時給11万2000円の実験モニターバイトに応募した12人の男女。ある者は誤植を笑うために、ある者は警告を無視して、ある者は実力を見せるため、ある者は小遣い欲しさに。結城理久彦は、車がほしかった。須和名祥子は、「滞って」いた。こうして集まった12人の被験者たちは、地下の建物「暗鬼館」に7日間閉じ込められることに。
主催者による悪趣味なルール・殺人を犯した者に対する報酬倍増・正しい殺人犯を指摘した者に対する報酬三倍増など・夜の10時から朝の6時までは個室で過ごさなければいけない・<ガード>を呼ぶ権利等々。<ガード>の役目は暴動的混乱を暴力を持って鎮圧する。けが人や病人の処置。死体の処理。そして夜中の見回り。夜中に<ガード>に見られてもいいのは3回までで、4回目は射殺される。建物は円形の廊下の周りに12の個室と金庫、牢屋、娯楽室、霊安室、そしてモニター室があり、廊下は曲線を描いていて先が見えない。各自の個室は施錠することができない仕組みになっていて、各々の部屋備えられた<おもちゃ箱>を開けると、ルールブックおよび殺人を犯すための武器が入っている。誰も殺人なんかしないで7日間大人しく過ごそうとみんなで決めた翌日、3日目に西野さんが霊安室で銃殺されて殺されていた。いったい誰が犯人なのか?
一番最初に「警告 この先では、不穏当かつ非倫理的な出来事が発生し得ます。それでも良いという方のみ、この先にお進み下さい」なんて書いてあります。物騒な物語なのかな?ってドキドキしながら読み始めました。
読み出したら一気です。7日間で殺人ゲームをするのをモニターしようという主催者。地下深いところで、逃げられない閉塞感。そんなものがありましたが、主人公結城の暢気な口調で物語はサクサクと進んでいきます。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)