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「敵影」古処誠二
敵影
敵影
古処 誠二
JUGEMテーマ:読書


昭和二十年八月十四日、敗戦の噂がまことしやかに流れる沖縄の捕虜収容所で、血眼になって二人の人間を捜す男の姿があった。一人は自らの命の恩人、女学生の高江洲ミヨ。もう一人はミヨを死に追いやったと思われる阿賀野という男。男の執念の調査は、やがてミヨのおぼろげな消息と、阿賀野の意外な正体を明らかにしていく。

古処さん、初読みだと思ってたら「遮断」が第135回直木三十五賞候補になった時、手にとってたようです。なんとなく内容覚えてる。ここに感想を書いてないって事は途中で挫折したって事かしら?(それすら覚えてない)今回は読みきりました。

それにしても終戦前後の沖縄の状態がとても細かく書かれています。まるで体験した事を書いているかのような文章。古処さん1970年生まれとありました。なんでこんな風にかけるんでしょうか?

1945年8月14日、沖縄の捕虜収容所。国に忠実だった者は亡くなり、捕虜となった者は安堵する気持ちと亡くなった戦友や故郷の人に恥ずかしいという気持ちを持ちながら日々過ごす。そんなやりきれない気持ちから、住民と兵士、兵士同士がいがみ合い、時には「私刑」も行われる。もう戦う必要なんてないのに誰もが敵影を求めている。報復を恐れ捕虜になった時点で偽名を名乗り自分を偽る人。
沖縄での悲惨な戦い。それは日本軍だけじゃなくアメリカ軍にとっても同じ事。地元民や一緒に戦ってきた仲間が戦死したなかで、敵の捕虜となってしまった人たち。囲いの外ではいまだに戦っている人たちがいる中で、与えられた服を着て与えられた食事を食べ、与えられた仕事を淡々とこなしていく日々。柵の中で自由になった人たちは安堵する気持ちと亡くなった戦友や故郷の人、いまだ戦っている人たちへの恥ずかしいという気持ちを持ちながら生きていく。そんなやりきれない思い、今までアメリカ人へ向けていた敵意が上司へ、自分へと向いていく。捕虜となった人たちは報復を恐れて偽名を使って生きていく。

主人公の義宗は油断すれば野戦病院での記憶に支配され、夜も眠れない状態。そんな中で自分を救ってくれた女学生の高江洲ミヨとミヨを死に追いやったと思われる阿賀野という男を捜します。

悲惨な戦場で国のためにと命を落としていった人たち。学徒動員で軍人さんのために看護助手をする女学生達。戦争が終わったと信じようとしないで、飢えに苦しみながらもずっと国のために戦う姿勢を崩さない日本軍の人たち。捕虜となってその自由な暮らしにホッとしながらも、これでいいのか?と悩んだり、死んだ戦友に申し訳ないと思う人たち。収容所でアメリカ兵という敵を失った途端、怒りの矛先を上司に向ける人たち。海がきれいでリゾートってイメージの強い沖縄で数十年前に実際に起こっていたであろう事。

| 本:か行(その他の作家) | 23:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
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