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「中学んとき」久保寺健彦
久保寺 健彦
角川書店(角川グループパブリッシング)
(2009-07-31)

JUGEMテーマ:読書


住宅ローンにパワハラに、転職婚活株価に過労―大人はもれなく大変だ。でも、中3男子にゃかなわない。痛くてバッカみたいで、愛おしい―思春期4人の必死な日々。

なぜか出るたびに読んでしまうのでコンプリートしている久保寺さんの小説。今回は中学3年生が主人公。息子は大きいほうが小学4年生なので、まだまだ中3の息子っていうのを想像できないですが、なにやら色々と大変そう。かわいそうだ。

中3の男の子の真理は理解できないけど、急に「ひいてしまう女の子の気持ちは良くわかるなぁ。「純愛恋愛機械」で一人盛り上がる主人公に「重い」の一言を投げる相手の子。そうだよね〜〜って。

久保寺さんの小説って毎回エキセントリックな少年が出てくるけど、今回は「ハードボイルドなあいつ」の鷹野くんが一番だったなぁ。自分のことを「私」って言う中3って…彼が言う色々な台詞ってハードボイルド小説で主人公が言う台詞なのかしら。

それにしても携帯。携帯でメールをして恋愛気分が盛り上がったり、一緒に家出ををした友達が携帯を持っていたことで相手の心意気の程度を知ったり、付き合う時にもまずは携帯で赤外線。学校裏掲示板で中傷されたり。携帯がない頃に中学生だった私には想像が出来ないことがいっぱいでした。
「純粋恋愛機械」
三年生になりぼくと永島が話しているところへ、湯浅が森川をつれてやってくる。そこに森川を好きな鈴木と鈴木をすきな本条が来て、6人でいることが多くなった。座席が森川の隣になってから、森川に夢中になっていた。考えると鼻血が出ちゃうくらいに。


「逃げ出した夜」
母親が亡くなり、父が再婚した。義母に馴染めないが、一番許せないのは父親だ。親友の信輔と一緒に家出をすることにした。

「願いましては」
吾郎は小学生の頃から南そろばん塾に通っている。同級生ののぞみと陵太郎。吾郎がそろばんを続けていられたのはのぞみがいたからだ。高校になって学校はバラバラになっても、そろばんで会えると思っていたが、二人はそろばん塾をやめるという。

「ハードボイルドなあいつ」
3年生になった時1年生がイジメを苦に自殺した。教師達は生徒に対して腰が引けていた。同じクラスになった鷹野は、空気を読めない変わり者でクラスの最下位に位置付けられた。鷹野に対するいじめが始まり、さらにどんどんエスカレートしていく。ところが二学期が始まってみると、おれもなぜかいじめられる様になっていた。


「エピローグ」ではどの物語にも出てくるBIZで待ち合わせをしているリサと男の人の電話での会話。リサとは「逃げ出した夜」で信輔が通っていた小学校の先輩で家出をしていたリサちゃんだと思う。電話の相手はもと一月中に通っていたという男なのだが、会話をつなぐために「中学んとき…」と話をしたら「昔話、楽しい?」とざっくり斬られます。インパクトある終わり方でした。
| 本:か行(その他の作家) | 21:46 | comments(0) | trackbacks(1) |
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「中学んとき」久保寺健彦(2009)☆☆☆★★[2009098] ※[913]、国内、小説、現代、思春期、青春、中学、連作、携帯電話 表題からすると、大人が昔を振り返り、あの頃はよかったなぁと懐かしく思い返すような、そんな作品が期待される。しかし「みなさんさようなら
| 図書館で本を借りよう!〜小説・物語〜 | 2009/11/23 12:33 AM |