CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< April 2020 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
カウンター
グリムス
MOBILE
qrcode
<< 「チーズと塩と豆と」 | main | 「探偵ザンティピーの休暇」小路幸也 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
「優しいおとな」桐野夏生
桐野 夏生
中央公論新社
(2010-09)

JUGEMテーマ:読書


近未来の渋谷。持てる者と持たざる者の差が増大し、ホームレスが溢れる街に、救いはあるのか――。
荒廃した街でしたたかに生き抜く孤独な少年・イオン。
あらゆる他人を信用せず、全てのおとなを敵視する彼だったが、地下に住む若者たちの集団「夜光部隊」との遭遇をきっかけに「アンダーグラウンド」に足を踏み入れ、そして……

読売新聞だっけ?連載されていた時には知っていたんだけど、絵だけ楽しんで読むのは本になってからって思ってました。

物語は近未来の渋谷。主人公は親の顔も知らない15歳の少年イオン。10歳の時に児童を保護する施設から逃げ出して以来、たった一人で路上生活を送っている。イオンは他のストリートチルドレンのように孤独を感じることはない。悩みもなければ、苦しいと感じることもない。
最初の方はイオンの淡々とした生活が続きます。淡々としたとは言ってもストリートチルドレンだし、季節は冬だし、すごく辛そう。でも、イオンは苦しさを感じることもなければ、一人でいる事に苦痛も覚えない。なぜかって言うと、誰からも愛された記憶がないから。

そんなイオンの事を気にしてくれる「ストレートチルドレンを助ける会」のモガミという大人。彼はイオンに「ありがとう」と「ごめんなさい」を言うことを教えてくれた。イオンが病気になった時には家で世話してくれたし、イオンがどこで寝て何をしているのか、始終気にしてくれる。が、イオンにとってはそんなモガミが煩わしい。

イオンはある時、壁に書かれていた絵をみてかつて一緒に暮らしていた「きょうだい」がいたことを思い出す。鉄と銅、双子の兄弟はイオンをいつも守ってくれていた。それ以外にもたしか「きょうだい」がいた…彼らに守られて過ごした思い出が呼び覚まされると、怖い物知らずだった彼は自分を取り巻く闇に気づき、恐れを抱くようになる。

鉄と銅を探したい一心で、アンダーグラウンドに潜るイオン。この地下の世界がすごいんです。NYの地下に地底人というのか地底の世界があるって言う物語は何度か読みました。東京の地下にもそんな世界が広がっていたら…闇人という、光に全く接しない人たちもいました。

銅に助けられ、自分の出生の秘密を知ったイオン。あんな状態ではあったけど、最後は幸せだったのかな。

子どもの頃、鉄と銅に教わった大人たちのこと。
「おとなは三種類だ。優しいか、優しくないか、どっちつかずか。優しいおとなは滅多にいない。優しくないおとなからは、すぐ逃げろ。でも、一番僕たちを苦しめるのは、どっちつかずのやつらだ。しかも、そいつらは数が多い。絶対に信用するな。ともかく、おとなを見極めろ。それしか僕たちの生きる道はない」
| 本:か行(その他の作家) | 21:45 | comments(2) | trackbacks(1) |
スポンサーサイト
| - | 21:45 | - | - |
コメント
これは、初めて新聞の小説を全部読んだんだ。
でも毎週楽しみにしていたのに、結末がお粗末だったような。何だか救われない気分だけが濃かったよ。
| ゆうき | 2010/12/05 5:52 PM |
ゆうきは読みきったんだね。
私は途中で他の新聞にチェンジになりそうだったから読むのやめたんだ。
ラストはとんとんと話が進んで、あらそうなっちゃうのって感じだったね。
| なな | 2010/12/06 8:20 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
【優しいおとな】(桐野夏生)を読了!
「優しいおとな」と「優しくないおとな」と「どっちつかずのおとな」。それを教えてくれたのは、鉄と銅の双子だった。 まずは来訪記念にどうかひとつ!  人気blogランキング【あらすじ】近未来の渋谷。持てる者はさらに富み、持たざる者は街をさまよう。希望なき世界
| じゅずじの旦那 | 2010/12/24 3:01 PM |