ミステリなふたり (幻冬舎文庫)
太田 忠司
あなたの御主人、お料理できますか? 殺人事件のトリック、解けますか? 剛腕にして美貌の刑事の妻、料理の達人にして名推理の夫、京堂夫妻が難事件を一挙解決! スパイス効いた本格ミステリ!
主人公は、署内では恐れられている剛腕ながら美貌の刑事・京堂景子と、その年下の夫で、イラストレーターで家事が得意の新太郎の2人。この京堂夫妻が、密室やダイニングメッセージなどの景子が担当する不可解な犯罪を、話を聞いた新太郎が推理し事実を言い当てる。
物語が10つ。あれやこれやとよく考えられていて面白いのですが、これは最初男性向け雑誌にでも連載されていた?ってくらいに景子と新太郎の「年上の奥さんの大胆な行動に戸惑う9歳年下の夫」って関係が強調されている。これって男性の視点で見たら「おっいいなぁ」とか思うのだろうか?
最後に収録されている「ミステリなふたり」で二人の出会いについて書かれてますが、最初に景子が29歳、新太郎は8歳年下の21歳と書いてあるんです。ところが、出会った頃には新太郎は大学のサークルでスキー場に来ているんです。21歳イラストレーターの新太郎は結婚を機に大学を辞めちゃったの?そこら辺がちょっとひっかかってしまいました。
「ミステリなふたり」
会社社長の妻・艶子が密室で殺された。発見したのは姉。お土産を持って来た姉がインターフォンをならしても出てこないので庭に回ってみたら部屋の中で倒れてる艶子を発見。玄関はチェーンがかかっていたので通りかかった警察官と一緒に中に入った。
「じっくりコトコト殺人事件」
元野球選手で現在コメンテーターをする飯塚が自宅で亡くなった。発見したのはマネージャー。飯塚はお風呂で煮えて骨だけになっていた。
「エプロン殺人事件」
19歳の女性がエプロン姿で自宅で殺された。ところがその女性は家で料理なんてしたことがなかったのにエプロンをつけていた。しかもそのエプロンは殺された当日近所のスーパーの新装開店タイムサービスで売られていたもので、11時には売り切れていたらしい。
「お部屋ピカピカ殺人事件」
主婦が自宅で殺された。リビングで首を絞められて殺されたらしいが、頭から煙草の灰をかぶったようだが、リビングだけはきれいに掃除されていた。犯人が掃除したとしたら何のためなのか?
「カタログ殺人事件」
殺されたのは40代の単身赴任中の男。リビングで女性下着通販カタログの別冊を握って死んでいた。玄関で刺されリビングで死んだ男が手にしていたカタログの意味は?
「ひとを呪わば殺人事件」
漫画家が自宅で殺された。発見したのは原稿を取って来て欲しいと頼まれた助手。ところが漫画家は電話をしてきた真夜中の3時に東京のホテルから電話をしてきたのだった。そして助手が死体を発見したのが4時半。1時間半で東京から名古屋に戻ってきたのか?
「リモコン殺人事件」
51歳の主婦が自宅のベッドの上で殺されていた。部屋には使えないリモコンがあり、被害者のマットレスとパジャマの袖だけ濡れていて、爪が数本だけきれいに切られていた。
「トランク殺人事件」
追突された主婦は車のトランクに夫の死体があることを発見する。
「虎の尾を踏む殺人事件」
若い女性ばかりを狙った連続殺人事件。被害者は首を絞められて殺された上に、顔を切り刻まれていた。被害者たちに共通していたのはレア物の携帯すとらぷをもっていたことだった。
「ミステリなふたりhappy lucky Mix」
大雪が降り、携帯もつながらないペンションに閉じ込められた大学のサークル仲間5人と訳ありっぽい男女。サークル仲間の一人がおきてこないので見に行ってみたら死んでいた。犯人は誰か?
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)