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「鉄の骨」池井戸潤
池井戸 潤
講談社
(2009-10-08)

JUGEMテーマ:読書


「次の地下鉄工事、何としても取って来い」でも談合って犯罪ですよね?謎の日本的システムの中で奔走する、若きゼネコンマン平太の行末は――。会社がヤバい。彼女とヤバい。次に出る大型入札案件は、2000億円規模の地下鉄工事。この一番札が取れなければ……。

池井戸さんの小説は毎回分厚いのですが、毎回夢中になってしまいます。

主人公の平太は中堅ゼネコン「一松組」に入社して3年。建設現場から業務課へ移動となった。全く畑違いの業務課は「談合課」と呼ばれ、尾形常務が管轄している。課長の兼松、課員の西田と理沙と一緒に公共事業の入札や談合の調整をする。東京で新しく地下鉄工事が行われる。その工事をなんとしてでも取りたい一松組。それは他社も同じこと。今回の入札には大物フィクサーの三橋が関わってくるんじゃないかと噂されている。尾形に連れられていった競馬場で三橋と会った平太は母親と同郷だという三橋に気に入られる。

大学卒業後に付き合い始めた萌は銀行員。平太が働く一松組のメインバンクだ。平太が犯罪に加担思想になっていること、一松組の経営状態が思わしくなく、銀行からの融資が受けられるかわからない事などから、話をすると喧嘩になる。そんな時、銀行の4つ上の先輩、遊び人を気取っているが実力派、融資課の園田が接近してきた。気持ちは園田に傾いていく。

三橋は山崎組の顧問をしている。妻の兄が旧建設庁のドンといわれた官僚で、その後政治家に転身した道路族の大物議員城山。「調整だ談合だという時代にはピリオドを打つべきだ」と言いながらも、流れには逆らえない。

東京地方警察庁の特捜部ではゼネコンの談合の立憲だけでなく、城山議員が談合に関わっているという証拠を探して「官製談合」事件として組織を一網打尽にしようと調べている。
工事の入札やら談合などの仕組みがよくわかって、まずはお得な感じ。談合で捕まったってニュースは聞いた事があったけど、こういうことをしていたのね〜って。「必要悪」ね。そんな言葉で逃げるしかないのかな。でも、駄目な事はわかっているけど、どうしようもない。そんな事もあるんでしょうね。

平太を中心とする一松組。他のゼネコンの動きや考え。三橋の思いとしなければいけない事。特捜部の調査。萌の気持ちの移り変わり。それらが絡まりあって、先が気になります。

全く知らない世界に放り込まれた平太が、それがいけない事だとはわかりつつ、でも自分は会社の一員だと談合に向って突き進んでいく様子。仕事をするのってやっぱり生半可な気持ちじゃ出来ないんだろうなぁ。しかたないんでしょうね。

そんな風に平太が仕事に一生懸命になっている時に、恋人の萌は同じ会社の出来る先輩にフラフラします。同級生とでは連れて行ってもらえない場所、今まで知らなかったお酒の楽しみ方、海外勤務となる先輩に「ついてきて欲しい」と言われてぐらぐらしちゃう。彼氏が仕事に一生懸命打ち込んでいる時に、何をしているんだか!って思う一方、そんな萌の気持ちがわからなくもない。そこでどちらを選ぶのかは本人次第だけど、この話の場合、平太はちょっとかわいそう。知らぬが仏かしら。



| 本:あ行(その他の作家) | 21:48 | comments(2) | trackbacks(2) |
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コメント
「空飛ぶ〜」に比べると、若干インパクトには欠けますけど、それでも十分読み応えありましたね。
最初の区役所の受注で、調整に加わらない会社に思わず談合しなさいよ!!なんて思ってしまった自分がましたけど(爆)、その後の西田や平太たちが、正面からコストダウンしてきて勝負に出ようとしてるときに談合を持ちかけるライバル社には、ムカムカしました〜。
自分たちが潤うためだけの税金の無駄遣いは許せませんね。
あ、園田もいけ好かない野郎でしたね。(爆)
| じゃじゃまま | 2010/04/16 11:25 AM |
じゃじゃままさん、こんばんは。

池井戸さんの小説はひきこまれますよね。
談合ってこういうことなのか〜って勉強にもなりました。
なんだかごくごく普通に暮らしているのが馬鹿らしくなるくらい
いいおもいしてる人がいるもんですね。

園田!!!本当に嫌な奴でした。
| なな | 2010/04/16 9:05 PM |
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| higeruの読書ログ | 2009/12/14 12:59 AM |
鉄の骨 池井戸潤著。
≪★★★★≫ 談合は必要悪なのか。 平太は建設現場のコンクリートの打設作業が好きだ。コンクリートを建物の型枠に流し込む、自分が携わる建物が形をなしていくのが、とても好きだ。 そんな平太が、現場から業務課へ異動になった。 業務課は土木の、大口の公共事業が中
| じゃじゃままブックレビュー | 2010/04/16 11:19 AM |