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「夏天の虹 みをつくし料理帖」高田郁
JUGEMテーマ:読書


想いびとである小松原と添う道か、料理人として生きる道か…澪は、決して交わることのない道の上で悩み苦しんでいた。「つる家」で料理を旨そうに頬張るお客や、料理をつくり、供する自身の姿を思い浮かべる澪。天空に浮かぶ心星を見つめる澪の心には、決して譲れない辿り着きたい道が、はっきりと見えていた。そして澪は、自身の揺るがない決意を小松原に伝えることに―(第一話「冬の雲雀」)。その他、表題作「夏天の虹」を含む全四篇。大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、“悲涙”の第七弾。
前作のラストの澪の決断、そりゃ〜澪が料理人じゃなくなっちゃったら物語が進まないからそうなることはわかってたけど、それでも本当に諦めてしまっていいの?って思ってました。今回、やっぱり澪は諦めきれていなくて、料理にも気持ちが入らない。挙句の果てに臭覚、味覚までおかしくなってしまいます。お寮さん、種市をはじめ、周りの人たちの優しさに助けられているんだなって思いました。

「冬の雲雀――滋味重湯」
料理人という心星を見つけた澪は小松原に自分の決意を伝える。小松原は「あとのことは何も案ずる。すべて俺に任せておけ」と応える。小松原は自分が心変わりしたと、全ての責任を負い澪を自由にしてくれた。小松原への想いを料理をする事で押さえつけながら、仕事をする澪。やがて師走になり料理番付が売り出された。

前作のラストで「料理人としての道を選ぶ」と決めた澪。えぇ?本当にいいの?って思いましたが、その事を伝えた時の小松原がとにかく恰好よくて、澪本当にいいの?と再度思ってしまいました。料理番付に乗らなかった事を思い悩み眠ることも食べる事も出来なくなってしまった澪に源斎先生が言った言葉、ご寮さんが作ってくれた重湯が素敵。

「忘れ貝――牡蠣の宝船」
翁屋の伝右衛門がつる家を訪れ澪の縁組みが壊れたことを知った。すると次の三方よしの日に伝右衛門が又次をよこしてくれた。澪は野江の弁当に以前野江から返された蛤の片貝を添える。再び片貝を届けることで自分の想いが伝わるようにと澪は願う。そろそろ新しい料理を作ったらという又次の言葉に季節物の牡蠣を使って料理を作ろうと思うが、江戸の人は牡蠣といえば七輪で炙って食べるのが好き。そんな江戸の人に受け入れられる牡蠣料理はあるのか。

美緒が小松原が縁談を断ったという話を聞きつけてやってきます。その美緒に今まで人に話したことがなかった本当の理由を話す澪。話せる友達がいて本当によかった。でも美緒が励まそうとして言った意外な事に心を揺さぶられる澪。いやいや。ないでしょ。

最後に「恋を知って、澪さんの料理はかわりましたよ。澪さんの料理には、祈りが籠もっているんです。食べるひとの幸せを心から祈る、切ない祈りが」といったりう。澪は幸せものです。

「一陽来復――鯛の福探し」
春のある日、澪の鼻が突然きかなくなる。それに伴って味覚も失ってしまった澪。源斉先生に診てもらったが、原因は心労が重なったせいなので、いつ戻るかはわからないといわれる。そんな澪のために種市は助っ人としてなんと又次を翁屋からふた月の約束で借り受けてくる。又次は料理だけでなく、嫌な客あしらいまでこなしつる屋は大助かり。
そんなある日、つる家に伊佐三おりょう夫婦が親方を連れてやってきた。親方は卒中風の順調に回復しているそうだが、食が細くなったと聞き、精のつくものを食べさせようと知恵を出し合って料理を作る澪と又次。ところが、親方の箸は進まない。源斎先生の助言で食べる楽しみを思い出すような料理を作らなければと思った澪が考えたのは…

味覚がわからなくなった澪のため、伝右衛門に無理やりお願いして又次を2ヶ月間つる屋に貸してもらった種市。渋る伝右衛門を説得したであろうあさひ太夫。お寮さんは一柳店主にお願いして器と料理についての知恵を授ける。とにかくみんなに支えられている澪でした。

鯛の粗にある9つ道具。ちょっと見てみたいです。


「夏天の虹――哀し柚べし」
澪の嗅覚と味覚はまだ戻らない。又次はつる屋で過ごすうち、少しずつ優しい顔をするようになってきた。ふきに料理の手ほどきをし、種市を父親のように感じ幸せな日々。しかし翁屋伝右衛門との約束の2ヶ月はすぐそこ。そして澪は2ヶ月借りる条件の一つとして又次はもう三方よしの日つる家に来られないと言われる。翁屋へ戻る日、みんなで又次を送る宴が開かれ、駆けつけたおりょうさんも一緒に又次を見送った。たすきを忘れた又次を追いかけていった澪は種市と一緒に吉原まで送っていく事に。ところが吉原は大変な事になっていた。

もう、もう、もう。本当にどうしてこうもひどい仕打ちの連続なんでしょうか。澪の味覚が戻ったのはいいけど、その理由が焦げ臭いにおいをかいだからだなんて。又次の「これからはあさひ太夫を命を懸けて守る」の言葉が本当になってしまったじゃないですか。あんまりだ。

次作は1年後とか…
| 本:た行(その他の作家) | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
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