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「エピデミック」川端裕人
エピデミック
エピデミック
川端 裕人
JUGEMテーマ:読書


東京近郊の農業と漁業の町、崎浜でインフルエンザと思われる患者が立て続けに重症化して志望した。現場に入った国立集団感染予防管理センター実地疫学隊隊員・島袋ケイトは、ただならぬ気配を感じていた。果たしてこれはインフルエンザなのか?ケイトは、同僚の仙水、総合病院の高柳医師、保健所所員の小堺らと症例の多発地区に向かう。重症患者が爆発的に増えはじめるが、なかなか特定されない感染源。恐怖に陥った人々は、住民を感染地区に閉じこめ封鎖をはじめた。ケイトは娘を母に預け、人類未到の災厄を封じこめるため、集団感染のただ中に飛びこんだ―。

最初からグググとひきつけられ、仕事に行かないでずっと本を読んでいたい!って思いました。病院に運ばれているのになすすべもなく亡くなっていく人たち。原因はインフルエンザなのか?それとも未知の病原菌?ここ数年、鳥インフルエンザの人への感染や新型インフルエンザについて色々聞くし、新型インフルエンザが流行したら全世界ですごい数の人が亡くなるなんて記事を目にしたりもするので興味深かったです。

まずは「疫学」そんな学問があるとは知りませんでした。wikipedaによると「特定の集団における健康に関連する状況あるいは事象の、分布あるいは規定因子に関する研究。また、健康問題を制御するために疫学を応用すること。ある一時点/一期間での、ある一集団において、ある特定の病気が流行した場合、その流行の原因を調べ、その原因を除去することにより流行そのものを制御(終熄、予防)するための学問である。」だそうです。なるほど。なるほど。物語の中ではケイトは医者、仙水は獣医でした。そしてケイトは現場を歩いてデータを集めて、とにかく「元栓を閉める」ことに徹しています。「タイム・プレイス・アンド・パースン」何時、どこで、誰が病気になったか。そんな事をデーターにして分析していくのです。
物語はケイト、仙水、高柳医師、保健所職員の小堺を中心にケイトの指導者棋理先生やケイトの上司御厨、空の子・ブルーなど色々な人の視点で語られます。途中でん?だれえ?って思う箇所も何度かありましたが(私の記憶力が悪いからなんですけど…)やっぱりなんとなくケイトが中心人物って感じです。

感染の原因がわからないまま、重症患者がどんどん増えていき、新型インフルエンザ?SARS?子供が媒体?麻疹のように空気感染する?二転三転する病気の原因。そのうち周囲に住む人たちがT市に住む人たちを外に出さないようにします。T市の中でも崎浜の人たちは迷惑がられ、崎浜の中でも病気の人が出たうちの人は買い物に行っても周りから冷たい視線を投げかけられる。子供が感染の媒体じゃないかといわれれば子供を遠ざけ、怪しい建物があればそこが原因だという。「人間は、意味の『真空状態』を嫌うからね。なにか事件が起こり、目の前に得体の知れない存在があれば、人はすぐに結び付けるよ」っていう仙水の言葉はケイトでなくても上手いこと言うなって頷いてしまいます。

医師対看護師。役所対病院。国対自治体。歩いて原因を突き止めたいケイトとウィルスの特定をしたい上司の御厨。そのほか色んな所でそれぞれの思惑があり、病気の原因追及と流行の制御という一番しなければいけないことがなかなか出来ないことに読んでいてイライラさせられます。

オッズ比やR0(アールノート)など専門的な事が詳しく書かれています。実際もそうやって原因を追究していくものなんでしょうね。でも、物語なので原因となっているであろう「もの」は読んでいる人にはわかります。優秀なはずのケイトが何でわからないんだろう?って。仕方ないんだけど…


| 本:か行(川端裕人) | 22:18 | comments(6) | trackbacks(5) |
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コメント
感染地域を封鎖したり、風説に影響されたり、小説の中に描かれることって現実でもきっとあるだろうなぁ〜って思うと、かなり怖かったです。
得体の知れないものを遠ざけてしまうって、自分の心の中にもあるよなぁって思っちゃって。
| エビノート | 2008/01/24 9:29 PM |
エビノートさん、そうなんですよね。
新型インフルエンザに備えて…なんて記事を読んだりすると
ありえないことではないんだろうなって思って。
そんな事態になったら、出来ることなら私の町では起こらないで欲しい。そんな風に思う自分勝手…
ケイトのように得たいの知れない病気が蔓延しているところに向かっていく人たち、すごいですよね。
| なな | 2008/01/24 10:27 PM |
こんばんは。
ウィルスと、パニックになりそうな様子が、とても怖かったです。
その一方でまだ!?ってイライラしたり。
感染源は、あれ?調べてなかったの?っていう、あっけないものでしたが、
現実にはこういうものかもって思ったりしました。
| 藍色 | 2008/01/27 2:51 AM |
藍色さん、こんばんは。
新型インフルエンザの事なんかを考えると
これはまるっきりフィクションって訳でもなく
十分起こりうる事なんですよね。
そういうこと考えるとさらに怖いです。
感染源、なぜそこをスルーしちゃったの???って。
この間、感染源となった物体が同じような病気の状態でウロウロしてました。
「ん?東京につれてこられちゃったヤツ?」ってドキリとしました。
物語にのめり込み過ぎ?!?!
| なな | 2008/01/27 7:34 PM |
これは、やっぱり理系の素養がないとついていけない作品なのでしょうかねぇ?
有りうることととして丁寧に書いていることは理解できるのですが、おもしろいと思えるところまでいかなかったです。
残念。
| すの | 2008/03/31 10:27 PM |
すのさん、こんばんは。
理系の要素が必要なのかはわかりませんが「疫学」って言うものにすごく興味を覚えました。
そして川端さんだったら絶対にたくさん調べてから本にしているだろうから嘘はないんじゃないかなって。
| なな | 2008/04/01 9:20 PM |
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