
私は加納さん初めてでした〜。
表紙の猫があんまり可愛かったので(笑)。
でも当たりでした!
すごく良かったですよね〜。
私は「アンクル」が好きです。
機会があれば加納さんの他のも読んでみようと思います。
| chiro | 2007/04/17 1:25 PM |
chiroさん、こんばんは。

この本で加納さんと知り合える(?)なんて
それはとても幸せな事だと思います。
他の本も優しい空気が流れていてお薦めです。
ぜひ読んでください。
| なな | 2007/04/17 7:42 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
モノレールねこ 加納朋子
カバー装画・章扉イラストは菊池健。装丁は大久保明子。 時をこえて届くあの頃からの贈りもの。儚いけれど、揺るぎない―「家族」という絆。短編集。 1・モノレールねこ―デブねこの首輪に挟んだ手紙がつなぐ、ぼく:サト
| 粋な提案 | 2007/03/24 2:42 AM |
『モノレールねこ』  加納朋子  文芸春秋
加納さんの最新短編集です。良かった〜〜〜最高☆ まさに加納さんの本領発揮ですね。どのお話も、可愛くて、でも悲しくて、切なくて、そしてどこまでも温かい。 何度もほろっとしました。こういう路線を書かせたら、加納さんは抜群に巧いです。切なさが増してきて
| アン・バランス・ダイアリー | 2007/03/24 10:34 AM |
加納 朋子 (著) モノレールねこ
加納 朋子 (著)? モノレールねこ 家族にまつわる8つの物語。登場人物がみんな不器用で、私はこの手の話に大変弱いです。 ちいさな子供達が、まだ若いお父さんやお母さんと一緒に遊んでいる公園で読んでいたせいもあり、ツボにはまって泣いてしまいました。「セイム...
| Lights on Zope | 2007/03/24 6:39 PM |
モノレールねこ 加納朋子
過去に少しだけ秘密を持った家族や人々の心温まる短編八編。 誰もが心の奥底に癒えない傷を抱え生きていても、人生観や人との絆を大切にする事で、過去の秘密はやがて昇華され、生きていく上での極上の宝物となっていく・・・そんな物語が集められていた。 衝撃的な過
| かみさまの贈りもの〜読書日記〜 | 2007/03/27 6:40 PM |
「モノレールねこ」 加納朋子
モノレールねこposted with 簡単リンクくん at 2007. 2.25加納 朋子著文芸春秋 (2006.11)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る
| 今日何読んだ?どうだった?? | 2007/03/30 8:58 PM |
「モノレールねこ」加納朋子
「モノレールねこ」加納 朋子文藝春秋2006-11¥ 1,600[勝手に評価:★★★★★(5点満点)]
| Chiro-address | 2007/04/17 2:10 PM |
モノレールねこ
どの話も心温まるものだった。読後も余韻が残る。特に好きな作品は「モノレールねこ」 「パズルの中の犬」「ポトスの樹」「バルタン最期の日」だった。「モノレールねこ」 では、ねこを通して文通する二人の、その後の結末に思わずほほえんだ。「パズルの 中の犬
| 本を読もう | 2007/04/26 5:34 PM |
加納 朋子 「モノレールねこ」
JUGEMテーマ:読書感想文&nbsp;  太っているので、塀の上に乗ると塀の両側にお肉が垂れ  モノレールのように見える猫。そんな野良猫が、ある日  首輪をしてきた。首輪に紙を挟んだら答えが返ってきたのは  伝書鳩ならず伝書猫
| こみち | 2011/10/29 11:57 AM |