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「誰でもよかった」五十嵐貴久
JUGEMテーマ:読書


「明日。昼。渋谷で人を殺します」インターネット掲示板“ちゃんねるQ”に書き込まれた犯行予告。翌日、一台のトラックが渋谷のスクランブル交差点に突入した。死者は11人。惨劇の犯人は、人質をとり立て篭った。極限の緊張状態にある犯人に対し、事件の早期解決を求める捜査本部。全ては交渉人・渡瀬に託された―。世間を震撼させた大量殺人事件、驚倒の結末。

秋葉原のあの無差別殺人事件をベースに書いてあるんですね。子供たちがお世話になった先生が亡くなったあの事件。思い出すたび胸がしめつけられます。場所は渋谷なんだけど、殺された11人のうちの一人が先生のような気がして、読み始めは辛かったです。



渋谷のスクランブル交差点に軽トラックが突っ込み、次々と人を轢いて行く。車が止まったと思ったら車内から躍り出た男が、ダガーナイフを振りかざして通行人に襲いかかる。そしてその男はセンター街にある喫茶店「ボヘミアン」に立てこもる。レンタルしたトラックから犯人は29歳の高橋とわかる。仕事を転々をし、今はコンビニでアルバイトをしている高橋はバイト仲間からも無視される存在。ラされて職を転々。社交的な性格でなく、バイト先では「オタ橋」と陰口をたたかれて、浮いていた。

喫茶店に籠城した高橋に対し、人質解放を求めて警視庁の渡瀬警部補らが交渉にあたる。渡瀬は誘拐や人質立てこもり事件を扱う「特殊捜査班(SIT)」に属する交渉のプロ。「人質に危害を加えないでください」「人質を解放してください」といい続ける渡瀬。籠城する喫茶店は外から中の様子が見えず、人質が何人いるかも不明なまま。

誰からも注目されない高橋は「ワイドショーの主人公になれればいい」と言い、喫茶店で掲示板に新しいスレッドを立て自分が渋谷の事件の犯人だといいます。読んでいると、高橋はもう自分はどうなってもいいんじゃないかって思えてきます。別に助からなくても、人質がどうなろうと関係ないんじゃないかって。

時々電話で話をする渡瀬と高橋。だけど、何も進展がないまま時間だけがどんどん過ぎていき、本部の横川課長は「両親に説得させる」というのです。「肉親の説得は犯人を感情的にするだけだからしてはいけない」そんな交渉時の基本的なルールを破ろうとする本部。渡瀬が「お勧めはしません」と言っても「上からの命令には従わなければいけない」と言うのです。

その後高橋は「逃走用の車を用意しろ」といいます。それに対し警察は人質を全員解放したら車を用意するといいますが、交渉は難航。すこしのガソリンしか入っていない車を用意した警察。高橋は少しずつ人質を解放し、最後に1人だけ人質を連れて喫茶店を出てきます。そして…

その後に起こった事にはビックリ。これが本の紹介にあった「驚愕の結末」なんですね。途中から、本部の人たちのいい加減な対応に腹をたてていた私ですが、こんな今後の同じような事をしようとする人への見せしめのようなことをしようとしていたとは。警察の上の方の人の考えることは怖ろしい。タイトル「誰でもよかった」は二つの意味がこめられているんですね。
| 本:あ行(五十嵐貴久) | 19:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
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