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「ぴしゃんちゃん」野中ともそ
JUGEMテーマ:読書


水たまりで、目の前に現れた水しずくに話しかけられたぼくは、その水しずくをぴしゃんちゃんと名付けた。おてんばなぴしゃんちゃんとぼくの、ほのぼのとしてちょっとせつない物語。

なんだか眠気を誘う物語でした。朝、仕事に行くまでの電車の中、ほんの10分だけなのにうとうとしちゃうくらいに。

何か役割を与えられようとする度に逃げ出し、蒸発を繰り返してきたぼく・ジョーハツは今は庭と水たまりつきで格安の古い一軒家に借家住まい。くすり草を採集しては薬草屋さんとハーブ屋さんに持ち込んで、その収入でささやかな暮らしをしてる。子供のころから水たまりを恐れているジョーハツですが、借りている家には消えない水たまりがある。ある日、水たまりを怖がって眺めていた時、背後から突然「見ててくんなきゃ、つまんないっ」という声がかかります。それが主人公とぴしゃんちゃんとの出会い。ぴしゃんちゃんは蒸発できない水しずく。なにやら事情があって蒸発できないらしい。そんな蒸発を繰り返してきた主人公と蒸発できない水しずくの物語。
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| 本:な行(野中ともそ) | 21:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
「犬のうなじ」野中ともそ
野中 ともそ
双葉社
(2009-08)

JUGEMテーマ:読書


自分の力ではどうにもならない衝撃的な事件に見舞われたあと、人はどんな道を歩んでゆくのか。恋人、夫婦、家族たちに訪れた人生の転機を温かな眼差しですくいとった7編。人々の再出発を予期させる結末にはひとすじの希望の光が射しこみ、感動を呼ぶ。

気がついたら返却日を過ぎていたんだけど、雨だし、次の予約の人もいないからとちょっと読み始めた。短編集だと気がついて、1話だけと思ったんだけど、スルスルと全部読んじゃった。野中さん、好きだなぁ。

人間関係に悩んだり、行き詰ったり、雨雲が低く垂れ込めているような人に訪れる転機。そのきっかけは些細な物なんだろうけど、そのフッと気づく瞬間の雲の隙間の晴れ間みたいなのがとても心地よかった。

場所は日本だったり、NYだったり。どの物語にもNYの9月11日の同時多発テロがちょこっと関係している。あの同時多発テロを物語りに取り込む作家さん、たくさんいますね。その場にいたり、その後のグランド・ゼロを見ていたりするとやはりあの日は心に深く刻まれているのかな。私は、あの日は家族で9時過ぎに寝てしまっていて、次の日の昼前に興奮気味の母親に「すごかったね〜」って言われるまで全く知らなかったのです。朝、テレビをつけない生活っていうのもいけないなぁって反省したものでした。私はツインタワーがあるNYしか知らないから、あの風景がないのかと思うと不思議な感じがしてましたが、もうずいぶん外国にも行ってないし、今となっては遠い遠い国の物語。

寺門孝之さんの挿画がとてもかわいらしいです。
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| 本:な行(野中ともそ) | 21:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
「チェリー」野中ともそ
チェリー
チェリー
野中 ともそ
JUGEMテーマ:読書


アメリカ育ちのショウタ・13歳は 両親の離婚で母と日本に帰国。 キコクシジョとからかわれ学校では口をきかなくなっていた。そんなショウタが叔父さんから「夏休みに一緒にアメリカに行かないか」と誘われた。 アメリカ北西部のさくらんぼが有名な州にある叔父さんの家。ローンを払い続けているその家に住んでいるのは元妻のお母さん。生活がキツキツの叔父さんとしては元義母に出て行ってもらいたいんだけど、どうやら簡単にはいかないらしい。叔父さんと一緒に見たその家は蛍光のミドリに塗られた家と瓦礫の山。そしてドアの前に現れたのは少女のような人見知りをする70を越えたモリーだった。

すき、すき、すき。こういう物語、大好き。なんだかずっと物語の世界にひたっていたいって思いました。

ショウタが出会ったモリー。格好は「聖なる岡にぶぶんとほびかっていたような黄と黒のミツバチガラのばかでかいシャツに、不可解な色合いの染まったロングスカート。先の広がったゴム靴はアヒルのくちばしに似ている。安っぽいおさがりの服を着せられた子供着ないな格好で、庭はゴミ山(モリー曰く「聖なる丘」)庭一面にポイズンアイビーが茂り、家の中も壁には穴があき(モリー曰く「鳥が家の中に巣を作ってくれないかなと思って」)足の踏み場もないほどの悲惨な状態。裏庭を案内してくれたモリーはカエルを見たい?と聞き、洋服のまま沼の中へバサバサと入っていく。そしてそんなモリーの横には長年の友達、ハーヴェイ・ジュニアが一緒にいる(らしい)。

ショウタはそんなモリーの行動一つずつに驚きます。叔父さんが先に帰ってしまい、チェリーフェスティバルを一緒に過ごし、モリーのお店を作り…そうやってひと夏を過ごしたショウタはモリーにどんどん心惹かれていきます。

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| 本:な行(野中ともそ) | 21:32 | comments(4) | trackbacks(2) |
「おどりば金魚」野中ともそ
おどりば金魚
おどりば金魚
野中 ともそ

東京の何の変哲もないアパート、メゾン・エルミタージュ。3階建てでエレベーターはついていない。タイルを張った踊り場があるそのアパートに住む人それぞれの日常を綴った7つの物語。

野中ともそさんの本、久しぶりです。刺繍で書かれた表紙もかわいらしい。

36歳で働いたことが無い依子、踊り場で人を待つタミと娘、住み込みの管理人・山田さん、イラク人、引きこもりの28歳男などの日常です。どの人も危なっかしい生き方をしていて、

「草のたみ」の出だし「朝起きたときに、依子さんは小さな発見をした。今まで何度となく恋をするたび繰り返されてきた発見だったから、微小でも見過ごすことはなかった。男の中から、恋が消失している、という発見である」の文章でググっと引き込まれてしまいました。

「イヌとアゲハ」でふうちゃんが現在の北澤君の状態を知りほんの少し泣く。そして最後の言葉「ふうちゃんはこのときはじめて、どんなに思っても届かぬ気持ちがあるのをしった」「気持ちはひっそりと生きつづける。そのゆるぎなさに、泣けたのだった」なんだか心に染みました。
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| 本:な行(野中ともそ) | 19:34 | comments(2) | trackbacks(3) |
「世界のはてのレゲエバー」野中ともそ
何事にもいいかげんな高校生のコウ。父の転勤で住んだNYでカメラ片手に出会った人達、出来事を通じて成長していく姿。

何となく文章が昔の野中柊さんに似ているような気がしました。アメリカにいる日本人を書くと同じような空気が流れるのでしょうかね?

主人公のコウ。何不自由なく暮し、クラブに入り浸る毎日。そんなコウがNYで見つけたのは「smollest bar in NY」という、文字通り本当に小さなバーだった。レゲエバーなのに雇われマスターはハイチ人。集まる人々も薬の売人だったり、ヤク中だったり、お酒を持ち込んで居座るだけの人だったり…いい加減だけどあたたかい。カメラ片手にNYの街を歩き写真を撮る。そして夜はバーに入り浸る日々。そんな中で少しずつ自分について考えるようになるコウ。

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| 本:な行(野中ともそ) | 21:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
「カチューシャ」野中ともそ
カチューシャ
カチューシャ
野中 ともそ


周りのペースに合わせることが出来ず、スローモーの「モー」と呼ばれるかじお。かじおの初めての友達、ロシア人の老人ショウセイ。ショウセイの孫でロシア人のハーフのカチューシャ。料理研究家のかじおの父。不良の香川。みんな不器用だけど一生懸命、そして相手の事を思いやる気持ちを持っている。

「カチューシャ」ロシアでよくある女の人の名前、髪留めの名前、そしてロシアの戦車の名前でもある。ここに登場するカチューシャも色々な面を持った女の子。そしてかじおが唯一心の奥深くにあるカチューシャの気持ちを理解しようとする。

ゆっくりとした時間が流れている。のんびりしたかじおの語りもそうだけど、ショウセイのしゃべり方がとても心地よい。そして装画のキャンプファイヤーを中心に踊る学生がいい。読み終わった後、じーっと見てると本の世界に戻っていけそう
| 本:な行(野中ともそ) | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
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