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「真鶴」川上弘美
真鶴
真鶴
川上 弘美

なんだかネットリと濃くて、だけど霧のように掴みどころのない、そんな物語でした。

主人公の京。13年前に夫の礼が突然失踪して、母と娘の百(もも)と一緒に暮らしている。娘との距離。失踪した夫の事。妻と三人の子供がいる彼・青慈との事。時々ついてくる女の事。

遠ざかったり、近づいたり、距離をおいたり、近寄ってみたり。それぞれが京との距離をかえていく。相手との距離に喜んだり、傷ついたり、驚く京。

そして真鶴。失踪した礼が残した日記に書かれていた「真鶴」の文字。あっち側の人、こっち側の人。両方が交差する真鶴。
子どもを生むときの「大変じゃなくてへんって思った」って気持ち。自分の一部だった子どもを産んだ途端に「お母さん」になる自分や周りの妊婦。どんどん距離が遠くなっていく子ども。そんな事がすごくリアルだった。

もう終わりの時が来ている青慈と一緒に礼の実家のある瀬戸内まで行く。一緒にホテルに泊まり手をつないで眠り、「わたしの息子だったらよかったのに。父親でも。あにおとうとでも。」と思いながら眠る京。次の日の朝、寝起きの青慈をみて「まだ青慈のかたちにかたまりきっていない」といい。「このまま、固まる前にわたしがこねて、わたしにいいようなかたちにしてしまえればいいのに」と思う京。なんだか切なくなりました。

この本、このブログに載っている表紙は見たものとはちょっと違います。表画は高島野十郎という方の「すもも」って絵です。そして背表紙「真鶴 川上弘美」書いてある以外は全面絵なのです。本っぽくないけどステキ。
| 本:か行(川上弘美) | 22:11 | comments(8) | trackbacks(8) |
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コメント
ななさん、こんばんは。
濃厚でいながら、捕らえにくい川上さんの世界に、
今回も圧倒され、翻弄されたような気がしました。
カバーの絵、雰囲気が素敵でしたね。
・・みぞおちの痛みに気をつけましょう。
| 藍色 | 2006/11/13 4:18 AM |
藍色さん、こんばんは。

今回はいつも以上に掴みどころのない物語でしたね。
濃霧の中を歩いているようでした。
みぞおちの痛み、そして真鶴…
気をつけましょう。
| なな | 2006/11/13 9:23 PM |
綿々と続いているような重さがあったね。

娘が離れて行く様子が淋しくなっちゃった。
固まっていくとか、肌が堅くなるとか。
大人になって行っちゃうんだね。
| ゆうき | 2006/11/15 10:03 AM |
ゆうき、そうそう。その言葉ぴったりだ。
劇的は変化はないんだけど、生活は続き気がつくと何かが変化してる。

固まるとか肌が堅くなるってなんとなくその雰囲気わかる。
男の子はもっと早くに固まって行っちゃうんだろうね。
| なな | 2006/11/15 11:00 PM |
男の子は声が変わるから
そのときに、「小さいあの子はいなくなった」と感じてしまうかもね。
| ゆうき | 2006/11/16 6:49 AM |
ゆうき、そうかもしれないね。
声変わりの時なのかもしれないね。
いやだなぁ。
サッカーのお迎えに行っても、
2年生は全然かわいくない。
一人ずつはいいだろうけど、
集団になると男なのよ。
いやだ、いやだ。
| なな | 2006/11/16 10:07 PM |
>ネットリと濃い
ほんと、そうです!息が苦しくなるくらいでした。これを読むと、真鶴が恐ろしい場所に思えてしまいます。

男の子は、中身はかわいいのに、どんどんかわりますよね。今では家に4人も5人も遊びに来られると、ものすごくむさくるしいし、しかも帰った後、なぜか部屋の中が男臭くなってます。
| june | 2007/06/03 10:16 PM |
juneさん、おはようございます。

真鶴に行ったら、なんだか持ってかれそうですよね。

男の子、たくさん集まるとなんであんなに臭いんだろう?
幼稚園生は5人いても平気なのに。
小学校2年生もかなりきてます!
| なな | 2007/06/04 8:33 AM |
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真鶴 川上弘美
装丁は大久保明子。装画は高島野十郎「すもも」(画像との違いは文末で補足)。 「文学界」2005年2月号から2006年5月号初出。 主人公で語り手の柳下京(やなぎもとけい)は、母と娘、百(もも)との三人暮らし。夫
| 粋な提案 | 2006/11/13 4:18 AM |
真鶴
  『真鶴』 川上弘美 2006年   12年前に失踪した夫、礼のことを、思い出すような感じで京(けい)は真鶴に行った。   娘の百(もも)は「離れていく」年頃。   10年以上の付き合いの青茲。   同居の母。 静かで、メリハリがなくて、重い空気。
| わすれるまえに | 2006/11/15 10:01 AM |
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| とんとん・にっき | 2006/11/25 9:11 PM |
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| ぱんどら日記 | 2006/12/15 11:31 AM |
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ここかしこ つかずはなれず きおくれず   以前このブログにも「グリーン車で川上弘美にナンパされて 」などという大胆不敵なるタイトルで書いたとおり、彼女の文に久しく出会っておらぬところをばったり出くわして、その後むずむずと無性に何かを読みたくな
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