新釈 走れメロス 他四篇
森見 登美彦
現代の京都の大学を舞台に文豪達の名作をよみがえらせた短編集。元になったお話しは「山月記」中島敦、「藪の中」芥川龍之介、「走れメロス」太宰治、「桜の森の満開の下」坂口安吾、「百物語」森鴎外
えっと、えっと。「文豪達の名作」とありますが、この中に読んだ事がある物語がありませんでした(恥)「走れメロス」は子どもの頃から犬が走る物語だと勝手に解釈してまして、大人になって色んな人から「走れメロスはこういう物語だ」と聞いていましたので、内容は知ってました。他の物語はさっぱり…です。森見さんの本も何度か挑戦しては挫折していたのですが、「夜は短し歩けよ乙女」を始めてちゃんと読むことが出来て、これから読んでいこうかと思っていた作家さん。とりあえずは新刊から手をつけていくのです。
京都の「夜は短し歩けよ乙女」のあの大学が舞台です。詭弁部やら学園祭で転がるりんごとか、移動する演劇集団とか、懐かしい言葉がチラホラ。冒頭の「山月記」に登場する小説を書き続ける男、斎藤秀太郎はほとんど全部の物語にチラチラと登場。存在感あります。その他の人物もあちこちに顔を出し、最後の「百物語」勢ぞろいする作りで、すごく凝ってました。
さて、森見さんの本次は名に読めばいいのかしら…やっぱり「太陽の塔」かな。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)