CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
カウンター
グリムス
MOBILE
qrcode
<< 「プリズン・トリック」遠藤武文 | main | 「みじかい眠りにつく前に 3 明け方に読みたい10の話」 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
「チッチと子」石田衣良
評価:
石田 衣良
毎日新聞社
¥ 1,575
(2009-10-23)

JUGEMテーマ:読書


息子とふたり暮らしの耕平は万年初版作家だったが、遂に直本賞候補に。周囲の変化に戸惑う耕平。一方で、不可思議な事故で死んだ妻を忘れられず…。変わりゆく親子の変わらない愛情を描く、感涙の家族小説。

作家が主人公の話ですが、読んでいて主人公と石田さんがかぶることはなかったなぁ。読んでいる時には面白くてひきこまれるのに、読み終わるとストンと物語の世界から抜け出ちゃう。全然引きずらない。最近は、それが石田さんの小説のすごいところなんだろうなぁって思います。

万年初版作家の青田耕平は39歳。次に「くる」と言われながらデビューして10年が過ぎていった。3年前に妻を交通事故で亡くし、10歳の息子と二人で暮らしている。育児・家事をしながらの作家生活、将来への不安が募る。そんなある日、ついに直本賞の候補に選ばれ、落ち着かない日々がやってきた。そしてその頃、人生のうちに3度あるという、モテ期のうちの一つがやってきて、書店員、行きつけの文壇バーの女性、義母の知り合いの女性から好意を寄せられる。だが、一方で亡くなる前の妻のふさぎこんだ姿を思い出し「あれはほんとうに事故だったのか」と考えてしまう。
タイトルの「チッチ」は耕平のこと。父のチッチなんでしょうね。3年前に亡くなった妻はママっチです。父がチッチだったら、母でハハッチなんじゃないかな、なんて考えてみたりして。

10年間専業作家だけど、それほどぱっとしない耕平。初版発行部数が少なくなったり、お付き合いしていた出版社から担当がいなくなったりするたびに、印税を計算して「生活が厳しい」と言う。細かいのです。生活が苦しくなるとか言いながら、昼ごはんは外に食べに行っちゃうんだからわからない。友人の本を読んで嫉妬から沈み込み何も手に付かない。妻の死が気になって小説が書けない。そんな情けない耕平ですが、サイン会に来た女性への言葉や直本賞の発表待ちのときに編集者に言う言葉などがすごく素敵なのです。そしてなぜか女性にもてる。なぜ?なぜ?ガツガツしていない感じがいいのかなぁ。言葉の始めに「やっ、ありがとう」「やっ、待ってくれ」という「やっ」がいちいち付くのが気になりました。

息子のカケルは小学4年生から5年生。自分の子供と比べたら、すごくいい子です。チッチが落ち込んでいたら知り合いのバーのホステスさんと協力して気持ちを盛り上げてあげようとしたり、言葉を選んで問題点を理解しようとする。ものすごく偉いです。「ダメだ、ダメだ」って小声でブツブツ言ってる親。死んでしまった母親の名前をブツブツつぶやく親ですよ。

小説を書くことの大変さがいっぱい書かれています。「長編小説の冒頭部分はひどく手がかかることが多い。一日に、二、三枚ずつ手探りで書き進めていく。ひとつひとつの言葉に間違いがないか確かめつつ、積み上げていくのだ。ひどこう神経を使う疲れる仕事だ」とか、作家は「たのしいこともあるけど、つらくて苦しいことのほうが多いかな。自分の中にあるものを少しずつつかって書くんだけれど、その材料がだんだん減ってくるんだ」って。作家の生き方が「幸福の王子」に似ていると。
| 本:あ行(石田衣良) | 21:41 | comments(2) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| - | 21:41 | - | - |
コメント
私も「やっ」が気になりました。
本当に何故もてもてなんでしょうねぇ〜
不思議です。

お話も発展しそうで何も起こらず‥なんだかだらだらという感じかな。

それにしても作家さんは大変なんですね。
図書館派の私は申し訳ない気持ちになってしまいました。


| たまま | 2010/02/22 9:08 AM |
たままさん、こんばんは。
「やっ」苦手でした。
なのに今になっても急にこの主人公の「やっ」を思い出しては「いや〜」って思ってたりして。
早く忘れたいのに(笑)

ダラダラでしたね。
冴えない主人公がダラダラと。

私も図書館派なので作家さん、出版業界、書店の型に申し訳ない気持ちです。
| なな | 2010/02/22 9:24 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://nanamemo.jugem.jp/trackback/1924
トラックバック