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「切羽へ」井上荒野
切羽へ
切羽へ
井上 荒野
JUGEMテーマ:読書


舞台は、かつて炭鉱で栄えた小さな島。小学校で養護教員、つまり保健室の先生をしている30代の「私」セイは、画家の夫・陽介と平穏で幸せな日々を送っている。そんな日常に変化が訪れたのは、音楽教師の若い男がセイが勤める小学校に赴任してきてからである。

直木賞、井上さんでしたね。静かに情熱的な物語でした。

主人公のセイは、人妻で、しかも画家の夫とは仲が良い。九州の小さな島で養護教諭をして暮らしているセイ。画家の夫とは仲がよい。3月、小学校の卒業式の日、若い男・石和が音楽の教師として赴任してくる。なにやら屈託を抱えているようなその男を見たセイは胸騒ぎを覚える…。

学校には校長と教頭、そして月江先生の3人の教師がいた。月江先生はグラマーでいつも体にピッタリとくっつく服を着ていて、「本土さん」と島の人たちに呼ばれている男が時々会いに来る。
セイが石和先生に惹かれていく様子。それが言葉として書かれているわけじゃないのに読んでいてジワジワと伝わってきます。気がつくと視線が石和に言ってしまってるセイ。そんな自分とちょっとかわった行動の石和に苛立ちを感じるセイ。セイが石和に感じてる想いが石和にも月江にも、夫にさえも伝わっている。だけど誰もその事には触れない。その緊張感がすごく伝わってきました。

そんな風に静かに情熱的なセイとは対照的なのが月江。東京から時々来る愛人と人目をはばからずイチャイチャし、東京から来た愛人の妻と大喧嘩。その後「石和と寝た」とセイにわざわざ言いに来たりします。二人の対照的な姿も興味深かった。

それにしても石和。どこら辺が魅力的なんだろう?私には全然わからなかった。出身地を偽っていたり、謎めいてるから?島に溶け込もうという努力を全くしていないから?

近所のしずかさんの家におすそ分けをして、しずかさんが倒れた時には病院にお見舞いに行くセイ。どんどん死に向かっていくしずかさんが寝ながら呼ぶ夫の名前。そんな時でも人は誰かを欲しいと思うものなのかしら。二人の会話も好きでした。

| 本:あ行(井上荒野) | 19:53 | comments(12) | trackbacks(10) |
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コメント
こんばんは。
この作品が直木賞を受賞したのですね。
ななさんのブログを拝見して知りました(笑)
島の情景や人々の関係が目に浮かぶように描かれていましたね。
でも、「切羽」を形どるほどの恋愛感情は、伺えなかったような気がします。
| ゆう | 2008/07/17 8:06 PM |
ジワジワと伝わるってよくわかります。
季節柄か湿度みたいなものが全篇に感じられました。

しずかさんの呆け方怖いです。自分がそうなったらどうしよう。でもセイみたいにお世話してくれる人がいて羨ましい。

ところでしずかさんが呼んでたのってご主人の名前でした?
違うのかなって勝手に思ってました。
その方が本の趣旨に合うような‥
| たまま | 2008/07/18 9:05 AM |
◇ゆうさんへ
直木賞受賞だそうです。
へぇ〜〜〜〜って思いました。
島でのなんでも筒抜けの生活。
食べ物や言葉なんかがすごく印象的でした。
「切羽」ってタイトル、なんとなくぴんときませんでした。

◇たままさんへ
湿度感じましたね。
やっぱり島だからなのかな。
そいうの流石ですよね。

しずかさん、私も他の男の人の名前(石和とか)を
呼んでるのかな?そのほうが「この本らしい」のにって
たままさんと同じような事考えてました。
だけど、もうそろそろ…って時に「旦那さんの名前」って
会話していたような気がします。
| なな | 2008/07/18 7:11 PM |
表面は静かだけど、見えないところでどんどん熱が上がってきてるようなお話でした。
てっきり石和と不倫関係に陥ってどろどろ…と思ってたので、意外でした。
それにしても石和はかなり謎な人でしたね。結局何しに来たんだ?
| ちきちき | 2008/07/19 11:04 AM |
ちきちきさん、こんばんは。
静かに燃えたぎってましたね。
章がかわるたび「季節が変わる時、二人に何かが起こった?」って期待半分で行間を読んでました(笑)
結局何もなかったのですよね。
石和、何しに来たんでしょうね。
本棚を壊しに????
| なな | 2008/07/19 9:05 PM |
こんばんは。
劇的な展開は起こらない中で、
セイの熱い思いが伝わってきました。

魅力が感じられない石和、
キャラ設定に問題ありですね。
| 藍色 | 2008/08/02 3:57 AM |
藍色さん、こんばんは。
そう、静かな物語でした。
ちょっと劇的といえるのは本土さんの妻現るとか
本土さんと石和とか。月江がらみのことばかりでした。
なのにセイの熱い気持ちが全体を通して感じられて
とても不思議な物語でした。
石和、どこんところがよかったのかセイに聞いてみたい(笑)
| なな | 2008/08/02 9:37 PM |
石和の魅力、皆さんも良く分からないという感想で、
ちょっと安心しちゃいました(^_^;)
それでもセイの気持ちの変化が読み進めるごとに伝わってきて、上手いなぁ〜と思いました。

| エビノート | 2008/08/12 10:04 PM |
静かな中にも、燃える女心を感じました。
取り立てて大きな出来事が起こるわけではないけれど、セイの気持ちの変化がよく描かれていましたね。
| | 2008/08/13 10:37 PM |
◇エビノートさんへ
石和、どこがよかったんでしょうかね???
なぜ出身地を隠す?なぜこの島へ?と不思議なことだらけです。そんなミステリアスなところがセイを惹きつけたのかしら。

◇花さんへ
水面下で静かに燃える心。
セイの気持ちを直接書くのではなく
周りの人たちの態度で表現していて
すごいなぁって感心しました。
| なな | 2008/08/16 1:04 PM |
ななさん、おはようございます。
TBさせていただきました。
この作品は本当にハラハラドキドキして楽しく読めたのですが、ちょっと女心と一緒で男にはわからない部分があり、そこが読み取れずに感想後回しにしてしまいました。

今、女性読者の感想をかなり読ませていただいてますが、石和に対するやはり印象が薄く魅力も感じてないみたいですね。
私も同感で、だからラストがそうなったのかなと思ったりするのですが、どうなんだろう。

もっとドロドロになると思いましたがそちらは月江にまかせたのですね(笑)
| トラキチ | 2009/03/06 5:01 AM |
トラキチさん、こんばんは。
感想書きにくい物語でした。
井上さんは毎回そうかもしれないです。
石和、不思議な人でした。魅力のかけらもないし。
島の人じゃない、それだけがセイにとって魅力だったのかなって思ったりします。
| なな | 2009/03/06 7:24 PM |
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