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「温かな手」石持浅海

温かな手
石持 浅海
JUGEMテーマ:読書


大学の研究室に勤める畑寛子の同居人・ギンちゃんは名探偵。サラリーマンの北西匠の同居人・ムーちゃんも名探偵。人間離れした二人は、彼らが遭遇した殺人事件や騒動を、鮮やかに解き明かす!

ギンちゃんとムーちゃんの兄妹は、人間の生体エネルギーを糧にする謎の生命体。心が清らかな人に寄生して、その人が摂取したカロリーを手を握ることによって吸収する。見かけは全く人間と一緒。一緒どころか食料となる人間を引き寄せやすいよう容姿端麗。エネルギーを吸い取られる人も温泉に使ってるかのような心地いい気持ち。そしていくら食事を摂っても太らない!なんて便利な…それ以外にもパニックに陥った人に触れるとその人は理性を取り戻します。加減しないで「吸え」ば命を奪うことも出来るのです。

で、ギンちゃんとムーちゃんは寄生している寛子と北西が事件に巻き込まれ精神に不安が出るとエネルギーもまずくなるため、その事件をすばやく解決してしまう訳です。彼らにとっては人間のごちゃごちゃなんてたいした事ない事なのかしら…

普通にはありえない色んな事件に巻き込まれる寛子と北西ですが、それなりに筋は通っていてギンちゃんとムーちゃんが導く結論は「なるほどね〜」って納得できます。最後はよかったと思う反面、なんだか寛子と北西の喪失感を考えるとちょっと悲しかったです。
「白衣の意匠」
土曜日の夜の研究室。残っていたのは助手の寛子と大学院博士過程の内藤さんと同じく大学院修士課程の橘高さんの3人だった。橘高さんがサンプルをなくし3人で探し回るも見つからず、寛子は残った仕事をするため次の日の昼前に研究室に行った。そこで発見したのは寛子の白衣を着て血を流して倒れている橘高さんだった。

「陰樹の森で」
研究室内の殺人事件で落ち込んでいる寛子を励まそうとキャンプに誘ってくれた友人4人。ギンちゃんも交えて6人で出かけることになった。婚約者・英恵にみんなの前できつい一言を言われた牧野は「頭を冷やしてくる」と森の中に入って行き、帰りが遅い牧野を心配し探しに行った英恵も帰ってこない。そんな二人を手分けして探し始めた4人。やがて牧野の妹が首をつってる牧野とその近くで牧野のナイフを使って死んでいる英恵を発見した。

「酬い」
会社員の北西は大学に行くムーちゃんと一緒に満員電車に乗るため駅に向かった。今日の駅はいつも以上の混雑。ホームに倒れている男とハイヒールの女の人が。その男は以前ムーちゃんに痴漢をしようとしてこっぴどく「吸われ」た男だった。どうやら倒れている男がハイヒールの女の人に痴漢をはたらき、女の人がナイフで刺したらしいが…

「大地を歩む」
友人とイチゴ狩りに行く事になった北西。集まったのは橋爪、国元、国元の彼女の悠里に北西とムーちゃん。会計をした国元は航空会社の岡マイラーとしてクレジットカードを使い無料チケットで旅行するのが趣味の男だった。イチゴ狩り当日、橋爪の車で北西、悠里、国元の順でピックアップしていくはずだった。が国元の家についても国元が出てこない。国元は布団の中で死んでいた。強盗の犯行か?だがお財布はお札でふくらんでいる。

「お嬢さんをください事件」
友達の咲子が彼とのデートに寛子を誘った。咲子の同僚を誘ってのダブルデートだ。そのスズキと名乗る同僚がギンちゃんだった。車中「もうすぐ結婚?」と聞く寛子に「いや、まだかな」と答えた咲子。何も言わない彼の倉科。次のサービスエリアで突然いなくなってしまった倉科。

「子豚を連れて」
ムーちゃんのお兄さんとその同居人と4人で伊豆旅行に行くことになった。3連休の初日はムーちゃんと二人でペット同伴可のペンションに泊まった。そこでであった漆黒の子豚を連れた上品な女の人。お兄さん達との待ち合わせ場所である風車の豚を連れた女の人と再会し、女の人の身の上話を聞くことになった二人。その人は夫との仲に悩んでいた。

「温かな手」
待ち合わせ場所で出会った4人。お互いの寄生者と握手をして「味見」をし「これなら任せられる」というギンちゃんとムーちゃん。みんなで蕎麦を食べた後ギンちゃんの知り合いに会いに行くという。浮かない顔をするギンちゃん。ついたのは老人ホームで、ギンちゃんが会いに北のは身寄りのない認知症になってしまった落合さんという老女だった。食事が終わった落合さんは誰かを探すように右手を持ち上げた…
| 本:あ行(石持浅海) | 22:09 | comments(8) | trackbacks(4) |
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コメント
こんばんは。
ギンちゃんとムーちゃんが導く結論、
謎の生命体ならではの、すばやい解決にびっくりでした。
近くにいて心地よく痩せさせてほしいって思いました。
でも無理ですね(笑)。
| 藍色 | 2008/02/01 2:47 AM |
藍色さん、こんばんは。
ギンちゃんとムーちゃん、事件を解決する理由が
寄生してる二人の心が乱れると困るから…ですからね。
彼らからしたら人間がしてることなんて「なんてことない」ことなのかもしれないですね。
| なな | 2008/02/01 7:30 PM |
こんばんは。
ギンちゃん、ムーちゃんのもしかしたらご飯のためかもしれないけど、同居人たちへの優しい心遣いを微笑ましく見ておりました。
私も同居人に立候補したいけど、きっと見向きもされないでしょう(T_T)
| ちきちき | 2008/02/19 7:57 PM |
ちきちきさん、こんばんは。
ギンちゃんとムーちゃんの同居人への優しい視線
たとえそれが美味しい食料を確保する為とはいえ羨ましかったです。
心が澄んだ人になりたい。そして一緒に暮らして欲しいと思いつつ、過剰な養分を摂取し続ける私。
| なな | 2008/02/19 10:05 PM |
ギンちゃんとムーちゃんの、事件に遭遇したときにも冷静でいるところとか、人間と少しズレた感じがとてもよく表わされてるなぁと思いました。変なところあるけどパートナーにはとてもやさしい彼ら。これからも旅は続いていくんだろうな〜と思うとわたしまで切なくなりました。
| まみみ | 2008/02/22 8:48 PM |
まみみさん、こんばんは。
周りの人たちからみたら「愛情たっぷり」に見えるギンちゃんとムーちゃんが共存する人たちを思いやる気持ち、いつも冷静に観察しているところなどの、人間との温度差が面白かったですね。
二人はこれからもキレイな心を持った人を捜して、さ迷っていくんですよね。
| なな | 2008/02/22 11:41 PM |
こんばんわ。TBさせていただきました。
面白かったです。
アンソロジーで「酬い」だけ読んだことがあったのですが、お兄さんもいたのですね。
2人が人間とどうやって出会ったのか気になっていたのですが、ちゃんと出会いも書かれていて良かったです。
でも、最後が切なかったですね。
何となくそうなるかなとも思いましたが。
| 苗坊 | 2009/09/11 8:37 PM |
苗坊さん、こんばんは。
面白い設定の物語でしたよね。
最後は、一緒にものすごい喪失感を味わいました。
いつまでもいてくれたらよかったのにな。
| なな | 2009/09/12 8:44 PM |
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温かな手 石持浅海
ブックデザインは岩郷重力+WONDER WARKZ。イラストレーションは岩清水さやか。初出は「ミステリーズ!」。連作短編集。 大学の研究室勤めの語り手のわたし、畑寛子の同居人はギンちゃん。サラリーマンの語り手の僕、北西匠
| 粋な提案 | 2008/02/01 2:47 AM |
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| ぼちぼち | 2008/02/19 7:58 PM |
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