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「アンダースタンド・メイビー」島本理生
JUGEMテーマ:読書


「おまえは俺のこと、見つけられるって」少女は踏み込んだ、愛と破壊の世界へ。

上下2巻。図書館の返却日までに読めるかなぁ。一度返して又予約しようかなぁって思いながら、パラパラとページをめくったら面白い!読まずに返却なんてとんでもなかったです。

筑波に母親と二人暮らしの藤枝黒江。友だちの悪口を言ったりしないし、距離もキチンと保って接する。気にいった写真家にファンレターを送ったり、あまりかっこよくない転校生に恋したりと普通に始まる物語ですが、少ししたら「あれ?どうしたの?」って戸惑いました。
父と母は離婚し、父親が生きているかもわからない。仕事に追われ、娘との接点を持とうとしない母親に絶望する黒江。体が大きくておじさんっぽい転校生の酒井彌生が気になりだし「付き合おう」というが、母親とけんかして家出をしようとして知らない男の人についていったりするのです。そしてその事を彌生に言ってしまう。彌生と別れ高校生になった時、次に付き合ったのは髪の毛が金髪の羽場先輩と付き合い、羽場先輩が昔の彼女にあっていると教えてくれた賢治君と付き合い、嫌な思いをさせられて東京の写真家・浦賀仁の家に転がり込む。

前半部分は彌生をデートに誘って二人で季節はずれの満開の梅を見たり、高校に入って大人の世界を知ったりと微笑ましかったり、あるよね、こういうのって思うエピソードがいっぱい。羽場先輩はすごく危なそうだけど、黒江がレイプされそうになった犯人を見つけ出して制裁を加えたり、賢治君に傷つけられたと知ったら守ってくれたり、本当に黒江の事が好きだったんだろうなぁ。

大事な人のはずの彌生に「知らない人についていった」と平気で言ったり、男の人に対してあまりにも無防備すぎて心配になるし、いい加減なのかと思ったら急に怖がったりするのです。そこら辺の事は突然送られてきた写真から想像が出来るのですが、黒江本人がその記憶を封印しているのです。

恋人だと思ってた賢治君に騙され、辛い思いをした黒江は「東京に出よう」と高校も中退して文通していたカメラマン・浦賀仁のところに転がり込みます。アシスタントをしながら写真を撮る日々。彌生君と再会し付き合い始めるが、他の人と寝てしまい彌生君を怒らせる。母親が事件を起こした宗教法人の信者だったことがわかり、中学生の時に自分が見た写真がなんだったのかを両親に聞く。そしてNYに旅立つ。

後半は仁さんの家で料理を作ったり、落ち込んだ時には慰めてもらったり。仁さんにも忘れられない心の傷があるんだけど、黒江に対してすごく優しい。彌生君と再会して「一緒にいると安心できる」と思うんだけど、彌生君が近づいてきたら拒んだり、やっぱり他の人と寝てしまったり。それを伝えてしまったり。彌生君がその事を聞いて怒ったら「正直、私にはどうして彌生君があんなに怒ったのかわからなかった。…セックスは、私が人に必要とされる数少ない方法で、それ以外には意味なんてないのに」というのです。それまで「なんでそんなことしちゃうんだろう?」「なんで黙ってればいいのに言っちゃうんだろう」って不思議だったんだけど、ふに落ちました。そんな風にしか考えられない状況を作ってしまった両親。とんでもない人たちです。

仁さんが引きずっている女性。その人も「どうか私だけの神様になって。私を許して」ってメッセージを残して死んでいましたが、やっぱり親の愛情というのか親から肯定してもらうことってすごく大切な事なんですよね。

両親から真実を聞き、自分なりに心に折り合いをつけて、写真のコンクールに出た黒江。NYに行く事になり、もう一度彌生君に連絡を取るのですが、最後に彌生君が黒江に渡した手紙。そうだったのか。ここだったのね。と納得。これからの黒江はきっと幸せになれます。
| 本:さ行(島本理生) | 23:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
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