シャッター通りまであと一歩。さびれた商店街の再生プロジェクトを請け負ったのは、和菓子屋の2階に移転してきたばかりの超零細&倒産寸前の広告制作会社だった…。『オロロ畑でつかまえて』『なかよし小鳩組』に続くユニバーサル広告社シリーズ、待望の第3弾。
アマゾンの紹介見るまで知らなかったけど「ユニバーサル広告社」ってシリーズ物だったんだ。たしか「オロロ畑でつかまえて」はデビュー作だったよね。
総勢4人の零細広告制作会社の「ユニバーサル広告社」は都心から随分離れたJR線桜ヶ森駅から徒歩15分の、行覚寺門前の寂れたさくら通り商店街の和菓子屋・岡森本舗二階に都落ちするような形で移転した。最近放火事件があるから「住み込み希望」という大家。社長の石井は離婚している杉山を無理やり3階に住まわせる。クリエイターの杉山は離婚した元妻から娘早苗と会うなと言われ、手紙すら出せない状態。
岡森本舗の若旦那・岡森守は脱サラし店を継いだが、口下手で寡黙なせいか父親は磯村商店会長を始め商店街を牛耳る古株たちに口出しできずにいる。やっとの事で放火犯を見回る自警団を結成しようと発言し、それと同時に商店街主催の「さくら祭り」のチラシとポスターをユニバーサル広告社にお願いした。
寺の息子・光照は大学を卒業し寺へ修行に行かなければいけないのだが、延ばし延ばしにしている。そんな時ロックバンドのライブで知り合った娘・初音に恋をするが、初音が桜ヶ坂にある教会の娘だとしり愕然とする…
杉山のプロデュースにより若手メンバーを中心として「さくら通り再生プロジェクト」に取り組む。が、会長ら古くからの人たちが妨害する。
すごくすごく面白かったです。「悪知恵」と呼ばれる杉山の努力が報われないのも笑えるし、「悪知恵」を始め放火犯を捕まえるために集まった人たちにつけたコードネームのセンスに大笑い。さくら通り商店会と桜ヶ坂の人たちはいがみ合っているんだけど、島大輔の「男の勲章」で分かり合える人たちがいるのにも笑った。
寺の息子・光照はかなり情けなく、今まで男の人と付き合ったことがない初音とどうなるのかと思ったら、それなりに結構いい感じにまとまります。手紙すら送れない光照との連絡に初音が寺のそばまで行き托鉢に出る光照に手紙を渡したり、置手紙をしたり、そんな二人がかわいらしい。
全員、濃いキャラなんだけど美容院をやっている寿美代先生のキャラはすごかった。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)