桜川ピクニック
川端 裕人
共働き、子供を保育園に預ける父親達のいろんな気持ちを描いた6つの短編集。
共働きのお父さんの喜びと悩みが描かれてました。在宅で仕事をしていたり、育児休暇を取ったり、希望して忙しくない部署に移動したりしながら、奥さんと育児を分担する父親達。同じように子供に接しているはずなのに、子供は「お母さん」と泣きます。せつない。鳩尾が熱くなったり、拳をぐっと握ったり、月に向かって吠えたくなったり…育児するお父さんは大変そうです。私の場合、夫は「子供が小さいうちは母親(もしくは父親のどちらか片方)は家にいて子供の世話をするものだ」って考えなので、共働きなんて考えられません。パートで働いてはいますが、それも薬剤師としての知識を忘れない為。「パート代は自分のためだけに使っていいけど、俺は手助けはしない」といわれてますので、こうやって共働きで日々育児に参加するお父さんの心の動きには興味津々でした。
お父さんがメインの物語なので、お母さんの影が薄い。そこら辺がちょっと気になりました。もし、夫にこの本を読ませたら、きっとお母さん達の無責任さに怒り出すだろうなぁって思いました。私はやりがいのある仕事を一生続けていく、そのために一生懸命がんばる女の人ってすごいって思います。私は今の自分の仕事にそこまでやりがいを感じていないから。
子供が小さくて常にそばにいる状態って「今だけ」なんだって。時々この本に出てくるお父さん達のように月に向かって吠えたくなったりもしますが(笑)適当にガス抜きしながら「今だけ」を楽しむことにします。
子供が親と一緒にいるのは「今のうちだけ」なんですよね。
⇒ 数(自然数)は、幽霊である。 (11/17)
⇒ 式神自然数 (10/21)
⇒ アスラン (04/07)
⇒ 脱皮中 (11/10)
⇒ 三角点 (10/20)
⇒ 鶯張り (10/02)
⇒ ゆっぴ (09/26)
⇒ かぶの入門 (06/12)
⇒ 由紀 (03/16)
⇒ 秋緒 (02/02)