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「ツリーハウス」角田光代
JUGEMテーマ:読書


謎の多い祖父の戸籍、沈黙が隠した家族の過去。すべての家庭の床下には、戦争の記憶が埋まっている。新宿角筈『翡翠飯店』クロニクル。

角田さん、すごい。

新宿の翡翠飯店。一緒に暮らす祖父と祖母、父と母、仕事を辞めた良嗣と無職の叔父。姉は妊娠して戻ってきた。兄はどこかに行って行方が分からない。そして祖父が死んだ。しかし何事もなかったかのように流されてゆく我が藤代家。どうにも違和感を感じる良嗣は「帰りたい」とつぶやいた祖母に、満州へ行こうと誘う。祖母は戦争の時に満州にいたのだ。やる気のない叔父と祖母と三人で大連へ。現代と祖母の思い出が交互に語られる。満州へ渡りそして祖父と出会った祖母。そして戦争へ。引き上げへ。祖母の人生を振り返りながらそして父の人生を振り返りながら読むある家族の歴史。
祖父が亡くなり元気がなくなった祖母。その祖母が祖父と出会ったのは満州で、良嗣と無職の叔父・大二郎と祖母の中国の旅が始まります。大二郎はなんでも良嗣に任せ、祖母はせっかく来たというのに観光する気もない様子。ところが長春に言った途端、祖母の顔つきが変わり何かを探し始めるのです。

そんな3人の旅の間に戦前の祖母であるヤエと将来夫になる泰造の物語が語られます。恋愛感情があるわけでもない二人が東京で中華料理屋を経営するようになるまで。「逃げて」たどり着いた東京。2人が出会って間もない頃に占ってもらった時「6人産んで3人失う」という未来。あたってしまったのが悲しいです。

その後物語りは良嗣の父である慎之輔がメインの話になります。漫画家になりたいと思いながらダラダラと日々を過ごす慎之輔。出来のいい弟の大二郎、妹の今日子、そして末っ子の基三郎。基三郎は大学生にもなっていないのに学生運動をし、大二郎はそんな基三郎を嫌っている。基三郎が選んだ最後。そして教師になった大二郎が落ちた恋。いつまでも漫画を描いてだらしない生活をしていた慎之輔が中華料理屋を継ぐ事になるなんて、ちょっと意外な感じでした。

生きるために「逃げて」きた祖母が「子供たちに逃げる事以外教えられなかった。私たちは抗うために逃げてきた。生きるために逃げてきた。でも今はそんな時代じゃない。逃げると言う事はオイソレと受け入れることで、それしか出来ない大人になってしまった。だからあんた達も逃げるしか出来ない。それが申し訳ない」と良嗣に語ります。

そんな祖母が亡くなった日から、それぞれが少しずつ「逃げる」事をしなくなるのです。
| 本:か行(角田光代) | 22:10 | comments(4) | trackbacks(3) |
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コメント
こんばんは^^私も同じ時期に読んでいました。
角田さんの作品ってたくさんは読んでいないのですが、新境地という気がしました。凄いですよね。私も凄いって思いました。
親子3代の物語をここまでまとめられるって凄いです。
最初から最後まで食い入るように読みました。
はじめ、この家族のどこかまったりした雰囲気が好きではなかったのですが、読んでいて納得できました。
最後のおばあちゃんの言葉はずしっときましたよね。
でもその言葉を受け止めた良嗣が、変わろうとしている姿は頼もしかったです。他の家族も、これから変わりそうですね^^
| 苗坊 | 2011/04/28 11:47 PM |
苗坊さん、こんにちは。

すごかったですね。
何がって具体的にいえないけど
読んだ後本を閉じて「すごい…」って一言。

家族が家でダラダラしているのを許す家風。
しかも2人も!ですから、私も最初は「この家族なんだろ?」って思いました。
が、そうなるのにも理由があった。

最後にはそれぞれが新しい道へと進んでいきそうで
よかったですね。
| なな | 2011/05/01 2:24 PM |
ななさん こんばんは。
角田さんの新境地ともいえる作品でしたね。
逃げてばっかりの家族に嫌気がさしそうでしたが、三世代の流れをみると納得ができました。
そうなる理由を知るって大切ですね。
私自身にとっても、自分たちの世代だけで生きているような気がするんですけど、親がいて祖父母がいて今の自分がいるんだなぁ、と思いました。
| たかこ | 2011/05/04 12:45 AM |
たかこさん、こんばんは。
現在の家族をみると、みんななんていい加減なの?って思いますが、過去に遡ると「それも仕方のないことなのかも」って思いますね。
| なな | 2011/05/09 9:52 PM |
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ツリーハウス著者:角田 光代文藝春秋(2010-10-15)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る 謎多き祖父の戸籍──祖母の予期せぬ“帰郷”から隠された過去への旅が始まった。満州、そして新宿 ...
| 苗坊の徒然日記 | 2011/04/28 11:44 PM |
ツリーハウス / 角田光代
良かったー。これまた500ページ弱の家族の歴史を語る大作。大戦時から現代まで、実際に起きた事件をからめながら話が進む。 藤代家はなぁなぁでいい加減。家族がニートでいようと ...
| たかこの記憶領域 | 2011/05/03 10:32 PM |
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