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「真昼なのに昏い部屋」江国香織
JUGEMテーマ:読書


会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。時を忘れる楽しいおしゃべり、名残惜しい別れ際に始まり、ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた―。

久しぶりの江国さんの世界。思いっきり堪能しました。



家はいつもきれいに保っている。来る人は拒まず、だけど自分の仕事も出来るように心がける。つねに自分をきちんと保っていることが大切な美弥子さん。夫の浩さんは会社の社長だけど、日々どんな仕事をしているのかは全く知らない。浩さんは自分のペースで話したい事を話すので全く会話がなりたっていない。でも、そういうことをそれほど気にしていない美弥子さん。

ジョーンズさんはアメリカに家族を残し、15年前から日本で暮らしています。ジョーンズさんのアパートはいつも鍵がかかっていなくて、誰でも自由に遊びに行く事が出来ます。ジョーンズさんは美弥子さんのことを「小鳥のような人」だと思っていた。

ある日ジョーンズさんが美弥子さんの家を訪ねます。美弥子さんはジョーンズさんがいると家の風とおしがいつもよりよくなると感じます。ジョーンズさんの趣味である「フィールドワーク」に行くのです。美弥子にとって知っている町が新しい場所に見え、二人はお互いの色々な話を聞きたいし、知ってもらいたいと思います。

夫と一緒に居ながら、ジョーンズさんの事を考え、ジョーンズさんに話したい事を見つける美弥子。でも、夫にジョーンズさんと会った事を話しているし、肉体関係がある訳でもない。昼間にジョーンズさんが美弥子さんの家を訪ね、二人で堂々と近所を歩き回る。周りの目なんて全然気にしていないのです。

ところが、夫が知り合いから二人の関係を聞かされ激昂するのです。「全く悪いことなんてしていない」という美弥子さん。本心で言ってるのかしら?本当に自分の気持ちに気がついてないの?とちょっと疑ってしまいました。だけど、美弥子さんらしいなとも思いました。そして怒り狂う夫が「自分を理解してくれていない」と思い家をでてジョーンズさんの所に行ってしまうのです。まったく、何を考えてるんだろう?って思うけど、美弥子さんはまだ自分の気持ちに気がつかない。次の日、家に帰った時、家がよそよそしいことに気がついて初めて「ヘン」って思うのです。「世界の外へでちゃった」って。

夫との会話がかみ合わない(夫が全く話を聞いていない)様子だとか、夫といながらも気持ちはジョーンズさんに向いている「恋に落ちた」感じとか、家が急によそよそしく感じられることとか。なんだかすごくリアルだなって思いました。「世界の外に出る」事なんて簡単な事なんです。

それにしても男たち。どうしようもない存在です。美弥子さんが不倫していると知らされた時の夫・浩さん。激怒し、美弥子さんが出て行った後にはご飯を食器ごとゴミ箱に捨てたり。次の日、一度は美弥子さんが帰ってきたことを知って「許してやってもいい」だなんて思うんです。まったく。妻の事を空気のように当たり前の存在として扱う男に腹がたちました。ジョーンズさんも同じようなものです。ラストのジョーンズさんの発言には驚きました。籠の中の小鳥が好きだったのね。
| 本:あ行(江国香織) | 20:49 | comments(6) | trackbacks(3) |
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コメント
こんばんわ。
TBさせていただきました。
美弥子の考えがイマイチよくつかめないのはありましたけど、あの旦那とは、さっさと別れてしまえ!と思いました。
夫婦の会話が1番イライラして読んだ気がします。
| 苗坊 | 2010/06/29 11:46 PM |
苗坊さん、こんにちは。

美弥子のちょっとぼんやりしているというのか
世間とは違う場所にいる部分が江国さんが描く女性っぽいなって思いました。
旦那は別れて正解ですよね。
奥さんを自分の所有物と考えてる男性、最低です。
| なな | 2010/06/30 1:01 PM |
江國さんの小説に出てくる夫とか男性って、浩みたいな人多くないですか?嫌いなんですよね、ああいう男。
そのせく、江國さんの書く主人公たちの雰囲気や空気好きなんですけどね。料理が掃除がすごく美しく感じます。
結局、ジョーンズさんと美弥子さんの恋って儚かったですね。
| じゃじゃまま | 2010/08/28 10:51 PM |
じゃじゃままさん、おはようございます。

たしかに、江国さんの小説に出てくる夫って浩みたいなタイプが多いかも。腹がたちますよね。この手のタイプ。妻が囲われてる人が多いからかな。完璧に家事をこなし、夫の帰りを待つの。私には絶対に無理です。「完璧に家事をこなす」には憧れますけど。
| なな | 2010/08/29 9:56 AM |
そうそう、ラストのジョーンズさんにはびっくりしたし呆れたよ。読み間違いかと思って、戻ったりしちゃった。

| ゆうき | 2010/12/17 3:04 PM |
ゆうき、ジョーンズさんには驚くよね。
でも、男の人ってこういう感じってあるなぁって思ったよ。
| なな | 2010/12/21 9:23 AM |
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真昼なのに昏い部屋 江國香織
真昼なのに昏い部屋クチコミを見る せめて、きちんとした不倫妻になろう。 満ち足りているはずの生活から、逃れようもなくどんどんと恋に落ちていく。 恋愛を、言葉の力ですべて白日の下にさらす、江國作品の新たなる挑戦! 私は転落したのかしら。でも、どこから?
| 苗坊の徒然日記 | 2010/06/29 11:44 PM |
真昼なのに昏い部屋 江國香織著。
≪★★★≫ アメリカ人のジョーンズさんと、人妻である美弥子さんの、江國氏らしい「不倫」物語。 汚くなくて、爽やかというのでもないけど、清々しいような、絵本でもめくっているような恋愛物語なのである。 まずジョーンズさんも美弥子さんも、日本語というものが美
| じゃじゃままブックレビュー | 2010/08/28 10:46 PM |
真昼なのに昏い部屋
  「真昼なのに昏い部屋」 江国香織 2010年 205頁     大学講師のジョーンズさん、ご近所の主婦美弥子さんのことがお気に入り。   美弥子さん、毎日きちんとしていたい。夫は話を半分しか聞かない。   うちの旦那さんはもっと
| わすれるまえに | 2010/12/17 3:04 PM |