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「コロヨシ!」三崎亜記
三崎 亜記
角川書店(角川グループパブリッシング)
(2010-02-27)

JUGEMテーマ:読書


20XX年、掃除は日本固有のスポーツとして連綿と続きつつも、何らかの理由により統制下に置かれていた。高校で掃除部に所属する樹は、誰もが認める才能を持ちながらも、どこか冷めた態度で淡々と掃除を続けている。しかし謎の美少女・偲の登場により、そんな彼に大きな転機が訪れ―一級世界構築士三崎亜記がおくる奇想青春小説。

三崎さんが描く高校生のスポーツ物。どんな風になるのかなってワクワクしながら読み始めました。世界は「この国」「居留地」「西域」と、いつもの三崎ワールド。「掃除」っていうスポーツを作ってしまうんだから、さすがです。

主人公は西州第一自治区の高校2年生・藤代樹。幼い頃から密かに掃除を続けてきた樹。家では「掃除」は禁句であり、掃除部に所属していることは内緒。州大会新人戦で優勝した掃除部のエース。夜はP/T「左舷能無」で顔を隠して添え舞いのバイトをしている。2年生となり、新しい部員二人を加えての夏の大会。州大会でエリート校の「掃除」を目の当たりにし、壮絶な敗北感を味わう。



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| 本:ま行(三崎亜記) | 23:05 | comments(0) | trackbacks(1) |
「刻まれない明日」三崎亜記
JUGEMテーマ:読書


開発保留地区――10年前、街の中心部にあるその場所から理由もなく、3095人の人間が消え去った。今でも街はあたかも彼らが存在するように生活を営んでいる。しかし、10年目の今年、彼らの営みは少しずつ消えようとしていた。大切な人を失った人々が悲しみを乗り越え新たな一歩を踏み出す姿を描く。

「失われた町」と同じような消えた町にまつわる話。今回も面白かった。そして「失われた町」を再読したくなりました。


毎回、この世界とはちょっと違った何かがある三崎さんの物語。今回は街が消失した理由にもなっている気化思想の供給っていうのが面白かったです。「気化思想の供給管は電気や水道、下水道と同じく、都市インフラのひとつとして機能し、地面の下に網目のほうに張り巡らされている。余剰思念の抽出・再供給システムが確立したのは百年ほど前。余剰思念の体内蓄積による自家中毒を防ぎ、同時に均質化された気化思念を取り込むことによって体内浄化を促進するという名目。人々は定期的に供給公社の「抽出ルーム」を訪れ、献血でもするように、余剰思念を「抽出」する。抽出された思念は、いくつかの工程を経て気化され、地価に埋設された供給管を通じて各家庭に還元される。そんなシステムの余剰思念がこの街の地下秘密プラントに違法貯蓄されていた。必要な量の四十倍だった。それが突如異質化して一気に漏出したことから3095人もの人が消失したというのだ。」以前の「失われた町」では30年に一度、消失があるが原因がわかっていないとなっていたが、この町では突然の事故と言う感じです。

事件から10年。家族を失った人たちが失われた家族を思いながら暮らしています。今まで10年間、存在しないのに存在しているかのように図書館で本が貸し出され、ラジオ局にリクエストが届き、発着のないバスのライトが見えていたのだが、ここにきてその3000人の動きが少しずつ見えなくなってきた。そんな状況をどうやって受け入れようかともがく人々。

「動物園にヒノヤマホウオウを展示中とありましたね」とか「この町は既に「七階撤去」が完了していた…」とか、今までの三崎さんの世界がちゃんとそこにありました。
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| 本:ま行(三崎亜記) | 22:13 | comments(2) | trackbacks(1) |
「廃墟建築士」三崎亜記
廃墟建築士
廃墟建築士
三崎 亜記
JUGEMテーマ:読書


ありえないことなど、ありえない。不思議なことも不思議じゃなくなる、この日常世界へようこそ。七階を撤去する。廃墟を新築する。図書館に野性がある。蔵に意識がある。ちょっと不思議な建物をめぐる奇妙な事件たち。現実と非現実が同居する4編収録の最新作。

お久しぶりの三崎さん。やっぱり三崎さんの世界っていいなぁ。今回は装丁も素敵です。

覆面着用とか二階扉が出てきたりして、三崎ワールドはちゃんとどこかで時を刻んでいるんだって嬉しくなりました。「図書館」の主人公は「動物園」の人なんですよね。

一番好きだったのは「廃墟建築士」
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| 本:ま行(三崎亜記) | 23:50 | comments(4) | trackbacks(3) |
「鼓笛隊の襲来」三崎亜記
鼓笛隊の襲来
鼓笛隊の襲来
三崎亜記
JUGEMテーマ:読書


9つの短編集。「小説宝石」掲載の8つに書き下ろし1つを加えたもの。

なんとなくジャンルがこの間読んだ新井素子さんのショートショート「ちいさなおはなし」に似てるような感じ。今までの作品のような訳のわからないだけどきっちりと「決まりごと」がある世界とはちょっと違う作品が多かったのが残念。でもどの話しも面白かった。

「突起型選択装置(ボタン)」のボタン、押したらどうなるんだろう?読みながら「押して!押してみて!」って思ってました。

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| 本:ま行(三崎亜記) | 20:56 | comments(8) | trackbacks(9) |
「失われた町」三崎亜紀
失われた町
失われた町
三崎 亜記

30年に一度起こる町の「消滅」町が住民も取り込みながら消失してしまう。消滅管理局が任命する国選回収人はきえた住人の痕跡を消し去らなければいけない。消滅管理局で働く人々、消滅した町と深く関わった人たちの物語。

不思議な物語でした。三崎さんの話ってちょっと異次元というのか…今回はアニメの世界って感じがしました。なんとなくナウシカ。
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| 本:ま行(三崎亜記) | 20:17 | comments(10) | trackbacks(6) |
「バスジャック」三崎亜記
バスジャック
バスジャック
三崎 亜記


「小説すばる」に載った7つの短編。

すごく好きなタイプの話ばかりだった。数ページの短編あり、ちょっと長めの話もあり。この世界ではない、ちょこっと次元の違う場所で起っている物語。そしてその不思議はどういうものなのか?どうしてそうなってるのかを説明しないまま、物語がどんどん進むので先が気になって仕方ないのです。うまい!「二階扉をつけてください」の「二階扉製造・取付」という職業や、「バスジャック」の「バスジャック規正法」など、細部にいたるまでキチンと作り上げられていて、読んでいるとその不思議な世界に入り込んでしまうのです。

「動物園」で主人公が仕事の前に動物園の雰囲気をつかむ為に園内を一周するのだが、その時の動物達の描写がすごく好き。

そして最期の「送りの夏」小学生の女の子麻美が初めて言葉ではなく自分の肌ではっきりと死を感じた夏の物語。「死」を受け入れられない人たちが、人形が生きているように接しながら生活していく。そして自分の出口を見つける。この話は今の私にすごくすごく染みました。つい最近、ほんの10日前主人の父が亡くなりました。ずっと癌を患っていたのでいつかは…って思ってたし、お別れもキチンとしたつもりでいました。だけど、なんとなく心が凍ったままなのです。すごく悲しかったのにお葬式で泣かない自分を冷静に「冷たい」のかな思ってたり、テレビを見ても、本を読んでもあまり心が動かない。文中に「誰かを失うことへのけじめのつけ方は人それぞれなのだ。こんなふうに、ゆっくり、ゆっくりと、誰かを「失う」ことに自分の身を馴染ませていくような、そんな場所もあってもいいのかな、と思う」とありました。いつか私にもけじめがつけられる日がくるといいのに。本当にそう思います。そんな風に思ったこの話は、これから先義父のことを思い出すときには一緒に思い出す話になりそうです。
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| 本:ま行(三崎亜記) | 22:55 | comments(9) | trackbacks(7) |
「となり町戦争」三崎亜記
となり町戦争
となり町戦争
三崎 亜記

となり町との戦争が始まる。ある日、「広報まいさか」に小さく載っていた「となり町との戦争のお知らせ」通勤時にとなり町を通る僕は開戦日緊張しながらとなり町を通るが、普段どおり何も変わらない。暫くしてたまたま見た広報で「戦死者」がいる事を知り、「戦時特別偵察業務従事者」に任命される。見えない戦争に関われば戦争とは何なのかがわかるのでは?と思った僕は就任式に赴く事にした。

今年1月に出版された本です。新聞に出ていて気になってたんです。なのに予約の連絡が入らず一度飛ばされてしまったりして結局1年近く待ちました。

不思議な設定です。戦争という非日常が、町の公共事業としてごく日常的に扱われているのです。予算が組まれ、戦争専門のコンサルティング会社と契約して戦争事業を運営している。戦争をすると町が活性化するらしい。「戦争」を「公共事業」にかえてみたら、実際にお役所でこういう意味もない「辞令交付式」や「報告書」が行われているんだろうなぁって想像できます。

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| 本:ま行(三崎亜記) | 23:28 | comments(11) | trackbacks(5) |
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