義弟
永井 するみ
スポーツインストラクターの克己と弁護士の彩は、血の繋がりのない義理の姉弟。成人した今、克己の彩に対する感情は、姉以上のものになっていた。そんな中、彩の不倫相手が彼女の職場で急死する。助けを求められた克己は、彼女を守るため遺体の処理をするのだが…「小説推理」に連載されていた「薄氷」に加筆・修正を加えたもの。
タイトル「義弟(おとうと)」より「薄氷」の方がこの本の雰囲気にあってるような気がします。義弟なんていうと夫の弟…禁断の恋…そんな方向に考えてしまいました。(考えすぎ?)
幼い頃母親を亡くした克己と父親を癌で亡くした彩。その親どうしが結婚して義理の姉弟になった6歳違いの二人。高校の頃から優秀だった彩は弁護士を目指し、それを見た克己の父親は彩と同じレベルを克己に求める。克己からサッカーを取り上げた父親。勉強してもちっとも認めてくれない。そんな16歳の冬、家に火をつけて両親を殺そうと思う。後は実行するだけと言う時姉の彩がバイクで戻ってきた。家の状態を見た彩は片づけをした後、バイクの後ろに克己を乗せスピードを出す。そして事故にあった二人。
そんな風に物語が始まります。いつも相手の事を気にしている二人。バイクの事故以来何も言わなくなった両親。克己は東京に出て有名ジムでトレーナーとして働きます。彩はあの事故が原因で右足が不自由になってしまい、弁護士として働く。ある日法律相談に来た島岡という男性とのみに行き、克己といる時と同じような楽しい時間を過ごす彩は島岡と会うようになる。島岡に頼まれ職場を見せた彩。そして島岡はそこで心臓発作で死んでしまう。どうしようと思った時、最初に電話したのは克己のところだった。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)