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「海」小川洋子
海

小川 洋子

恋人の小さな弟との会話を書いた「海」を初め7つの物語。

小川さんの描く物語って不思議。物語の舞台が違う時代の日本じゃない場所というのか、ちょっと浮かんだ異次元というのか…電車に乗って眠っていたら気がついたらそこについていたと言うのか…生活臭が全くしない世界です。

「海」
恋人と初めての旅行。行き先は彼女の実家。結婚の挨拶をしにいった。彼女がいつも話す「小さな弟」は21歳の僕より1.5倍はありそうな青年。そんな小さな弟の部屋で寝ることになった。机の引き出しから出した冷えていないサイダー、寝る前に見る動物番組のビデオ。弟は鳴鱗琴(めいりんきん)の演奏家だと言う。

娘の結婚する人を迎える両親の気まずさ、そんなことお構いなしに普段どおりに食事をするおばあさん。小さな弟との夜。なんだか不思議な物語。

「風薫るウィーンの旅六日間」
バイトしてお金を貯めてついに来たウィーン。参加者14名のうち単身なのは私と六十代半ばの琴子さんだけだったので、当然同室になる。そして気がついてみたら毎日琴子さんに付き添って養老院に通っていた。

「バタフライ和文タイプ事務所」
ここは医学生の為に論文の和文タイプを請け負う事務所。新入りの私はNo.5のタイプに座り、日々医学論文をタイプする。ある日、糜爛の「糜」の字がかけてしまい、もう一人の従業員、活字管理人がいることを知った。

これはひっそりと官能的。和文タイプってどんなものなのか全く想像できないけど、数ミリ単位の小さな活字がずらりと並ぶ活字版からレバー一つ操作して活字を拾っていく様子が蝶のようというのもなんとなく想像できる。

「銀色のかぎ針」
岡山から乗ったマリンライナーで向かいに座った老婦人がかぎ編みをしていた。

「缶入りドロップ」
生涯ずっとバス運転手として働いてきた男。今は幼稚園バスで「バスのおじちゃん」として働いている。

「ひよこトラック」
新しい下宿は1階に未亡人の大家と孫娘が住む、職場から40分かかる場所だった。母親が亡くなった途端喋らなくなった孫娘と一緒に見たカラーひよこを乗せたトラック。色々な抜け殻を持ってくる孫娘。

「ガイド」
僕のママは町公認の観光ガイドだ。そんなママが旗をなくしてしまい、不幸が続く。いつもは留守番をしている僕だけど、町全体が停電になる日曜日、ママのガイドするツアーのお客の一人として紛れ込むことになった。隣に座った一人旅のおじさん。仕事は「題名屋」だという。

川があって歴史の深いこの町を私もお母さんの案内で観光してみたくなりました。そしてシャツ屋でちょっと変わったシャツを作りたい。
| 本:あ行(小川洋子) | 23:38 | comments(12) | trackbacks(8) |
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コメント
ななさん、こんばんは。
バリエーション豊かな短編集でしたね。
ちょっと現実離れしたような、この感じ、
“生活臭が全くしない世界”に、納得しました。
クラフトエヴィング商會コンビの装幀も
さりげなく素敵でした。
| 藍色 | 2006/11/20 3:29 AM |
藍色さん、こんばんは。

すごく短くても小川さんらしい世界が広がっていました。

装丁、2本のボコボコした線が素敵でしたね。
さすが!って思いました。
| なな | 2006/11/20 10:26 PM |
面白い短編だった。
ありがとう!
不思議な気分のままあっという間に読み終わっちゃったよ。
| ゆうき | 2006/11/24 8:41 AM |
ゆうき、小川さんの作り出す世界っていつも不思議だよね。
その世界にどっぷりつかってしまって、暫く帰ってこれなくなっちゃうの。
| なな | 2006/11/24 9:51 AM |
私は表題作のぎこちない関係が面白かったけど、「ガイド」も良かったですね。ななさん同様にあのシャツ屋さんのシャツが気になりました。
| coico   | 2007/01/09 8:45 AM |
coicoさん、こんばんは。

「海」の食事シーンや弟との会話面白かったですね。
「ガイド」のシャツ、どんななんでしょうかね?興味津々です。
| なな | 2007/01/09 10:34 PM |
こんばんは、ななさん。
大変、ステキな短篇集でした。
いろいろ違った作品があって、贅沢な気もしました。
不思議な世界、どこでもありそうな、そんな物語が、
また、いいんです。

| モンガ | 2007/01/24 11:49 PM |
モンガさん、こんばんは。

素敵な物語でしたね。
この世の中じゃないちょっとだけ浮いているような世界。
ボーっとあの世界の空気にひたってしまいました。
| なな | 2007/01/25 10:15 PM |
 こんばんは♪
 TBさせていただきました。
 
 すぐそこにあるようで、まったくの異次元。 
 小川さん独特の世界が、よかったです。
| miyukichi | 2007/05/07 12:12 AM |
miyukichiさん、こんばんは。

ちょっとだけこことは違う空間。
小川さんらしい世界観が素敵でしたよね。
| なな | 2007/05/07 11:07 PM |
遅くなりました<(_ _)>
ななさんの言われるとおり、日本が舞台なのに、どこか現実離れした雰囲気ですよね。でもそれがいやじゃないというか、むしろ心地よいというか…小川さんの描かれるところの「日本」に一度行ってみたい気がします^^
| まみみ | 2007/08/01 11:09 PM |
まみみさん、こんばんは。

小川さんの書く世界、夢の中のような素敵な空気が漂ってます。小川さんの「日本」に行ってみたいですね。
| なな | 2007/08/02 8:25 PM |
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