湯川が殺人を?「自業自得だ。教え子に正しく科学を教えてやれなかったことに対する罰だ」。ガリレオシリーズ初の完全書き下ろし。
つい最近ガリレオ7を読んだと思ったら8が出る!って知ってうれしかったのですが、「『虚像の道化師 ガリレオ7』を書き終えた時点で、今後ガリレオの短編を書くことはもうない、ラストを飾るにふさわしい出来映えだ、と思っていた著者が、「小説の神様というやつは、私が想像していた以上に気まぐれのようです。そのことをたっぷりと思い知らされた結果が、『禁断の魔術』ということになります」と語る最新刊。」って紹介がありました。って事はガリレオ8で短編は終わりなのかしら?それはさびしい。
それにしても内海さん、ドラマ化されてから出てきた人物ですがすっかりなくてはならない存在になっていますね。
「透視す」(みとおす)
お客さんの名刺を透視して、名前を当てる事を売り物にしていたホステスのアイが殺された。湯川も草薙に連れられアイの透視を見たことがあった。
透視についてというより、アイと義母の確執がメインの物語。
「曲球る」(まがる)
戦力外通告を受けた野球選手の柳原はの妻が殺害された。防犯カメラから犯人が特定され捕まった。草薙の紹介により、湯川は柳原の投球にアドヴァイスをすることに。柳原の妻が殺される前に買っていたプレゼントの中身とは…
柳原の妻は生前「いつまでも野球にしがみつかないで欲しい」と言ってた。そして戦力外通告を受けた柳原。妻が亡くなりそれでも野球にしがみつくべきなのか、妻の言うとおりにするべきなのか悩む柳原。死ぬ前に妻がとっていた謎の行動(ホテルで人と会ったりプレゼントを用意したり)の意味がわかった時「あぁ…」と思います。が、ガリレオが出てこなくても…ねぇ…
「念波る」(おくる)
双子の姉に何か起きたのでは?という義妹の電話により夫は慌てて帰宅。そこには血だらけの妻の姿があった。妹は姉が襲われた時、テレパシーを感じ襲ったと思われる人の顔も見たというのです。妹に会いテレパシーについて科学的に調べる湯川。
「猛射つ」(うつ)
フリーライターの長岡の死体が見つかった。彼は大物代議士について調べていたことがわかっていた。一方長岡が連絡をした形跡がある町工場の工員が数日前から無断出勤をしていることがわかる。その工員・古芝伸吾は湯川の高校の後輩で、以前湯川は彼に指導したことがあった。
古芝君、せっかく湯川先生がいる大学に入学できたと思ったら、大切な姉が亡くなってしまう。そんな彼がとった行動は理解できるけど悲しい。そしてそんな後輩に指導者として責任を取ろうとする湯川先生がすばらしい。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
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