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「算数宇宙の冒険 アリスメトリック!」川端裕人
川端 裕人
実業之日本社
(2009-11-20)

JUGEMテーマ:読書


東京郊外の桃山町は、不思議の起こる町として知られていた。小学6年生の千葉空良と同級生の河邑ユーキ、紺野アランの3人組はワンダー3を結成。算額絵馬で知られる百山神社など、町の神秘をさぐることになった。それを機に起きる偶然の暗合―高等数学が得意な謎の転校生、担任の先生からもちかけられた算数宇宙杯への出場。空良たちはさらに、素数の性質、ゼータ関数の定義を経て、ファンタジックな世界へといざなわれていく…。

横書きで途中に数式がいっぱい出てくる。ゼータ関数だのオイラー関だの、もう全然わからなくて気がつくと夢の中…そんなことを繰り返してました。とりあえず、主人公の空良やユーキたちがどうなるのか?そこら辺だけに商店を絞って最後まで読みました。

小学六年生のソラは算数が得意で不思議なものが大好きな同級生のユーキに振り回されて、帰国子女のアランと3人で町内の不思議なものめぐりをしていた。けっきょくどれも見つからないまま10月を迎えたある日、謎の転校生・那由と3人は算数宇宙杯という数学大会に参加することになる。図書準備室は素数日の素数時間に算数小部屋となり、4人は算数宇宙杯の勉強をする。一番のライバルは椿森中の有栖姉妹ミトさんとリカさん。そして迎えた大晦日、じっちゃんが見つけ出した綺羅寿司を食べた空良たちは突然複素平面世界に飛ばされてしまった。
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| 本:か行(川端裕人) | 21:20 | comments(4) | trackbacks(1) |
「真夜中の学校で」川端裕人
真夜中の学校で
真夜中の学校で
川端 裕人
JUGEMテーマ:読書


川端さんの新刊は児童書でした。これは息子と一緒に読まなきゃ!と図書館で借りたのです。物語の一番最初の文章が「助けて!おねがい、助けて!」だったら「おばけとか出てきそうで、怖そうだから読まない」って拒否でした。「でもお母さんの好きな作家さんなの、読もうよ。大丈夫だよ」と無理やり読ませました。2章目を読んだら「面白い!この本買ってよ」って。読み終わっても何度も読み返してます。買いますよ!買いますとも!!!

小学生の勇樹は一学期の終業式に女の子の「助けて!」という声を聞きました。学校から帰って、夜一人でいる時にもう一度聞こえた「助けて!」って声に学校まで行きます。そこにいたのは赤い服を着た女の子。その子ミワちゃんと、その後は小さなワカちゃんと学校に残っている悲しい記憶を消していく。

校庭を一生懸命走ってる男の子はリレーの時にバトンを受け取れなかったことが悲しかった。大阪弁でダジャレばっかり言ってる女の子はバカにされて悔しかった。理科室にいる男の子はハムスターに餌を与えるのを忘れ、死なせてしまったことが悲しかった。一緒に走ったり、笑ったり、泣いたりすると、その「気持ち」が石になる。そしてその石を校長室の時計にはめ込むのです。

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| 本:か行(川端裕人) | 21:55 | comments(2) | trackbacks(1) |
「エピデミック」川端裕人
エピデミック
エピデミック
川端 裕人
JUGEMテーマ:読書


東京近郊の農業と漁業の町、崎浜でインフルエンザと思われる患者が立て続けに重症化して志望した。現場に入った国立集団感染予防管理センター実地疫学隊隊員・島袋ケイトは、ただならぬ気配を感じていた。果たしてこれはインフルエンザなのか?ケイトは、同僚の仙水、総合病院の高柳医師、保健所所員の小堺らと症例の多発地区に向かう。重症患者が爆発的に増えはじめるが、なかなか特定されない感染源。恐怖に陥った人々は、住民を感染地区に閉じこめ封鎖をはじめた。ケイトは娘を母に預け、人類未到の災厄を封じこめるため、集団感染のただ中に飛びこんだ―。

最初からグググとひきつけられ、仕事に行かないでずっと本を読んでいたい!って思いました。病院に運ばれているのになすすべもなく亡くなっていく人たち。原因はインフルエンザなのか?それとも未知の病原菌?ここ数年、鳥インフルエンザの人への感染や新型インフルエンザについて色々聞くし、新型インフルエンザが流行したら全世界ですごい数の人が亡くなるなんて記事を目にしたりもするので興味深かったです。

まずは「疫学」そんな学問があるとは知りませんでした。wikipedaによると「特定の集団における健康に関連する状況あるいは事象の、分布あるいは規定因子に関する研究。また、健康問題を制御するために疫学を応用すること。ある一時点/一期間での、ある一集団において、ある特定の病気が流行した場合、その流行の原因を調べ、その原因を除去することにより流行そのものを制御(終熄、予防)するための学問である。」だそうです。なるほど。なるほど。物語の中ではケイトは医者、仙水は獣医でした。そしてケイトは現場を歩いてデータを集めて、とにかく「元栓を閉める」ことに徹しています。「タイム・プレイス・アンド・パースン」何時、どこで、誰が病気になったか。そんな事をデーターにして分析していくのです。
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| 本:か行(川端裕人) | 22:18 | comments(6) | trackbacks(5) |
「桜川ピクニック」川端裕人
桜川ピクニック
桜川ピクニック
川端 裕人


共働き、子供を保育園に預ける父親達のいろんな気持ちを描いた6つの短編集。

共働きのお父さんの喜びと悩みが描かれてました。在宅で仕事をしていたり、育児休暇を取ったり、希望して忙しくない部署に移動したりしながら、奥さんと育児を分担する父親達。同じように子供に接しているはずなのに、子供は「お母さん」と泣きます。せつない。鳩尾が熱くなったり、拳をぐっと握ったり、月に向かって吠えたくなったり…育児するお父さんは大変そうです。私の場合、夫は「子供が小さいうちは母親(もしくは父親のどちらか片方)は家にいて子供の世話をするものだ」って考えなので、共働きなんて考えられません。パートで働いてはいますが、それも薬剤師としての知識を忘れない為。「パート代は自分のためだけに使っていいけど、俺は手助けはしない」といわれてますので、こうやって共働きで日々育児に参加するお父さんの心の動きには興味津々でした。

お父さんがメインの物語なので、お母さんの影が薄い。そこら辺がちょっと気になりました。もし、夫にこの本を読ませたら、きっとお母さん達の無責任さに怒り出すだろうなぁって思いました。私はやりがいのある仕事を一生続けていく、そのために一生懸命がんばる女の人ってすごいって思います。私は今の自分の仕事にそこまでやりがいを感じていないから。

子供が小さくて常にそばにいる状態って「今だけ」なんだって。時々この本に出てくるお父さん達のように月に向かって吠えたくなったりもしますが(笑)適当にガス抜きしながら「今だけ」を楽しむことにします。


子供が親と一緒にいるのは「今のうちだけ」なんですよね。
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| 本:か行(川端裕人) | 21:54 | comments(5) | trackbacks(5) |
「星と半月の海」川端裕人
星と半月の海
星と半月の海
川端 裕人

ペンギンやジンベイザメ、パンダなど動物をテーマにした短編集。

川端さんらしい物語です。この世には絶滅してしまった生き物が沢山います。大昔は気候のせいだったり、環境のせいだったりしたのでしょうが、現在はそのほとんどが人間のせいなんですね。肉が美味しいからって乱獲したり、環境汚染によって生きる事ができなくなってしまったり。わかってはいるんだけど、だけど何も出来にない。そんな悲しい気持ちになります。
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| 本:か行(川端裕人) | 22:49 | comments(9) | trackbacks(6) |
「てのひらの中の宇宙」川端裕人
てのひらの中の宇宙
てのひらの中の宇宙
川端 裕人

がん治療をしている妻・今日子と5歳の息子ミライ、2歳の娘アスカと4人暮らしの主人公。妻の入院中、子供と公園に出かけ不思議な男の子を見かける。

母親の不在を不安に思いながらも、けなげにがんばる子供たち。病院で辛い治療を受けながら、早く子供たちのもとに帰ろうとがんばる母親。闘病中の妻、母の不在で不安定な子供たちの両方を精神的に支えようとする父親。「死」と言う、普通の家族だったらさほど考えない問題が影を落とす家族。誰にでも死の別れは訪れるんだけど、どうかこの家族がその悲しさに直面するのをもう少し先に延ばしてくださいって祈るように読んでしまいました。子供って親が病気で寝ていると不安そうな顔するんですよね。だけど、それを見せないようにする。横になっているときに子供がぴたりと寄り添ってくると、思わずギューってしてしまいます。

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| 本:か行(川端裕人) | 22:05 | comments(7) | trackbacks(4) |
「動物園にできること」川端裕人
動物園にできること
動物園にできること
川端 裕人


1997年から1年間アメリカコロンビア大学ジャーナリズム大学院で研究をした川端さんの動物園についての研究。

なんだか「そうなんだ…」って思う知らなかった事ばかりです。動物園は動物を見せるという事以外に動物の種の保存に取り組んでいる事。自然界と違う場所でストレスにさらされている動物たちの精神面の安定をはかるために「エンリッチメント」を行う。野生動物の絶滅阻止、そして種の保存の為に活動する人たち。

アメリカ各地の動物園をまわり、インタビューをし、論文を読み…そんな事を英語で全部しているんだなぁと感心しちゃいました。川端さんの書く小説もこういう地道な取材の上になりたっているんだろうなって思いました。
| 本:か行(川端裕人) | 23:05 | comments(2) | trackbacks(0) |
「銀河のワールドカップ」川端裕人
銀河のワールドカップ
銀河のワールドカップ
川端 裕人


元Jリーガーで元少年サッカーチームのコーチ・花島は失業し昼間の公園のベンチに座っていた。そこで見かけたサッカーをする少年・少女。個性的な彼らと一緒に「銀河のワールドカップ」に挑戦する。


大満足の1冊でした。私、サッカーといわずスポーツ全般全く興味がないのです。だからサッカーの事も無知。もうすぐドイツでワールドカップが開催され、日本が出場する事くらいは知っていますけど、職場でも「こんなに知らない人もいるんだ」って驚かれるんです。そんな私がサッカーの話の本を読む。MF、DF、ボランチ、PKなど書かれていてもさっぱりわからなくて、読めるのかって心配したのです。だけど、そんな事全然気にならない。すごく面白くて、気がついたら夜中3時になっていました。

「桃山プレデター」のメンバーは天才の三つ子、虎太・竜持・凰壮。ボールを自由に操れる青砥。声のよく通る翼。スタートダッシュの早いエリカ。技術はないがいる場所が絶妙な玲華。一度はサッカーから離れていたGKのタギー。型にはまることなく、どんなプレーでも自分のものにしていく。目標到達意識が強いスケールの大きな少年たち。友人に嫉妬したり、大事な試合でびびったり子供らしい面も時々見せるのですが、周りに助けられきちんと自分を高めていく。
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| 本:か行(川端裕人) | 21:05 | comments(18) | trackbacks(11) |
「夏のロケット」川端裕人
夏のロケット
夏のロケット
川端 裕人


高校時代、火星に憧れ、「天文部ロケット班」でロケットの打ち上げ実験に熱中していた主人公の高野。 社会人となった今は新聞社で科学記事などを書いている。過激派のミサイル爆発事件の取材で同期の女性記者芦川純子を手伝う事になり、現場写真を見てみると、見覚えのある部品が写っていた事から、高校時代の仲間が関係しているのではと考える。果たして彼らと事件とは関係があるのか…

高校の時の天文部ロケット班のメンバー。理論的なリーダーで、ロケットの設計図を引く、現在は宇宙開発事業団で働く「教授」こと日高紀夫、いつも汚れた白衣を着ている物作りのプロ、現在は大手特殊金属メーカーで新素材の開発をする・清水剛太、成績優秀な医者の息子、現在は歌手であり事務所を経営する氷川京介、体育会系の身体に強引な話術、現在は一流商社に勤めるの北見、そして文章力からロケット班の広報担当となり、現在は新聞記者の高野。この5人が一度はあきらめた高校時代の「火星に行く」夢の為に一生懸命になる。

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| 本:か行(川端裕人) | 22:04 | comments(4) | trackbacks(3) |
「今ここにいるぼくらは」川端裕人
今ここにいるぼくらは
今ここにいるぼくらは
川端 裕人


大窪博士。「ひろし」なんだけどあだ名はハカセ。小学校一年生にして低学年向けの伝記を読んでいるし、物知り。そんなハカセが家の前で遊んでいると5年生のガキ大将グループと一緒に川の始まりを見つけに行く「ムルチ、川を遡る」から始まり、5年生の時、4年生の時…と年代はバラバラに小学生の時の出来事を語る。

すごく素敵なお話です。「オオカミ山、死を食べる虫をみる」での人の死に対する恐怖、行ってはいけない場所に親に内緒で行くうしろめたい気持ち。すごくよくわかる。「川に浮かぶ、星空に口笛を吹く」で夜空を見上げながら川に浮かぶシーンも好き。

きっと私はハカセの妹の年代。小学生の時の懐かしいものが沢山登場します。「ムルチ、川を遡る」では年上のお兄さん達と探検に出かけます。私も小学校一年の時、3つ上の近所のお兄ちゃんとその友達と一緒に近くの山に探検に行きました。連れて行ってもらったのに途中でまかれまして、泣いてるところを通りすがりのおばさんに助けてもらった。「オオカミ山、死を食べる虫を見る」では朝早くに起きてクワガタを取りに行きます。私も弟と「カブトムシを取りに行く」と親に内緒で計画して目覚ましをセットしました。が、眠さがカブトムシに勝ちまして結局行った事がありませんでした。ハカセが卒業制作で作ったトーテムポールは数年前の卒業生が残してました。トーテムポールってあの頃の流行だったのでしょうか?

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| 本:か行(川端裕人) | 20:41 | comments(4) | trackbacks(5) |
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