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「この女」森絵都
森 絵都
筑摩書房
(2011-05-11)

JUGEMテーマ:読書


甲坂礼司、釜ヶ崎で働く青年。二谷結子を主人公に小説を書いてくれと頼まれる。二谷結子、二谷啓太の妻。神戸・三宮のホテルに一人で住み、つかみ所がない女。二谷啓太、チープ・ルネッサンスを標榜するホテルチェーンのオーナー。小説の依頼主。大輔、甲坂礼司に小説書きのバイト話を持ってきた大学生。礼司に神戸の住まいを提供。松ちゃん、釜ヶ崎の名物男。礼司が頼りにし、なにかと相談するおっちゃん。敦、二谷結子の弟。興信所経営。結子のためなら何でもする直情型の気のいい男。震災前夜、神戸と大阪を舞台に繰り広げられる冒険恋愛小説。

森さんの本、久しぶりです。面白かった!最初は「イヤ」な女と思ってた結子がしだいに愛おしく思えてくるから不思議。

物語はある大学教授が海外で暮らす教え子に宛てた手紙から始まります。その手紙の中で教え子が探していた十五年前に行方不明になった甲坂礼司君が書いた小説が見つかった事と伝えられます。そしてその小説「この女」が始まります。

教授が「甲坂君がつけた小説の題は「この女」ですが、私は寧ろ「この男」とでもしたい」と言ってます。たしかに、そう「この男」がピッタリきます。

大阪のドヤ街・釜ケ崎で日雇いで働く甲坂礼司は以前大学生の頼みで代筆した労働者小説が縁で、小説を書くアルバイトを紹介される。依頼主はウエスト・ホテルチェーンのオーナー・二谷。女房・結子から話を聞き伝記小説を書けば300万くれるという。前金100万をキャッシュで受け取って有頂天になる礼司。ところが、20代後半の結子はとんでもない女。10代の頃から水商売で鍛え、キタのクラブで若くして「ちーママ」まで勤め上げたという。始めてあった結子は黄色いドレスに紫の靴を履き厚化粧。だが、男を引きつける魅力はあるらしい。それから毎日呼び出され自転車で家まで送る帰り道に聞く、幼い頃の思い出のいい加減さ。

夫とは別な場所に住み、ヤクザな弟がいる。実は前夫との間に息子もいるという。そんな結子に最初は驚くやら、嫌悪感を感じるやら…だけど自称探偵の弟から聞いた子供の頃の話、父親となったパチンコ王の男の持つマンションでの奇妙な共同生活、子供の誕生日に見せる顔などを読んでいくと愛おしく感じるから不思議です。

二谷が小説を書かせようとしていた理由がわかり、今度は二谷に「小説を書かないよう」に言われる。でも、礼司は自分のために小説を書きたいと思うのです。

その礼司も釜で生活して6年ですが、その前には「バイオリンを習わされていた…」と書いていたりと過去に親と何かありそうな感じなんです。

二谷が企んでいることがわかり、結子の小説も書き上げ、結子と一緒に東京に行く事が決まった礼司。そんな時に関西淡路大震災が起きたようなのです…最初の手紙に礼司は行方不明だって書いてあるので、どうなちゃうのかはわかっているんですけど、きっと礼司は過去を捨てて結子と2人で東京で暮らしているって信じたくなってしまいます。

そして教授が手紙を出した相手・大輔は礼司がマンションに居候している時にはあの宗教にはまって行き、出家をするのです。だけど、最後まで読んでもう一度最初の手紙の「然しながら…」以降の文を読んで、あぁ、立ち直ったんだって安心しました。
| 本:ま行(森絵都) | 21:47 | comments(2) | trackbacks(1) |
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コメント
こんにちは^^
久しぶりの森さんの新刊を私も楽しみました〜。
同じく始めは結子に嫌悪感を抱いていたのですが、最後は何だか愛おしくなりました。
「この女」よりも「この男」の方がふさわしいですよね^^
私も、きっと東京で2人が幸せに暮らしていると信じたいです。
| 苗坊 | 2011/06/16 9:24 AM |
苗坊さん、こんばんは。

苗坊さんも結子に対して同じように感じていたんですね。
礼司、どこかで元気にしていてほしいですね。
2人一緒に東京で暮らしていたら最高なんだけど…
| なな | 2011/06/22 8:18 AM |
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