一千一秒の日々
島本 理生
大学生、同じ年代の男女の短編集。
「風光る」女子大生真琴。4年間付き合った哲君との別れ。
「七月の通り雨」真琴の高校時代からの親友、瑛子。真琴を大切におもう気持ち。
「青い夜、翠のフェンス」真琴達が行くダイニングバーでバイトする針谷君。幼なじみでみんなの目を引く一沙を中学の頃から守らないとと思っている太った針谷君。
「夏の終わる部屋」針谷君達の幼なじみ、大学生の長月君。コンパで知り合った操との関係。
「屋根裏から海へ」真琴の高校時代の彼氏、加納君。家庭教師をしてる子の姉、沙紀との会話、そして真琴と急接近。
「新しい旅の終わりに」真琴と加納君の温泉旅行。
「夏めく日」高校時代の瑛子。人のいない放課後、もうする結婚する石田先生と。
大学生、もうかなり前の事です。だけど、甘いだけの恋愛じゃないのですっと物語にはいっていけました。一つずつ、一人称で語っているのですが、誰が語っているのかは、話を暫く読むまでかわからないのです。周りの人の名前は何度も出てくるのに。暫く経って会話の中にその人の名前が出てきて「あら。今度はあなたなのね!」という楽しみがありました。
最後まで読むと、最初に読んだ真琴や瑛子の印象がすっかりかわっているのには驚きました。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)