明日この手を放しても
桂 望実
大学2年生の時に原因不明の病気で突然目が見えなくなってしまった凛子と二つ年上の兄の物語。
凛子は大学2年の時に失明します。そしてその半年後、家の太陽だった母親が交通事故でなくなります。漫画を描く以外に何も才能がない父と2歳上で何事にもいい加減な兄との生活。部屋に引きこもってばかりもいられなくなり、ボランティアの人の力を借りて杖で外を歩く練習をする。そんなところから物語が始まります。
あまりにも悲惨な21歳の凛子。大丈夫なんだろうか?と心配になっりました。何もしていない凛子に編集者の西尾が父親の漫画の原作を手がけないかと提案してきました。物語は凛子と同じように失明した女の子。仕事が順調になり、西尾一人の手に追えなくなってきたので兄・真司にも手伝いをお願いすることにした。そんな矢先、父親が散歩に行ったまま戻りません。
兄の真司は子どもの頃から何でも人のせいにして、癇癪おこしてばかり。ディベロッパーを目指し入社した会社で出向となり、ウエディングプランナーとして働きながら、漫画のアシスタントも勤める。
2年から3年おきの物語を二人が交互に語ります。一緒に作り上げていく漫画の物語。信頼していた西尾の裏切り、父のかわりに漫画を描いてくれていた漫画家との別れ。身元不明の死体が父親かどうかの確認。兄の恋愛そして失恋など、色々な苦難を乗り越えていく二人。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)