CALENDAR
S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
カウンター
グリムス
MOBILE
qrcode
<< 「我らが隣人の犯罪」宮部みゆき | main | 「工作少年の日々」森博嗣 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
「今ここにいるぼくらは」川端裕人
今ここにいるぼくらは
今ここにいるぼくらは
川端 裕人


大窪博士。「ひろし」なんだけどあだ名はハカセ。小学校一年生にして低学年向けの伝記を読んでいるし、物知り。そんなハカセが家の前で遊んでいると5年生のガキ大将グループと一緒に川の始まりを見つけに行く「ムルチ、川を遡る」から始まり、5年生の時、4年生の時…と年代はバラバラに小学生の時の出来事を語る。

すごく素敵なお話です。「オオカミ山、死を食べる虫をみる」での人の死に対する恐怖、行ってはいけない場所に親に内緒で行くうしろめたい気持ち。すごくよくわかる。「川に浮かぶ、星空に口笛を吹く」で夜空を見上げながら川に浮かぶシーンも好き。

きっと私はハカセの妹の年代。小学生の時の懐かしいものが沢山登場します。「ムルチ、川を遡る」では年上のお兄さん達と探検に出かけます。私も小学校一年の時、3つ上の近所のお兄ちゃんとその友達と一緒に近くの山に探検に行きました。連れて行ってもらったのに途中でまかれまして、泣いてるところを通りすがりのおばさんに助けてもらった。「オオカミ山、死を食べる虫を見る」では朝早くに起きてクワガタを取りに行きます。私も弟と「カブトムシを取りに行く」と親に内緒で計画して目覚ましをセットしました。が、眠さがカブトムシに勝ちまして結局行った事がありませんでした。ハカセが卒業制作で作ったトーテムポールは数年前の卒業生が残してました。トーテムポールってあの頃の流行だったのでしょうか?

ハカセは3年生の時に父親の仕事の関係で大阪から千葉に引越します。千葉の言葉も特徴があってハカセにしてみたら変なのに、ハカセが話す言葉をみんなが笑い、学校で無口になります。ここはお前の居場所じゃないんだよ、と誰かが心にささやき、時々胸に風が吹き抜ける。前とは空気の温度が少し違う、影法師の長さが少し違う。「居場所がない」と心で思いながらも少しずつ自分を確立していく。自分が男の子を産んでから、男の人が子供から大人へと変わっていく大変さを感じてます。女の子って泣いてみたり、友達と一緒だったり、母親がいたりと逃げ道があるような気がするのですが、男の子ってそういうのを一人で、自分の中で処理して大人になるんだろうなぁと。だから息子達がハカセのように育ってくれたらって思いました

章のタイトル、これが又素敵です。最初見たときには「変なタイトル」って思ったのですが、読んだ後見るとストーリーが思い浮かびます。

「ムルチと、川を遡る」
1年生の夏。5年生のガキ大将3人と川の始まりを見に行く。

「サンペイ君、夢を語る」
5年生。変わり者のサンペイ君と昼休みに瓢箪池でヌシを釣る。

「オオカミ山、死を食べる虫をみる」
4年生の夏休み。オオカミ山にクワガタを取りに行き、オニバと出会う。

「川に浮かぶ、星空に口笛を吹く」
6年生の夏。クラスメイトのタッキーの隣人、ラーメン好きのコイケさんは宇宙人?

「影法師の長さが、すこし違う」
3年生。大阪から千葉に引越して、クラスに馴染めない。学校に行かず川に笹船を流していたらバイクに乗った王子様に出会う。

「山田さん、タイガー通りを行く」
6年生の二学期。転校生の山田さんが隣に座った。ハカセの初恋。

「王子様が還り、自由の旗を掲げる」
6年生の3学期。サンペイ君の大好きなおじさんはハカセの王子様だった。
「謝恩文化祭」を手伝ってくれる王子様ことセイジさん。セイジさんの事を聞いてまわるおじさん。
| 本:か行(川端裕人) | 20:41 | comments(4) | trackbacks(5) |
スポンサーサイト
| - | 20:41 | - | - |
コメント
そういえば博士くんの妹と、同じ年代ですよね。(およげ!たいやきくんで計算しました)懐かしいものも登場したし、風景も懐かしい感じがしました。

>男の人が子供から大人へと変わっていく大変さを感じてます。
私もそう思います。幼く見えるけれどこんなふうに自分の中にたくさんの思いを抱えているんでしょうね・・。息子にも、博士くんのように一つ一つがんばって乗り越えていってほしいなと思ってしまいました。

ななさん男の子と遊ぶやんちゃな女の子だったのですね。山でまかれたりしたら、たくましくなりそうです(笑)。
| june | 2006/06/24 11:50 PM |
juneさん、こんにちは。
そう、懐かしい時代でした。あの頃の物語は風景が見えていいです。感想もついつい熱くなりがち…

私、本当に「おてんば」って言葉がぴったりだったと思います。服なんてドロドロ。遊んで帰ってくると母が悲鳴を上げていましたっけ。
| なな | 2006/06/25 4:09 PM |
遅まきながらTBさせていただきました。juneさんにもオススメしてますが、次はぜひ「せちやん」をオススメします。宇宙の孤独です。
| すの | 2006/06/25 10:35 PM |
すのさん、「せちやん」ですね。
すぐに予約します。
| なな | 2006/06/25 11:16 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://nanamemo.jugem.jp/trackback/105
トラックバック
「今ここにいるぼくらは」川端裕人
今ここにいるぼくらは よかったですー。これはもうど真ん中です。これで川端さんの作品は3作目ですが、どれも本当によくって、すっかり川端さんのファンになりました。 本を読むことが好きで運動が苦手なひとりの男の子の小学生時代を通して、誰もが子供の頃に抱
| 本のある生活 | 2006/06/24 11:15 PM |
「今ここにいるぼくらは」川端裕人
「今ここにいるぼくらは」川端裕人(2005)☆☆☆☆★ ※[913]、国内、現代、小説、少年、成長、思い出 久々に作品と帯が一致していた”今も自分の居場所を探しているすべての大人たちに”。あぁこの帯を書いた人はきちんと読んで書いたのだな。帯を含め、一冊の本
| 図書館で本を借りよう!〜小説・物語〜 | 2006/06/25 10:29 PM |
今ここにいるぼくらは<川端裕人>−(本:2006年92冊目)−
集英社 (2005/07) ASIN: 4087747727 小学生のころの自分はもっと馬鹿だと思っていたけど、わりといろいろと考えて必死に生きていたんだ。 そんなことを思い出させてくれる本でした。 心の奥のほうが、ちょっと熱くなってきた。 小学生の博士(あだながハカセ)
| デコ親父はいつも減量中 | 2006/09/23 12:23 AM |
川端裕人 「今ここにいるぼくらは」
巻末の話と冒頭が繋がっているループしそうなストーリー。一見、怪しく見える人が実は、全うな人間だったなんてちょっとした、おちですね。
| ゼロから | 2009/06/10 1:06 AM |
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
| - | 2013/03/21 5:43 PM |