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「製鉄天使」桜庭一樹
桜庭 一樹
東京創元社
(2009-10-29)

JUGEMテーマ:読書


辺境の地、東海道を西へ西へ、山を分け入った先の寂しい土地、鳥取県赤珠村。その地に根を下ろす製鉄会社の長女として生まれた赤緑豆小豆は、鉄を支配し自在に操るという不思議な能力を持っていた。荒ぶる魂に突き動かされるように、彼女はやがてレディース“製鉄天使”の初代総長として、中国地方全土の制圧に乗り出す―あたしら暴走女愚連隊は、走ることでしか命の花、燃やせねぇ!中国地方にその名を轟かせた伝説の少女の、唖然呆然の一代記。里程標的傑作『赤朽葉家の伝説』から三年、遂に全貌を現した仰天の快作。一九八×年、灼熱の魂が駆け抜ける。

読み始めて「あれ?舞台が鳥取だし、製鉄所だし…」と知ってる感じがしたのですが、『赤朽葉家の伝説』のスピンアウト長編なんですね。毛毬の物語。主人公の名前は赤緑豆小豆だけれど。

丙午生まれで赤緑豆製鉄のバカお嬢こと小豆はその美貌と真っ赤なバイクで中学入学早々目をつけられた。頭脳派を自負するぶりっこシャンのスミレを人質にとられ、小豆は駅前を牛耳るドブスのレディース、エドワード族を壊滅させて総番であるタケル公認の「製鉄天使」というレディースの結成した。最初は鉄を操る小豆にマスコットのスミレ、特攻隊の花火と親衛隊のハイウェイダンサーの4人だったが走りたがりの少女たちが終結して鳥取と島根を制圧した。しかし中学卒業とともにスミレが族を抜けて優等生へと変貌し、失意の元で小豆は中国地方という名の世界制圧を目指した。子どもの世界にいられるのは19歳までという短い期間だったが、小豆にはさらに一足速く大人にならねばならない事件が起こる。
製鉄所の娘・小豆。中学入学の日に赤いバイクが勝手に動いて小豆を乗せます。バイクに跨って空を飛んだり、海に潜ったり。自由自在。小豆が持った彫刻等は相手の頬に「瓢箪」「汚濁」「醜女」などの文字を書いていく。武器屋では全ての鉄がまるで小豆が磁石のように小豆のほうに吸い寄せられ、小豆が持った鉄の棒は小豆の思うまま伸びたり縮んだり。鉄の翼で飛び回ります。そうかと思えば、他県の族をつぶした帰り道、山に入り込んでも自然と道がわかる。これは母親の力。なんだか漫画の世界です。

登場人物も個性的。頭脳派を自称する穂高菫は小豆のバイクの後ろる製鉄天使のマスコット。「中学卒業まで一緒に遊び倒す」と言っていたスミレ。二人乗りで走っているうちに会った二人の少女。走ると道路が花火をちらす通称「花火」肥溜めを通り過ぎ、牛のフンで道路に文章を書く「ハイウェイダンサー」スミレが去った後、高校で知り合ったパン屋の娘「レディー」はいつもみんなにパンを配ります。総番・大和タケルとの恋は二人の会話が喧嘩話奈ことに笑いました。鉄の武器屋「貴婦人と一角獣」のイチもなかなかだし、ブス軍団エドワードでトライアングルを持っている女の正体もなかなか面白かった。折った紙飛行機が鉄に刺さるんですからすごいです。

とにかく全てが漫画っぽいのです。

タイマンはったり、中国地方制覇したりと、荒々しく血が流れるシーンが多いのですが、小豆がちょっと落ち込んでいる時などに、小豆がいつもは可視出来ない兄を見ることが出来て淡々と語り合ういくつかのシーン。スミレが自殺してしまい、ショックを受ける小豆が製鉄所で働くスミレの祖父(だったと思うけど、手元に本がない…)と縁側で語り合うシーン。頭脳高に行き、官僚を目指すと言ってたスミレが学校の女の子の売春の斡旋をしていて捕まり、少年院で自殺する。周りの人がスミレのことを悪く言うのが辛いというスミレの祖父に「人の噂は七十五日」「でも好きっ手気持ちはずっと続く」そんな事を言う小豆。そんな静かな場面が印象的でした。
| 本:さ行(桜庭一樹) | 22:08 | comments(4) | trackbacks(1) |
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| - | 22:08 | - | - |
コメント
私自身ヤンキー体質ではないので、共感できる部分は無いし、台詞調の会話も違和感があるし、『赤朽葉家』を読んだので展開もわかっているし‥最後まで読みきりましたが、「‥で?」っていう感じでした。

小豆が兄やスミレの祖父(で大丈夫だと思いますよ)と話すところは好きです。そんな場面がもっと多ければ良かったのになぁ。

| たまま | 2009/12/03 9:25 AM |
たままさん、そうそう!
「で?」って感じなんですよね。
それを「漫画みたい」って表現してみました(笑)
分厚い本、最後まで読ませるだけの勢いはありました。
| なな | 2009/12/03 10:30 AM |
こんばんわ。TBさせていただきました。
読んでいてあれ?と思ったのですが、スピンオフと気付いたのは読み終えた後でした・・・
鈍すぎです。
わりと楽しめたのですが、マンガっぽいって言う表現が合っていると思います。
ぶっとんでましたよね^^;
兄とのシーンやスミレの祖父との会話はじーんときました。
| 苗坊 | 2010/01/19 9:47 PM |
苗坊さん、こんばんは。

あれ?どこかで…って思うけど名前なんかが全然違うから
思いつかないですよね。

兄やスミレの祖父との会話は
血なまぐさい、荒々しいストーリーの中で
ホッと出来る部分ですよね。
| なな | 2010/01/20 9:27 PM |
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製鉄天使 桜庭一樹
製鉄天使クチコミを見る 辺境の地、東海道を西へ西へ、山を分け入った先の寂しい土地、鳥取県赤珠村。 その地に根を下ろす製鉄会社の長女として生まれた赤緑豆小豆は、鉄を支配し自在に操るという不思議な能力を持っていた。 荒ぶる魂に突き動かされるように、彼女は
| 苗坊の徒然日記 | 2010/01/19 9:39 PM |