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「極北クレイマー」海堂尊
JUGEMテーマ:読書


赤字5つ星の極北市民病院に赴任した外科医・今中を数々の難局が待っていた。不衛生でカルテ記載もずさん、研修医・後藤はぐーたらだし、院長と事務長は対立している。厚生労働省からの派遣女医・姫宮は活躍するが、良心的な産婦人科医はついに医療事故で逮捕された。日本全国各地で起きている地域医療の破綻を救えるのは誰か?

「北」の物語。「ジーンワルツ」で院長の息子さんが逮捕されるってありましたが、そこら辺の物語。

極北大学の医局を追い出された今中が赴任したのは財政が厳しい極北市民病院。待遇は非常勤の外科医局長。病院では室町院長と平松事務局長が激しく対立、正職の研修医・後藤はサボってばかり、看護士もやる気がなく外科病棟は不衛生。ただ一人、きっちりと仕事をしている三枝産婦人科医局長には医療事故の噂が。今中の歓迎会を兼ねた忘年会でついつい病院の改善するべき点を言ってしまった今中は看護師から冷たい態度を取られる。そんな今中の前に、姫宮という派遣女医が現れる。彼女は今中が変えられなかったデクの洗浄により看護士の態度を変え、病院の医療事故調査委員会設立にも力を貸し嵐のように去って行った。ところが三枝医師の医療事故を医療ジャーナリスト・西園寺さやかが狙う。遺族に働きかけ、策略によって警察を動かし、三枝医師が逮捕される。そこに追い打ちをかける極北市の破綻……
今中の病院改革、医療ジャーナリスト西園寺さやかが狙う三枝医師の医療事故、「日本医療業務機能評価機構」の面々。色々な事がありすぎて…

今中先生は「ハリキリボーイ」「ヒグマのプーさん」って呼ばれたりして、事務局長と院長などの濃いキャラの人たちにはめられ、非常勤のなのに「病院改革」に関わることになる。本当に流されっぱなしで、なんともなさけない。

姫宮はたった3日の滞在なのに物凄いインパクトを残して去っていきました。

火傷跡を白い磁器マスクで覆う医療ジャーナリスト・西園寺さやか。彼女が出てくるたびにいや〜な気持ちになりました。「前置胎盤と癒着胎盤の併存症例」という稀なケースで妻と子を亡くした消防士の広崎宏明に近づき「真実を知りたい」と思わせます。だけど、事態は広崎の思った方向とは違うところへ向っていくのです。

そして「日本医療業務機能評価機構」の調査官、サーベイヤー顧問の武田多聞と布崎夕奈!意味がないことをダラダラとして、高額の指導料を取る。業務と性格にあった名前を自分でつけるんだそうです。ありえない…実際にこういう機構あるんでしょうかね。啖呵を切った並木看護師、見事でした。

三枝先生と同期の清川が登場したり、極北救命救急センターには「北に行った」速水がいるし、病院再建請負人として世良が登場します。世良のその後がずっと気になっていたんだけど、丸眼鏡で細い体、哲学者然とした風貌、時折浮かべる笑顔には濁りがない。そんな40代になってました。

「誰も来ない遊園地」「積もるとリフトが動かなくなるスキー場」「無駄に豪華で集客力のないホテル」「利用者の少なすぎる鉄道」そして「赤字連続の市民病院」。どうなっちゃうの?極北市って感じですが、最後に「財政再建団体」に認定されます。民間企業で言うところの倒産。あるんだ、そんなことが。

| 本:か行(海堂尊) | 22:14 | comments(2) | trackbacks(6) |
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コメント
この作家の訴える「医療の現実」を「知る」ことの価値は認めるのですが、小説としては、少しバランスが悪いかな?本書でも強烈な個性を見せた姫宮だけど、結局、小説としては、何のために登場したのかよくわからない感じ。並木看護婦が結局、ダメな男についていっちゃうのが、なんともおかしいやら哀しいやらでした。
| すの | 2009/07/26 9:35 PM |
すのさん、おはようございます。

そうですね。今までの海堂さんの物語とのつながりとかを
考えながら読むと楽しいけど、
これ1冊だけ読むとあれ?って思うかもしれません。

姫宮、独り言をブツブツつぶやいて消えていきましたね。

並木看護師、そんな選択でいいわけ?って驚きますよね。
| なな | 2009/07/27 7:08 AM |
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