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「ガール」奥田英朗
ガール
奥田 英朗


30代女性。仕事はきちんとこなし、主張もきっちりとする。女の子でもなくおばさんでもない。そんな5人の女の元気がでる物語。

30歳で独身、仕事はできる。結婚という選択を捨てたわけじゃないけど、彼がいる訳じゃない。未来が見えなくて、だけど自分はどんどん年を取って…そんな人達が登場します。30代ってそんな年頃なんですよね。私は「30歳になったら家を出よう」って思ってまして、付き合ってた彼に「独り立ちする」って言ったら「一人暮らしはよくないから結婚しよう」と言われ、主婦になりました。だけどその時「ふーん」って言われていたら、この本に出てくる人達のうちの一人だった訳です。ドキドキしながら読んでしまいました。奥田さんって女なんじゃないか?って疑ってしまぐらい女の気持ちをすごくリアルに描いてます。

「ガール」に出てくる「もうガールじゃなくなった」って台詞、すごく上手い。30代って少しずつ女の子からおばさんになっていく自分に慣れる10年なんでしょうかね?「若々しいって事は若くないって事」というような文章がありました。私も子供を生んで長かった髪を生まれて初めて短くした時5歳年下の子に「なんだか若々しくなりましたね」って言われたんです。その時に「若々しいねーとうとう言われる年齢になったのか」って思ったものです。


「ワーキング・マザー」で後輩の女の子が「平井さんって立派だなぁ。育児を錦の御旗にしないから」「錦の御旗って?」「会社で女の人に育児を持ち出されたら、周りは何もいえなくなるじゃないですか。とくに出産を経験していない女性は、口さえはさめないようなところがあるし」って会話があるんです。昔、職場には子育て経験した人ばかりでした。「結婚して大人。子育てしてやっと一人前」って雰囲気がぷんぷん漂ってました。だからいつか結婚して子供が出来てもそんな大人(いや、その頃も大人でしたが)にならないぞ!って。今の私どうなんだろう?気をつけよう。

「ヒロくん」
大手不動産会社に就職して十四年目の武田聖子は課長になった。夫より高給取り、年上の部下も持つ事になった。

「マンション」
広報の石原都知事と社内で有名な石原ゆかり。親友がマンションを買ったのに影響されマンション購入を計画する。自分にとって大切なものは何か。

「ガール」
広告代理店に勤める滝川由紀子。仕事・容姿のおかげで楽しい20代を過ごしてきた。だが、最近何かが違う。

「ワーキング・マザー」
離婚してシングルマザーとなった平井孝子。元の職場に戻り、精一杯仕事をしてるつもりだが、周りのいたわりの目が気になる。

「ひと回り」
老舗文具メーカーに勤める小坂容子。ひと回り年の違うイケメン新入社員の新人指導を任される。
| 本:あ行(奥田英朗) | 22:59 | comments(16) | trackbacks(16) |
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コメント
思い切りこの主人公たちの予備軍にあたるmamimixです。本当にリアルな心情が書いてありましたねー。奥田さんってすごい。全話ともハッピーになるかもなぁって感じに終わるのもよかったです。
| mamimix | 2006/03/25 8:18 AM |
mamimixさん、こんばんは。
奥田さん、なんでこんなに女の人の気持ちがわかるんでしょうかね?
終わり方、ぷつっと切れるけど少し前向き。
あとは読む人に任せますって感じでよかったですね。
| なな | 2006/03/25 10:58 PM |
 こんばんは。

奥田さんは女性でしょう、多分。(^-^;)
本当、そんな気がします。

それにしても、5つともいいなんて嬉しい1冊でした。
好感も持て、共感もしました♪
| ☆すぅ☆ | 2006/04/02 4:05 AM |
すぅさん、こんばんは。
これは本当に共感できる部分が沢山ありました。

これだけ女心がわかるなんて不思議です。
奥田さんに会うことがあったらなんでも見透かされそうですね。要注意です。
| なな | 2006/04/02 8:10 PM |
はじめまして、さえら といいます。

奥田英朗さんからの、すてきなエール。
たくさんの勇気をもらえる作品だと思いました。

TBさせていただきました。
| さえら | 2006/04/02 9:09 PM |
さえらさん、はじめまして。

元気をもらえて、そして今の自分・これからの自分をちょっと考える。そんな素敵な物語でした。
| なな | 2006/04/03 7:15 AM |
こんばんは。
なるほどナナさんも自分と重ねられましたか。
それだけうまい作家さんですよね。
女性はいつまでもガールなんですね。奥田さんによると。
男性はボーイ?少し違うような気もします。
旧の方にもTBしちゃいました。
| よし | 2006/06/02 10:56 PM |
よしさん、こんばんは。

OL経験がないので、会社のなかでの立場などはちょっとわからなかったのですが、30代女性のいろんな気持ちをすごく上手に表していると思います。
「ガール」女性はいくつになっても「ガール」でいたいって気持ちを持っていると思います。多かれ少なかれ。
| なな | 2006/06/03 9:57 PM |
こんにちわ
やっぱり、奥田作品のパワーとスピード感は凄いですね!一気に読みきっちゃいました!&ななさんと一緒で私も、『ギャル』を卒業して『ガール』という言葉が気に入っています。とっても前向きですしね!

| KORO | 2006/06/04 12:34 AM |
KOROさん、こんばんは。

奥田さん、本当は女性なんじゃないかって思うくらい
30代女心がリアルに書かれていたように思います。
本を読んだ後、「ガール」に出てくるような先輩を持っている人の話を聞いて「いるんだ、本当に」と驚きました。
| なな | 2006/06/04 9:50 PM |
なんだか、ななさんのノロケ話を聞かされた気分です。『「一人暮らしはよくないから結婚しよう」と言われ、主婦になりました。』のななさんは、この作品の主人公たちのように、きっちり主張する女性とは思えないのですが・・・?
って、全然話題がそれてますね。
| すの | 2006/06/25 6:48 AM |
あら、すのさん。のろけたつもりはなかったのですが…

昔はこの本に出てくるような女だったんです。
誰かに頼って生きていくためには、丸く丸くならなきゃいけないんです。随分と自分をかえたように思います。(きっと夫は「まだまだ」って言うと思いますが…)
| なな | 2006/06/25 4:34 PM |
おおしろかったですね。ノロケ話もごちそうさま、なんか小説の台詞のような会話ですね。
乙女だったり、ガールだったり、女性はほんとうに素敵です。ぜひ、いつまでも、その気持ち忘れないでくださいね。
| すの | 2006/07/01 6:01 AM |
すのさん、そうですね。
いつまでも乙女でガールでそして年相応の大人の女になれるようがんばっていきます!
| なな | 2006/07/01 9:55 PM |
TBさせていただきました。
この作品、意外と男性にも共感できるところがあるんですよ。
「ヒロくん」の武田聖子や、「マンション」の石原ゆかりの気持ちが、男ながらに解っちゃったりして、ついつい鼻の奥がツンとなったりします。
とはいえ、奥田さんの観察眼には瞠目しました。
男性なのにこれほどまでに女性のことが書けるって、スゴイです。共感するところもありながら、勉強になるところもありましたよw
| こばけん | 2006/09/10 5:05 PM |
こばけんさん、こんばんは。

私は仕事を辞めてしまったので、ここに出てくる人達からは遠いところに暮らしていますが、もし結婚しなかったら、ずっと仕事をしていたら…きっとこういう選択をしていたのかもしれないって思う部分がたくさんありました。
奥田さん、すごいです。女です!
| なな | 2006/09/12 8:10 PM |
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