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「光媒の花」道尾秀介
道尾 秀介
集英社
(2010-03-26)

JUGEMテーマ:読書


認知症の母親とひっそり暮らす男性の封印された過去、ホームレス殺害に手を染めた小学生兄妹が抱く畏れ、密かに心を通わせた少女のための少年の噓−。愚かでいとおしい人間の姿を描く連作群像劇。『小説すばる』掲載を書籍化。

道尾さんですから、今回はどんな仕掛けが?と思って読み始めたのですが、全然。途中で「あれ?道尾さんだよね??」と作者を確認してしまいました。最初の方は罪の告白ばかりで、ドヨーンとした物語なのかしらと思ったのですが、後半の物語は長いこと立ち込めていた心の靄が少しだけ晴れるような、ちょっとだけ幸せになれる物語で、読後感はすごくよかった。
「隠れ鬼」
印章店を営みながら、重度の認知症の母親の世話をする男。母親が書く笹の花の絵を見て、三十年に一度咲く笹の花の中で見た少年時代の光景を思い出す。

「虫送り」
両親が仕事で遅くなるようになり、小学生の兄妹は虫取りといいながら夜の河原に出かけていった。対岸で光る懐中電灯の明かり。ある日、男の人が寄ってきた。

「冬の蝶」
河原にいるホームレスの男性。かつて昆虫好きだった少年時代に仄かな想いを抱いた少女の思い出。昆虫博士になりたかったという夢。

「春の蝶」
ウェイトレスをする一人暮らしの女性の隣に住む老人の家に泥棒が入ったという。老人の所に離婚して戻ってきた娘と孫娘が一緒に暮らしていた。孫娘は両親の諍いで心に傷を負い耳が聞こえなくなっていた。

「風媒花」
3つ年上の姉が病気で入院した。病院に行ってみるとずいぶん長いこと話をしていない母がいた。父親が癌で死んでから、母の事が許せない。なかなか治らない姉。

「遠い光」
病気が治り職場に復帰した教師。母親の結婚によって苗字が変わる少女が起こした小さな事件によって、無力だと感じる。
| 本:ま行(道尾秀介) | 22:46 | comments(6) | trackbacks(6) |
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コメント
ななさん、こんにちは。
>ドヨーンとした物語なのかしらと思ったのですが、後半の物語は〜〜ちょっとだけ幸せになれる物語で、読後感はすごくよかった。

まさにその通り!
きっと、暗いお話ばっかりなんだろうなあ・・・って思っていたら、予想外に後半は上向き?なお話もあって、読書後の後味は良かったです。
| latifa | 2010/06/11 9:35 AM |
latifaさん、おはようございます。
最初の2つくらい読んで「私、読みきれるかしら…」と思ったのですが、ホッとしました。
| なな | 2010/06/12 9:04 AM |
ななさん〜こちらにも失礼します。
もしかしたら道尾作品の中では異色になるのかしら?と思いながら読みました。
というのも私、道尾作品は『鬼の跫音』とこの作品の2冊しか読んでないのです(汗)
何冊か積んでいるので早めに紐解こうと思います。

で、『光媒の花』。
鬱々とした哀しみの話が続いていたのでこのままどうなってしまうんだろうと思いましたら、少しずつ光が射してとても美しい短篇集になってましたよね。
物語が繋がり巡るのも素晴らしかったです。
| かりさ | 2010/07/13 10:21 AM |
かりささん、こんにちは。

道尾さん、色々なタイプの物語を書いていらっしゃって
読者の期待をすごくいい意味で裏切ってくれるので
毎回、読むのが楽しみな作家さんです。
かりささんがまだ2冊というのはちょっとビックリ。
ぜひぜひ紐解いてください!

どんよりとしたところから、僅かな希望の光が…っていう
配分が絶妙でしたね。
| なな | 2010/07/14 8:56 AM |
巡り巡る物語で、どこかに救いがあってよかったですね。あの幼い兄妹が罪を感じながら生き続けるのかとどよんとしてましたけど、お兄ちゃん元気だったし、サチも元気だったってことですよね?
あのサチと幸は同一人物ですよね?
| じゃじゃまま | 2010/09/28 11:25 AM |
じゃじゃままさん、こんばんは。

最初の方は暗い話ばっかりで、どうなっちゃうの?って思いましたが、後半色々とつながってちょっと明るい未来が見えるような展開。ほっとしました。

サチと幸、同一人物ですよね。
| なな | 2010/09/28 10:26 PM |
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書籍「光媒の花 」何かを守るために人は嘘をつく
「光媒の花 」★★★☆ 道尾 秀介著 、集英社、2010/3初版 (258ページ 、1.470円)                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知りたい← 「評判がいいので初めてこ
| soramove | 2010/05/23 11:09 PM |
ネタバレ「光媒の花」感想 道尾 秀介
かつての伊坂幸太郎の作品の様に、全部がどこかで繋がってる短編集。
| ポコアポコヤ | 2010/06/11 9:37 AM |
『光媒の花』道尾秀介
光媒の花 道尾秀介/集英社 もう、駄目だと思った。それでも世界は、続いていた―少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。一匹の蝶が見た悲しみの先に広がる光景とは…渾身の連作群像劇。 「隠れ鬼」「虫送り」「冬の蝶」
| ひなたでゆるり | 2010/07/13 10:14 AM |
光媒の花 道尾秀介著。
≪★★★☆≫ 畏れながら隠し持つ過去の罪、それでも生きていかなければならない人間の悲しさ、強さ。 残酷な物語に慄きながらも、他の章でしっかり生きている姿を垣間見れて、なかなかの読後感のよい物語でした。 「隠れ鬼」 認知症の母を支えながら、父の遺した店で
| じゃじゃままブックレビュー | 2010/09/28 11:19 AM |
光媒の花/道尾秀介
第23回山本周五郎賞受賞作。 直木賞は逃したんでしたっけ。 リクエストしてからが長かったので、読みたかった理由を忘れました。 「隠れ鬼」「虫送り」「冬の蝶」「春の蝶」「風媒花」「遠い光」の6章で出来ています。 ミステリーでもホラーでもない、初めて読む
| tom's garden | 2010/11/15 5:04 PM |
到達点ともいえる
小説「光媒の花」を読みました。 著者は 道尾 秀介 6編の短編でもありますが 人物の繋がりが見えてくる連作集ともいえます いやー、道尾さん らしさ が感じられ 堪能できました 「龍神の雨」のような 兄弟、殺人、虐待、孤独・・・ 陰の 暗い部分を描きながら し
| 笑う学生の生活 | 2011/07/24 1:27 PM |