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「どこから行っても遠い町」川上弘美
どこから行っても遠い町
どこから行っても遠い町
川上 弘美
JUGEMテーマ:読書


男二人が奇妙な仲のよさで同居する魚屋の話、真夜中に差し向かいで紅茶をのむ「平凡」な主婦とその姑、両親の不仲をじっとみつめる小学生、裸足で男のもとへ駆けていった魚屋の死んだ女房……東京の小さな町で、ゆるやかにつながって生きる人々の、その平穏な日々にあるあやうさと幸福。川上文学の真髄を示す待望の連作短篇小説集。

なんだか一つずつが、そして繋がりがすごく素敵な物語。ちょっと変わっていて、寂しがりやの人たちばかりが住む町ですが、読み終わって心が豊かになる感じがします。

商店街には魚屋や精肉店などがあり、たこ焼き屋「ロマン」と小料理屋「ぶどう屋」がある。バケツでいつも何か洗っているおばさん。恋多き男辰次さんのお隣に住む弥生さんの関係。弥生さんとバケツで洗っているおばさんはお友達だったっけ。占い師の男の人とロマンで働く女性は同じアパートに住んでいる。そしてなんと言っても魚春の平蔵さんと屋上に住む源さん、そしてそれを見守っている奥さん。色々な視点で見るそれぞれの生活がすごく面白かったです。

「長い夜の紅茶」の自分の事をきわめて平凡と言い切る時江さんですが、「難しいお義母さん」といわれている弥生さんによると「それこそ底の知れないところがある」らしく、なるほどそうかもな〜と思いました。弥生さんのところで鍋をやるのですが、時江さんが大根おろしを入れ弥生さんに褒められます。お鍋といえば大根おろしなのか。「夜の光」でも大根おろしでした。今度やってみよう!
「小屋のある屋上」
ばついちの塾講・唐木妙子。恋人のような関係の久保田。買い物に行く魚春の平蔵さん。そして魚春の屋上の小屋に住む源さんの物語。

「午前六時のバケツ」
譲の父親渉は穏当ではない。母が死んでからいろんな女がやってきた。

「夕つかたの水」
サチの両親、お嬢様だった母の美智子と父親はデキ婚。祖父母とお父さんの妹・るみちゃんと暮らす私が大好きな町から八王子に引っ越しした時から家庭内別居が始まった。夏休み、お祖父ちゃんの家で過ごしるみちゃんと商店街のタコ焼き屋ロマンに行く。

「蛇は穴に入る」
介護ヘルパーをする谷口。不運なめぐりあわせによって辞めたいくつもの仕事。両親が死んでからしばらく実家でぐれた後に今の仕事についた。人の口癖が気になる。今担当している美根子さんの夫・辰次さんにとっては美根子さんは四度目の結婚。

「長い夜の紅茶」
私は平凡な人間。母の知り合いが持ってきた「むずかしめのお義母さん」を持つ司郎と結婚して二児の母となった。義母・弥生さんのところに泊まりに行った時聞いたお隣りの辰次さんとの浮気話。

「四度めの浪花節」
小料理屋ぶどう屋の板前の廉ちゃん。おかみの央子さんは15歳年上で三度付き合い別れている。四度目はあるのか。

「急降下するエレベーター」
予備校で知り合った三羽。違う人って印象の三羽が付き合った男南龍之介。三羽は南のために割烹で働きだし、大学に来なくなった。

「濡れたおんなの慕情」
父の再婚相手・衿子に勧められるまま有名私立高校に入り東大に入った俺。色々なバイトをし大学を中退した。今は占い師をやっている。高校の同級生坂田とはずっと連絡を取り合っていたが、彼が逮捕され、自分の所に転がり込んできた。

「貝殻のある飾り窓」
雨の写真を撮る私。久しぶりの雨の日、全く画にならないおばさんを見かけた。ロマンという店で働いている、その人に写真を撮ってと頼まれる。社内結婚した先輩の夫と不倫している後輩。

「どこから行っても遠い町」
妻も娘もそして愛人の純子も事を決めたがる。子供の頃隣の魚屋の春田さんに世話になった。春田のおばさんが夜に男の家に行くのみ見た俺。

「ゆるく巻くかたつむりの殻」
子供の頃の平蔵さんとの思い出。大人になり平蔵さんと結婚したら、次々に家族が亡くなった。そして私は今でもここにいる。
| 本:か行(川上弘美) | 21:29 | comments(6) | trackbacks(4) |
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コメント
人物の距離感が絶妙だと思いました。
個人的には、「午前六時のバケツ」が一番好きでした。
モテる親父だけど、良いことも言っていたので。
| しんちゃん | 2009/01/16 6:29 PM |
しんちゃん、こんばんは。
なんだかすごくよかったですよね。
さすが川上さんって頷きながら読んでました。
しんちゃんが好きなのは「午前六時のバケツ」なんですね。
お父さん、いいこといってましたか。
私は「長い夜の紅茶」の難しいお義母さん・弥生さん。
あんな風にサバサバ生きたい。
| なな | 2009/01/16 9:04 PM |
川上さんらしい、素敵な短編集でした。
かなり好きです。
どれも好きだけど、その時々で一番が変わりそうな気がしました。
またゆっくりと読み返してみたいなあとおもいます。
| ちきちき | 2009/02/05 10:08 PM |
ちきちきさん、こんばんは。
本当に、どこがとはいえないんだけど
素敵な物語で読み終わってため息が出ました。
| なな | 2009/02/05 10:48 PM |
ななさん、おはようございます。
TBさせていただきました。
最後の真紀さんの登場で一気に物語全体が引き締まったような気がします。

「ロマン」是非行ってみたいですよね(笑)
最近翻訳物結構読んでるけど、川上さんの世界は翻訳しにくいでしょうね。
日本語で読んでこそって感じかな。
独特過ぎる。

体、無理をなさらずにお願いします。
| トラキチ | 2009/04/17 9:22 AM |
トラキチさん、こんにちは。
「ロマン」たこ焼きやっぽくない名前なのがいいです。
真紀さん、ずっと見守っているんですよね。
川上さんの世界は翻訳しにくいかもしれないですね。
もってる空気まで伝わらないような気がします。
| なな | 2009/04/19 10:50 AM |
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| ぼちぼち | 2009/02/05 10:14 PM |
『どこから行っても遠い町』 川上弘美 (新潮社)
<川上弘美の世界観が十分に表現された作品。> 初出小説新潮及びyom yom。 心地よく流れるような文章に身を委ねれる時間。 本好きにとって最も至福の時なのであるが、川上さんの作品を読むと知らぬうちにその世界に入り込んでいる自分に気づく。 舞台は東京の
| 続 活字中毒日記 | 2009/04/17 9:18 AM |
どこから行っても遠い町<川上弘美>−(本:2009年)−
どこから行っても遠い町クチコミを見る # 出版社: 新潮社 (2008/11) # ISBN-10: 4104412058 評価:80点 どこか遠い町の小さな物語。 絡み合う連作短編集は、読者を見事なまでに架空の町に連れ込んでしまう。魚屋で暮らす男達や、不思議に気の会う嫁と姑や、
| デコ親父はいつも減量中 | 2009/09/16 12:14 AM |