コルセット
姫野 カオルコ
「わたし」が語る4つの物語。
4つの短編が少しずつつながってる。そしてそれぞれの最後の文章が次の話の最初の文章に。例えば1章の最後は「車の外も、なかも、夜である。ありがとう」で終わり、2章は違う人なんだけど同じ文章。同じ文章なのに全く違う印象。不思議です。最後まで読んだら又最初から読み直したくなっちゃう。そして又最後まで読んで、又戻る。
私とは違う世界に住む登場人物たち。親が作った財産を減らさないように、あるがままを受け入れる。ただひたすら受け入れる…そしてその中で少しだけ冒険をする。なんだかネットリとした物語でした。読み始めたときには「だめなタイプかも…」って思ったんだけど、なんだかすっかり本の濃厚な雰囲気にはまり込みました。
登場人物の4人の女性は少しずつ関係してます。そしてどの話にも出てくる「藤沢さん」彼らはつながってる?それとも単なる名前なの?そんな事も気になっちゃいました。
タイトル「コルセット」はぴったりのタイトルだと思います。みんなコルセットをつけて、きつくて辛いんだけどそんなそぶりを全く見せない。そんな女の人たちです。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)