CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
カウンター
グリムス
MOBILE
qrcode
<< 「昆虫部」椙本孝思 | main | 重力ピエロ >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
「この国。」石持浅海
JUGEMテーマ:読書


一党独裁の管理国家であるこの国では国家に対する反逆はもっとも罪が重く、人材育成をなにより重要視するこの国では小学校卒業時に児童の将来が決められ、非戦平和を掲げるこの国では士官学校はたんなる公務員養成所となり、経済の豊かなこの国では多くの女性が売春婦としておとずれ、文化を愛するこの国では「カワイイ」をテーマに博覧会が開かれる。そこで起こる「事件」の真の犯人は、やはりこの国自身なのかもしれない―。

「ディフェンディング・ゲーム」はアンソロジー「ミステリ魂。校歌斉唱!」の中に入っていました。あの時は突然「この国」と言われ「なに?なに?」って思ったけど、今回は最初から「この国」について色々と知識を得ていたので、すんなりと頭に入ってきました。
それにしてもじつに石持さんらしい物語です。まずは「この国」が怖いです。日本みたいだけど、今の日本とはちょっと、いやかなり違う。こんな世界、私は住めないかも。とりあえず、小学校卒業時に「職業訓練」に振り分けられそうな気がします。


「公開処刑 ハンギング・ゲーム」
一党独裁の管理国家であるこの国では、国家に対する反逆が最も罪が重い。在野の活動家である菱田が経営するバーに集った者たちが反政府組織を結成しテロ活動を開始。国家は菱田を殺人教唆で逮捕し死刑判決を下し、公開処刑が行われることになる。治安警察の番匠と菱田の奪還を狙う組織との命を賭けた攻防が始まる。菱田の奪還は菊池と松浦の指揮により行われるらしい。

番匠の裏の裏まで読む力。すごいです。番匠はすごいですけど、なんと言っても菊池です。

「教育 ドロッピング・ゲーム」
この国に英語を教えるためにやって来たヒルは現在小学校6年の担任だ。国民が管理されているこの国家では、小学校を卒業する時点で「海洋」「普通科「職業訓練」「選抜」の4つに進路が決められる。エリートコースを目指していた翔一は海洋学校進学がが叶わず普通科へ進むことになった。落ち込んでいた翔一だったが友だち3人の励ましにより元気を取り戻した。卒業式の前日、屋上から翔一が転落死する。翔一は自殺なのか、それとも。

調べに来たのが番匠っていう設定。ヒルがどうしてもちょっと前にやっていた缶コーヒのCM宇宙人ジョーンズとダブってしまいました。翔一が落下した後、屋上に一緒にいた同級生の様子がふに落ちなかったヒル。自殺の真相が怖ろしいです。だけど「この国」にはそんな人材が必要なんだって言うんだから…

「軍隊 ディフェンディング・ゲーム」
一党独裁のこの国は戦争を避けて中立、不参戦。逆に物資を売りつけて外貨を稼いきたのだ。しかしこの国にも自衛のための国防軍があり士官学校がある。士官学校4年生の浅岡たちに下された任務は、沿岸の道路に外国からの侵入者があったため自警団を作ってほしいというものだった。見回りをしていた麻岡、池、印南のチームが不審な人物を見かけ追いかけたところ、印南が襲われてしまった。


「出稼ぎ エミグレイティング・ゲーム」
売春宿から出てきた客が連続して殺害された。しかも殺されたのはつばき事サタの客ばかり。現場で偶然番匠に会ったサタは、働いている店のマネージャーの臼武が番匠と顔見知りであることを知る。この国の”簡易宿泊所”と呼ばれている売春宿が国営であるという噂は本当だったのだ。番匠はこの事件が単なる殺人事件でなく、反政府組織が計画したものだと調査に来たらしい。

サタの客ばかりが狙われているのはある男が理由だったのだが、だけどそこから最初の物語につながって行ったのでちょっとビックリ。

「表現の自由 エクスプレッシング・ゲーム」
表現庁主催の”カワイイ博”を狙ったテロが実行されることを知った番匠たちは実行委員長である貝塚の警備を固める。一方で菱田と引き換えに命を失った菊池の復讐の機会を窺う松浦は”カワイイ博”の会場で番匠の命を狙い周到な罠を張る。番匠と松浦の対決の行方は。

カワイイ博で起こった怖い事件。閉じ込められどんどん追い詰められる番匠と貝塚、そして記者。まさか最後にそう来るとは!って感じです。番匠、油断しましたね。


番匠と松浦の攻防戦。こうなったら、こうくるだろうと先を見て仕掛ける松浦と、その先の先を読む番匠。松浦は余裕を持って作戦を立てられますが、番匠は自ら行動しながら次を予想するのですから、きっと番匠のほうが一枚上手なんだろうなぁ。

番匠、すごく素敵だったので続きの世界がないのがちょっと残念。
| 本:あ行(石持浅海) | 21:08 | comments(2) | trackbacks(1) |
スポンサーサイト
| - | 21:08 | - | - |
コメント
こんばんわ^^
私もこの国は怖いと思いました。
本当に、頭がよければいい社会ですよね。
生きていけないです・・・
最後は衝撃でした。そう来るとは!と。
番匠は素敵な方でしたけど、最後はこうなるのは仕方なかったのかな・・・とも思ったり。
| 苗坊 | 2010/09/23 12:03 AM |
苗坊さん、こんばんは。

この国、怖いですよね
常に緊張を強いられそう。

最後、本当に衝撃的でした。
どちらも有能って事だったんでしょうね。
でも残念です。
| なな | 2010/09/23 9:24 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://nanamemo.jugem.jp/trackback/2246
トラックバック
この国。 石持浅海
この国。 (ミステリー・リーグ)クチコミを見る 一党独裁の管理国家であるこの国では国家に対する反逆はもっとも罪が重く、人材育成をなにより重要視するこの国では小学校卒業時に児童の将来が決められ、非戦平和を掲げるこの国では士官学校はたんなる公務員養成所とな
| 苗坊の徒然日記 | 2010/09/23 12:01 AM |