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「暗黒童話」乙一
暗黒童話
暗黒童話
乙一


冬のある日、左目と一緒にそれまでの記憶も失ってしまった菜深。以前の菜深と全く違うわたしに戸惑う家族や学校の友人。眼球移植を受け、目が見えるようになった日から左目が勝手に見る映像。その映像だけが私の記憶。映像が実在する場所だとわかって、家出をして訪ねる私。

記憶ってなんだろう?ってすごく考えた。記憶がなくなったら、今まで生きてきて経験してきた事が無になってしまう。主人公の菜深のように自信をなくしてしまうのは当たり前の事なのかもしれない。夢って昔の場所が出てきたり、その日に読んだ本の内容だったり、そういう記憶がなくなるんだから夢も見ないのかもしれない。もし、自分の子供が記憶を無くしてしまったら、やっぱり菜深の母のように昔の面影を捜して、落胆してって事になるんだろうか?

すべてを無くしてしまった菜深。左目が見せる映像は突然やってくる。その記録をとり、自分の記憶として大切にする。視点は小さい子供だったり、成人した男の人だったり、高校入試の映像から名前が和弥だとわかる。ある日、見た映像から和弥が行方不明の女の子に関係する事件に巻き込まれたのではと考え、和弥の暮した町に行く。和弥の姉、砂織が働く喫茶店を中心に砂織に好意を持つ大学生の住田さん、常連の京子さんや不思議な雰囲気を持つ画家の潮崎さんなどに出会い、行方不明の女の子を捜す菜深。「アイのメモリー」という童話。その童話を書いた、不思議な能力を持つ作家の三木の語り。グロテスクな表現も沢山あるのに、どんどんはまっていきます。行方不明の少女、そして和弥を殺した犯人。すっかり騙されました。


読み終わってから「飛び出した内臓」「手足のない女の子」など思い出してゾーっとした所に寝たはずの下の子が目を覚まして起きだしました。最近おねしょをするので寝巻きがわりの甚平の上からオムツをはかされている息子。暗闇から出てきた彼のほうが数倍怖かったです。

グロテスクでスリル感たっぷりのお話。表紙の裏の「著者の言葉」と著者の「あとがき」が笑えます。ちょっとの文章でクスリと笑えて、沈んだ気持ちが晴れ晴れ。いいなぁ。
| 本:あ行(乙一) | 13:54 | comments(0) | trackbacks(1) |
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暗黒童話
 黒乙一の初・長編小説である。左眼と記憶を失くした女子高生の「私」の話なのだが、 まるで作者自身がそれを経験したかのようなリアルな設定が、小説への導入を早くしている。 例えば、記憶を失くす前の過去の自分と、記憶を失くした今の自分とのギャップに苦しむ
| 本を読もう | 2007/05/08 9:17 AM |