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「コトリトマラズ」栗田有起
評価:
栗田 有起
集英社
¥ 1,575
(2010-03)

JUGEMテーマ:読書


勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、ふたりの関係は変化する。そんな華が思い起こすのは「母が死体にキスをした」遠い日の記憶。老いゆく母にも秘められた物語があったのかもしれない。揺れる心を細やかに描く恋愛小説。

栗田さんの本、久しぶり。楽しみにしていたのに、図書館の次の予約が入っていないのをいいことに2週間延長して、さらに返却期限過ぎて慌てて読みました。

主人公の華は小さなインテリアデザイン会社で働いていて、社長と不倫の関係。入社してすぐに社長とそうなることは当然のことであるように思えたし、出合ったのは運命だったと思って4年が過ぎた。ところが、会社の上役で社長の妻が入院した事により、社長と華の関係は変化する。
不倫なんだけど、読んでいて嫌な気持ちにはならなかった。とにかく華の気持ちに「人の道に外れようとも、誰を傷つけようとも、私はこの人が好き」って言う傲慢さがないのです。病気になって体とともに心のバランスも崩してしまった社長の奥さんに対して、その原因を作ってしまったのは私かもしれない…なんて思っちゃうんです。なんて謙虚。

友達のカヨが言う結婚観「カップルの関係は二人だけで作るものじゃない。カップルがいたとして、彼らのことを彼らのいないところで他の誰かが話題にしたら、その話題の中で、二人の関係はたとえ僅かでも育っていってる。関係は二人だけで築きあげるものじゃなくて、彼らを知ってるみんなで育んでいくものじゃないかな」って言うのはすごく興味深かった。

毎回不思議な設定が多い栗田さんの小説だけど、今回は控えめ。ただ、華のお母さんはちょっと不思議な人でした。実家に帰って見たら全裸で毛布に包まっていたり、妹が結婚を決めた途端「自分の好きなものだけ食べて、好きな事だけする」と夫でさえも追い出してしまった様子。こんな風な自由な母親、楽しいかもしれません。

社長の奥さんは入院している時に夫に愛人がいてそれが華じゃないかと気がつく。華とカヨを家に呼び、全く何も言わないけど華に「自分は知っているんだ」と知らせるのです。これは相当辛いでしょうね。運命の人に出会い、その人を愛している。だけど、相手には奥さんがいて彼は奥さんと別れることはしないし、だけど自分の事は「運命の人」だという。社長の考えはずるいんだろうけど、でもどうしようもないんでしょうね。

結局最後は決着をつけないまま終わりましたが「彼に会いたい」っていう華の気持ちがよくわかりました。こんな風に人を好きになれるのって幸せで辛いことだなって思いました。

| 本:か行(栗田有起) | 21:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
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